2026年11月5日に大量保有・変更報告書を提出
旭化成は8.57%、塩野義製薬は8.32%に上昇、米国超長期国債ETFは最大13.51%下落
ブラックロック・ジャパン株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:橋本幸子)は、2026年11月5日、国内上場企業の株式保有状況に関する大量保有報告書・変更報告書と、ETF(上場投資信託)などの運用実績に関する臨時報告書をEDINETに提出しました。今回の開示では、旭化成株式会社や塩野義製薬株式会社に対するブラックロックグループの株式保有割合が上昇した一方、日本高純度化学株式会社では保有割合が低下しました。
また、資産運用ブランド「iシェアーズ(iShares)」のETF27本について、2026年10月11日までの計算期間における純資産総額、収益分配金、騰落率などが明らかになりました。
対象ETF27本のうち25本がマイナスの騰落率となり、米国の超長期国債に投資するETFでは13%を超える下落が確認されています。今回の報告内容を、株式保有状況とETFの運用実績に分けて紹介します。
ブラックロック、旭化成・塩野義製薬などの大量保有状況を開示
各企業ごとの詳細
1.旭化成の保有割合は8.57%、前回から1.23ポイント上昇
ブラックロック・ジャパンが提出した変更報告書によると、旭化成株式会社(証券コード:3407)に対するブラックロックグループの株券等保有割合は、前回報告時の7.34%から8.57%へ上昇しました。2026年10月30日時点の共同保有分を含む保有株券等の総数は、115,152,657株です。このうち、ブラックロック・ジャパン株式会社単独の保有株数は24,962,400株で、保有割合は1.86%となっています。今回の変更報告書は、グループ全体の株券等保有割合が1%以上増加したことを理由に提出されています。
2.塩野義製薬も8.32%へ上昇
医薬品大手の塩野義製薬株式会社(証券コード:4507)についても、ブラックロックグループの保有割合が増加しました。2026年10月30日時点の保有株券等の総数は74,027,009株となり、株券等保有割合は前回の7.23%から8.32%へ1.09ポイント上昇しています。ブラックロック・ジャパン単独では18,192,800株を保有し、保有割合は2.04%です。なお、大量保有報告制度における保有割合の増減は、株式の売買だけでなく、共同保有者の構成変更などによっても生じる場合があります。
3.日本高純度化学は3.33%に低下
一方、日本高純度化学株式会社(証券コード:4973)に対するブラックロックグループの保有割合は、前回の5.72%から3.33%へ低下しました。報告された保有株券等の総数は201,800株です。ブラックロック・ジャパン単独では179,800株、保有割合2.96%となっています。今回の報告書では、ブラックロック(ルクセンブルグ)エス・エーが、みなし共同保有者から除外されたことも記載されています。そのため、グループ全体の保有割合低下を、そのまま同数の株式売却と解釈することには注意が必要です。
国内上場企業7社の株式保有割合一覧
2026年11月5日に提出された報告書から、主な保有状況をまとめました。
| 対象企業(証券コード) | グループ保有割合 | 前回報告 | 保有株券等総数 |
|---|---|---|---|
| 旭化成(3407) | 8.57% | 7.34% | 115,152,657株 |
| 塩野義製薬(4507) | 8.32% | 7.23% | 74,027,009株 |
| イビデン(4062) | 7.24% | 7.24% | 41,061,369株 |
| 日本高純度化学(4973) | 3.33% | 5.72% | 201,800株 |
| 名古屋鉄道(9048) | 5.00% | 記載なし | 9,848,624株 |
| NIPPON EXPRESS HD(9147) | 5.08% | 記載なし | 12,335,247株 |
| 北海道電力(9509) | 5.08% | 記載なし | 10,935,100株 |
※株券等保有割合は提出者および共同保有者を含む数値です。保有株券等総数には、該当する場合、潜在株券等が含まれます。前回報告の記載がない銘柄については増減を判定していません。
名古屋鉄道、NIPPON EXPRESSホールディングス、北海道電力については、大量保有報告書が提出されています。また、イビデン株式会社ではグループ全体の保有割合が7.24%で前回と変わらないものの、重要な契約における株式貸付割合が1%以上減少したことを理由とする変更報告書が提出されています。今回の報告書における保有目的は、いずれも顧客資産や投資信託などの運用を目的とした「純投資」です。
iシェアーズETF27本の運用実績を開示、25本がマイナス
米国債25年超ETFの騰落率はマイナス13.51%
今回の臨時報告書では、米国債、日本国債、ドイツ国債、社債などを対象とするiシェアーズETF27本の運用状況も公表されました。特に下落率が大きかったのは、残存期間の長い米国国債に投資するETFです。「iシェアーズ 米国債25年超 ロングデュレーション ETF(愛称:ウルトラロング米債)」の第9期計算期間における騰落率は、マイナス13.51%でした。
同ETFの為替ヘッジありタイプでも、マイナス11.82%となっています。さらに「iシェアーズ 米国債20年超 ETF」はマイナス9.00%、為替ヘッジありタイプはマイナス7.25%でした。
一般に長期債券は短期債券より金利変動に対する価格感応度が高いため、金利環境の変化が運用成果に与える影響には注意が必要です。ただし、今回の臨時報告書だけでは、個々のETFの騰落要因を断定することはできません。
≪主要ETFの騰落率比較≫
| ETF(名称一部省略) | 期中騰落率 | 期末純資産総額 |
|---|---|---|
