特許第7759639号を取得
企業の生成AI活用を属人的な試行から再現可能な業務プロセスへ
株式会社ELYZA(本社:東京都文京区、代表取締役:曽根岡侑也、以下「ELYZA」)は、法人向け生成AI活用ツール「ELYZA Works」における業務AIアプリを作成する仕組みに関する特許を取得しました。今回取得した特許は、ユーザーが入力した業務AIアプリの要件に基づき、生成AIを活用して要件を評価する仕組みや、入力変数を含むAIへの指示文(プロンプト)を自動生成する仕組み、さらに入力フォームおよび出力画面を生成する仕組みなどを対象としています。特許番号は特許第7759639号、発明の名称は「アプリケーション開発システム、方法及びプログラム」です。
ELYZAは今回の特許取得を通じて、専門的なプロンプト設計スキルを持たない現場担当者でも、自社業務に適した生成AIアプリを作成・改善しやすい環境の提供を進めます。なお、本発表は、特許請求の範囲に記載された具体的な構成について特許を取得したことを示すものであり、生成AIを利用したプロンプト作成やAIアプリ開発一般を独占する趣旨ではありません。
特許の詳細はJ-PlatPatで確認できます。
ELYZAが「業務AIアプリ作成」の中核技術で特許を取得
ELYZAが今回特許を取得したのは、法人向け生成AI活用ツール「ELYZA Works」における、業務AIアプリの開発を支援するシステム、方法およびプログラムです。企業における生成AI活用は、従業員がチャット型生成AIを個別に利用する段階から、AIエージェントや業務AIアプリを実際の業務プロセスに組み込み、組織全体で活用する段階へと広がっています。一方で、生成AIを実務へ継続的に定着させるためには、単にAIへ質問するだけでなく、
| 業務要件の整理 | AIに与える指示文の設計 | 必要な入力項目の設定 |
| 出力内容や形式の設計 | テストや改善 | 社内での共有・運用 |
といった複数の工程が必要になります。特に高度な生成AI活用では、担当者のプロンプト設計スキルやAIに関する専門知識によって、生成結果の品質や業務効率に差が生まれやすいことが課題となっています。
「ELYZA Works」は、こうした業務AIアプリ作成に必要な工程をAIが支援することで、専門知識の有無にかかわらず、現場担当者が自社専用のAIアプリを作成・改善できる環境を提供しています。
特許取得の概要
今回ELYZAが取得した特許の概要は以下のとおりです。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 特許番号 | 特許第7759639号 |
| 発明の名称 | アプリケーション開発システム、方法及びプログラム |
| 発明が解決しようとする課題・効果 | アプリケーションを簡単に開発可能とすること |
| 特許権者 | 株式会社ELYZA |
| 詳細 | https://www.j-platpat.inpit.go.jp/c1801/PU/JP-7759639/15/ja |
特許のポイント① ユーザーが入力した業務要件を生成AIが評価
今回の特許に関連する仕組みの一つが、ユーザーが入力した要件を生成AIが読み取り、評価する仕組みです。業務AIアプリを作成する際には、「どの業務をAIに任せたいのか」「どのような情報を入力し、どのような結果を得たいのか」といった要件を整理する必要があります。しかし、現場担当者が自分の業務内容をそのままAIアプリの仕様へ変換することは必ずしも容易ではありません。
ELYZA Worksでは、ユーザーが自然言語で入力した業務内容や要件を生成AIが読み取り、業務AIアプリとして成立するための内容を評価・整理することで、アプリ作成を支援します。これにより、専門的なシステム開発知識を持たない担当者でも、日常業務を起点としてAIアプリを構築しやすくなります。
特許のポイント② 入力変数を含むプロンプトをAIが自動生成
業務AIアプリの品質を左右する重要な要素の一つが、生成AIに与える「プロンプト」です。チャット型生成AIでは、ユーザー自身が毎回指示文を入力する必要があり、担当者によって指示内容や表現が異なることで、生成結果の品質にもばらつきが生じる可能性があります。今回の特許には、ユーザーが入力した業務要件に基づき、AIアプリの挙動を規定する指示文と、その指示文に含まれる入力変数を生成AIが自動生成する仕組みが含まれています。
例えば、業務AIアプリを利用する際に毎回変更される顧客名、商品名、契約内容、議事録、数値情報などを入力変数として設定し、その情報をプロンプトへ組み込む仕組みを自動的に構成できます。
