株式会社八十二銀行

株式会社八十二銀行（はちじゅうにぎんこう、英: The Hachijuni Bank, Ltd.）は、長野県長野市に本店を置く地方銀行である。長野県を主要な営業基盤とし、県内の地方自治体や企業との関係を深めながら、地域経済の発展に貢献している。

概要

八十二銀行は、長野県及び長野市をはじめとする35市町村（2013年時点）において、指定金融機関としての役割を担っている。信用格付けは、S&Pから「A」、格付投資情報センター（R&I）から「A+」、日本格付研究所（JCR）から「AA」の評価を受けており、安定した経営基盤を有している（2019年4月末時点）。

2022年9月28日には、長野銀行との経営統合について基本合意し、両行の取締役会で承認された。2023年6月1日、八十二銀行を完全親会社、長野銀行を完全子会社とする株式交換を実施し、経営統合が完了した。さらに、2025年度を目途に両行の合併を予定し、2026年1月には**「八十二長野銀行」**へと行名を変更することが発表された。

経営理念

八十二銀行は「健全経営を堅持し、もって地域社会の発展に寄与する」という経営理念を掲げ、地域密着型の金融サービスを提供している。

経営戦略

中期経営ビジョン2021

「金融×非金融×リレーション」の方針のもと、顧客や地域社会との関係を強化し、金融サービスに加えて非金融分野においても支援を行うことで、地域経済の活性化を目指している。

長期経営指標

長期的な経営目標として、2027年度までに自己資本利益率（ROE）5%以上の達成を掲げている。

中期経営目標（2023年度〜2025年度）

• 配当方針：1株あたり年間配当額20円以上を維持
• 温室効果ガス削減：
  • Scope1・2：2025年度までにネットゼロを達成、2030年度までに2019年度比80%削減
  • Scope3（カテゴリー15）：2025年度までに450社の排出量を把握
• 再生可能エネルギー支援：
  • 2024年度から2030年度にかけて、再生可能エネルギー発電設備向けのサステナブルファイナンス累計900億円の実行を目指す
  • ZEH基準の住宅ローン・リフォームローン累計10,000件の実行

事業展開

八十二銀行は、地域経済の活性化を目的に、法人・個人向けの各種金融サービスを提供するほか、環境配慮型の金融商品にも力を入れている。また、デジタル化の推進を通じて、金融サービスの利便性向上にも取り組んでいる。

今後は、長野銀行との合併を契機にさらなる経営基盤の強化を図り、長野県を中心とした地域経済の持続的な発展に貢献していく方針である。