台湾の電子部品大手YAGEO(ヤゲオ)
芝浦電子を対象に敵対的TOBを実施へ
台湾の電子部品大手YAGEO Corporation(ヤゲオ)は、2025年5月7日より、株式会社芝浦電子(東証スタンダード・6957)を対象に公開買付け(TOB)を実施すると発表しました。TOB価格は1株4,300円で、全株取得を目指すとしています。
芝浦電子側の事前同意を得ていない“同意なき買収(敵対的TOB)”にあたり、今後の経営陣の対応や株主の動向が注目されます。
YAGEOによる芝浦電子TOBの概要
項目 | 内容 |
---|---|
買付予定数 | 15,246,293株 |
買付予定数の下限 | 7,624,600株 |
買付予定数の上限 | 設定なし(全株取得を目指す) |
TOB価格 | 1株4,300円 |
買収総額 | 約655億円(予定) |
TOB期間 | 2025年5月7日開始予定(30営業日) |
YAGEOのTOBの目的 – グローバル市場での競争力強化

YAGEOは、芝浦電子を完全子会社化することで、製品ポートフォリオの強化、技術開発の加速、販売網の拡大などを目指します。特に芝浦電子の主力製品であるNTCサーミスタのグローバル市場での販売強化を狙い、エレクトロニクス業界における市場シェア拡大を図るとしています。
YAGEOは、抵抗器、コンデンサ、インダクタ、無線部品などを手掛ける電子部品の大手メーカーであり、今回の買収によって温度・湿度・風速センサ市場にも本格参入することになります。
芝浦電子とは? – 温度センサの世界的リーディングカンパニー
芝浦電子(6957)は、サーミスタや温度・湿度・風速センサを製造・販売するセンサメーカーです。特にガラス封止サーミスタの大量生産技術を確立しており、NTCサーミスタ市場において世界トップクラスのシェアを誇ります。
今後の焦点 – 芝浦電子の対応と株主の判断
芝浦電子は、YAGEOからの事前連絡なしにTOBの発表を受けた形となっており、今後の取締役会の対応が注目されます。企業価値向上の観点から、TOBに賛同するか、対抗策を講じるかの判断が求められます。
また、株主にとっては、1株4,300円という買付価格が企業価値に見合った適正な価格かどうかが重要な検討材料となります。株価の動向にも要注意です。
敵対的TOBの行方に注目
YAGEOによる芝浦電子への同意なきTOBは、日本のエレクトロニクス業界に大きな影響を与える可能性があります。芝浦電子の経営陣や株主がどのように対応するのか、今後の展開が注目されます。
TOBの進展や芝浦電子の対応について、新たな情報が入り次第、引き続き速報をお届けします。
■ニュース関連会社-株式会社芝浦電子
https://companydata.tsujigawa.com/company/8030001003917/
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