これにより、ユーザーが高度なプロンプト設計を一から行う負担を軽減しながら、業務内容に応じたAIアプリを作成しやすくします。
特許のポイント③ 入力フォームと出力画面を自動生成
ELYZAが取得した特許には、ユーザーが必要事項を入力するフォームと、生成AIによる最終的な生成結果を表示する出力画面を生成する仕組みも含まれています。チャット型AIでは、利用者が毎回文章で入力方法を考える必要があり、入力内容や作業手順がユーザーごとに異なりやすいという特徴があります。一方、業務AIアプリとして入力フォームを用意することで、必要な項目をあらかじめ整理できます。
利用者は決められたフォームに必要な情報を入力するだけでAI処理を実行できるため、生成AIに詳しくない従業員でも、一定の業務フローに沿ってAIを活用しやすくなります。
また、生成結果を専用の出力画面へ表示することで、AIとのチャット履歴ではなく「業務アプリ」として利用できる環境を構築できます。
特許のポイント④ 入力項目のテストデータを生成
今回の特許には、入力事項に対するテストデータを生成する仕組みも含まれています。業務AIアプリを実際の業務で利用する前には、想定どおりの出力が得られるかを確認し、必要に応じてプロンプトや入力項目を調整する必要がありますテストデータの作成をAIが支援することで、アプリ作成時の検証工程を効率化し、より短いサイクルで業務AIアプリの作成・改善を行えるようになります。
プロンプトの修正・再生成にも対応する仕組み
特許に記載されたその他の請求項には、生成されたプロンプトをユーザーが確認・修正できる仕組みや、入力事項・出力形式の変更内容に応じてプロンプトを再生成する仕組みなども含まれていま業務AIアプリは、一度作成して完成するものではなく、実際の利用結果を確認しながら改善を繰り返すことが重要です。
ELYZA Worksでは、AIによる自動生成だけでなく、人間による修正とAIによる再生成を組み合わせながら、実際の業務に適したアプリへ改善していく運用を想定しています。
生成AI活用を「個人のスキル」から「組織の業務プロセス」へ
企業において生成AIの導入が進む一方、活用ノウハウが一部の社員に集中する「属人化」は大きな課題の一つです。同じ生成AIを利用していても、担当者によってプロンプトの作り方や入力内容が異なれば、出力品質や作業時間にも差が生じます。ELYZA Worksは、生成AIを単なるチャットツールとして利用するのではなく、業務ごとの入力項目やプロンプト、出力形式をあらかじめ業務AIアプリとして設計することで、組織内の誰もが同じ手順・同じ品質でAIを活用できる環境を目指しています。
今回特許を取得した技術は、こうした業務AIアプリ作成の中核部分に関係するものです。自然言語による指示から業務AIアプリを作成したり、AIエージェントで実行した業務をアプリ化したりすることで、個人のAI活用ノウハウを組織の業務プロセスとして共有・蓄積できるよう支援します。
企業の生成AI活用でELYZA Worksが解決を目指す課題
企業が生成AIを業務へ導入する際には、主に次のような課題があります。
現場の業務要求をAIアプリの要件へ変換することが難しい
業務担当者が抱える課題や要望を、そのままAIアプリの仕様へ変換するには一定の専門知識が必要です。ELYZA Worksでは、ユーザーが入力した要件を生成AIが読み取り、評価する仕組みによってアプリ作成を支援します。
高品質なプロンプトを継続して作成・改善することが難しい
生成AIの出力品質は、プロンプトの内容によって大きく左右されます。ELYZA Worksでは、ユーザーの入力要件をもとに、AIアプリの挙動を規定する指示文と入力変数を生成AIが作成することで、プロンプト設計の負担を軽減します。
チャット型AIでは業務手順や品質が担当者ごとに異なりやすい
チャット型AIを自由に利用するだけでは、入力方法や指示内容が個人に依存し、業務品質を標準化することが難しくなる場合があります。ELYZA Worksでは、入力フォームと出力画面を用意した業務AIアプリとして生成AIを利用することで、業務プロセスの標準化と再現性向上を支援します。
法人向け生成AI活用ツール「ELYZA Works」とは

「ELYZA Works」は、現場主導で自社専用の業務AIアプリを作成・改善できる法人向け生成AI活用ツールです。AIがアプリ作成を支援するため、ユーザーは高度なプロンプト設計スキルや生成AIに関する専門知識がなくても、業務内容や実現したいことを入力することで、生成AIを組み込んだ業務AIアプリを作成できます。また、AIエージェントによって実行した業務をアプリ化し、組織内で共有することも可能です。
これにより、特定の担当者だけが高度な生成AI活用を行う状態から、組織全体で同じ業務プロセスを再現できる状態への移行を支援します。作成したアプリはチーム内で共有・改善できるほか、利用ログを活用した精度向上にも取り組めます。
FAQ作成から契約書チェック、表計算資料の分析まで幅広い業務に対応
ELYZA Worksは、さまざまな企業業務への生成AI導入に活用できます。
活用例としては、
- 社内FAQの作成・回答
- 会議議事録の要約
- 契約書の確認・チェック
- 文書作成
- 情報整理
- 複数資料の統合
- 表計算資料の分析
- 定型業務のAIアプリ化
などが挙げられています。複雑なExcelなどの表計算資料を統合・分析する用途にも利用でき、生成AIを業務プロセスへ組み込むための基盤として幅広い利用シーンを想定しています。ELYZAによると、金融大手や官公庁で利用されるレベルの高度なセキュリティ環境を備えており、法人利用を前提とした設計となっています。
月額料金は19,800円から提供されています。
「ELYZA Works」で業務AIアプリ作成を民主化
生成AI技術の進化に伴い、企業のAI活用は「AIを使える人を増やす」段階から、「AIを組み込んだ業務の仕組みを作る」段階へ移行しつつあります。その中で重要になるのが、生成AIを扱う専門人材だけでなく、実際の業務を最も理解している現場担当者が、自ら業務AIアプリを作成・改善できる環境です。ELYZA Worksでは、自然言語で業務内容を入力することで、AIが要件整理やプロンプト生成、入力・出力画面の作成などを支援します。
これにより、生成AI活用を個人のスキルや試行錯誤に依存させるのではなく、組織全体で再現・共有・改善できる「業務の型」として定着させることを目指しています。今回の特許取得は、そのためのアプリケーション開発技術に関する取り組みの一つとなります。
特許の適用範囲について
ELYZAは今回の発表にあたり、特許の適用範囲についても明確に説明しています。今回取得した特許は、特許請求の範囲に記載された具体的な構成に関するものです。そのため、生成AIによるプロンプト作成そのものや、AIアプリ開発という一般的な概念・技術全体について、ELYZAが独占的な権利を取得したという意味ではありません。
詳細な特許請求の範囲や技術内容については、J-PlatPatに掲載されている特許情報を確認する必要があります。
株式会社ELYZAについて
株式会社ELYZAは、「未踏の領域で、あたりまえを創る」を理念に掲げ、日本語の大規模言語モデル(LLM)を中心としたAI技術の研究開発を行う企業です。企業との共同研究をはじめ、生成AI・大規模言語モデルを活用したクラウドサービス開発やAIソリューションの提供、コンサルティングなどを展開しています。先端的な生成AI技術の研究開発と企業への導入支援を組み合わせ、企業の業務変革や新たな価値創出を支援しています。
会社概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | 株式会社ELYZA |
| 所在地 | 〒113-0033東京都文京区本郷3-15-9 SWTビル 6F |
| 代表者 | 代表取締役 曽根岡 侑也 |
| 設立 | 2018年9月4日 |
| 公式サイト | https://elyza.ai/ |
記事要約(Summary)
株式会社ELYZAは、法人向け生成AI活用ツール「ELYZA Works」における業務AIアプリ作成の仕組みに関する特許第7759639号を取得しました。特許の主な対象には、ユーザーが入力した業務AIアプリの要件を生成AIが評価する仕組み、入力変数を含むプロンプトを自動生成する仕組み、入力フォーム・出力画面を生成する仕組み、さらにテストデータを生成する仕組みなどが含まれています。ELYZA Worksは、これらの技術を活用し、専門的なプロンプト設計スキルを持たない現場担当者でも、自社業務に合わせたAIアプリを作成・改善できる環境を提供します。生成AI活用を一部の担当者による属人的な試行錯誤にとどめるのではなく、組織内で共有・再現・改善できる業務プロセスへ転換することが大きな狙いです。
企業でAIエージェントや業務AIアプリの導入が進むなか、今回の特許取得は、生成AIを実際の業務プロセスへ定着させるためのELYZAの技術開発を示す取り組みの一つとなります。なお、今回の特許は特許請求の範囲に記載された具体的な構成を対象とするものであり、生成AIによるプロンプト作成やAIアプリ開発一般を独占するものではありません。
■プレスリリース配信元-株式会社ELYZA
























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