| 米国債25年超 ロングデュレーション | -13.51% | 約46.82億円 |
| 米国債25年超 ロングデュレーション(ヘッジあり) | -11.82% | 約41.60億円 |
| 米国債20年超 | -9.00% | 約69.63億円 |
| 米国債20年超(ヘッジあり) | -7.25% | 約996.99億円 |
| フランス国債7-10年(ヘッジあり) | -6.37% | 約30.15億円 |
| コア 米国債7-10年 | -5.90% | 約447.68億円 |
| 米ドル建て投資適格社債 | -5.16% | 約13.32億円 |
| コア 米国債7-10年(ヘッジあり) | -4.16% | 約1,058.82億円 |
| コア 日本国債 | -1.19% | 約617.62億円 |
| 高格付け日本円社債 | -0.90% | 約31.66億円 |
| 日本国債0-1年 | +0.24% | 約8.93億円 |
| 円高フォーカス(円高ハンター) | +1.77% | 約6.35億円 |
27本の期末純資産総額を単純合計すると、約4,802億円となります。これは今回対象となったETFの集計値であり、ブラックロック全体の運用資産残高を示すものではありません。
※純資産総額は2026年10月11日時点の報告数値を億円単位に換算した概数です。騰落率は各報告書の計算期間に基づきます。
日本国債ETFは短期債の値動きが比較的小幅
国内債券を対象とするETFでは、米国の超長期国債ETFと比較して騰落率のマイナス幅が小さい傾向が確認されました。「iシェアーズ・コア 日本国債 ETF」はマイナス1.19%、「iシェアーズ 日本国債7-10年 ETF」はマイナス1.23%となっています。また、2026年5月25日から10月11日までを第1期計算期間とする日本国債ETFでは、次の結果が報告されています。
| ETF | 第1期騰落率 |
|---|---|
| iシェアーズ 日本国債0-1年 ETF | +0.24% |
| iシェアーズ 日本国債1-3年 ETF | -0.21% |
| iシェアーズ 日本国債3-7年 ETF | -0.66% |
| iシェアーズ 日本国債20年超 ETF | -2.42% |
日本国債0-1年ETFは、今回開示された27本のうちプラスの騰落率となった2本のうちの1本です。もう1本は「iシェアーズ 円高フォーカス ETF(愛称:円高ハンター)」で、第3期計算期間の騰落率はプラス1.77%でした。なお、両ETFとも今回の収益分配金は10口当たり0円となっています。
ETFの収益分配金も公表、米国債・社債ETFで分配を実施
臨時報告書では、各ETFの収益分配金も公表されています。主な銘柄では、米国債3-7年ETF(為替ヘッジあり)が10口当たり161円、米国政府系機関ジニーメイMBS ETF(為替ヘッジあり)が10口当たり63円となりました。米ドル建てハイイールド社債ETFは10口当たり37円、米ドル建て投資適格社債ETFは10口当たり26円です。国内債券関連では、iシェアーズ・コア 日本国債ETFが1口当たり8円、日本国債7-10年ETFが10口当たり15円と報告されています。
分配金は銘柄によって1口当たり、10口当たりなど表示単位が異なるため、金額だけで分配水準を比較することは適切ではありません。また、収益分配金が支払われていても、基準価額の変動を含めた投資成果がプラスになるとは限りません。
ブラックロック・フレキシブル・インカム・ファンド/BINCの運用結果も報告
今回の臨時報告書では、ETFに加え、「ブラックロック・フレキシブル・インカム・ファンド/BINC」の実績分配型2コースについても、2026年7月から10月までの運用実績が開示されました。為替ヘッジなしの実績分配型では、第23期・第24期の1万口当たり分配金がそれぞれ37円、第25期は11円となりました。一方、限定為替ヘッジありの実績分配型では、第23期7円、第24期11円、第25期38円でした。最新の第25期(2026年9月16日~10月15日)の運用状況は次のとおりです。
| 項目 | 為替ヘッジなし | 限定為替ヘッジあり |
|---|---|---|
| 1万口当たり分配金 | 11円 | 38円 |
| 1万口当たり基準価額 | 10,512円 | 9,533円 |
| 期中騰落率 | +1.36% | -0.97% |
| 期末純資産総額 | 約54.40億円 | 約0.62億円 |
両コースでは、同じ計算期間でも基準価額の推移や分配金に違いが見られます。今回の報告では、為替ヘッジなしコースが第25期にプラスの騰落率となった一方、限定為替ヘッジありコースはマイナスとなりました。
ブラックロックの大量保有報告書とETF開示、今後の注目点
今回のEDINET開示は、国内株式市場におけるブラックロックグループの保有状況と、債券を中心としたETFの運用実績を確認する資料となります。株式保有状況では、旭化成と塩野義製薬の共同保有割合が上昇した一方、日本高純度化学では低下しました。イビデンについては、保有割合が変わらないものの、株式貸付に関する契約変更が報告されています。ETFでは、米国超長期国債を対象とする銘柄で下落率が大きく、短期の日本国債ETFでは比較的小幅な値動きとなりました。
今後も各企業に対する機関投資家の保有状況や、金利・為替環境の変化に伴う債券ETFの運用実績が注目されます。ただし、今回の報告書は所定の時点における保有状況と過去の運用実績を示したものであり、今後の株式売買方針や運用成果を予測するものではありません。
ブラックロック・ジャパン株式会社の企業概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 企業名 | ブラックロック・ジャパン株式会社 |
| 代表者 | 代表取締役社長 橋本 幸子 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区丸の内一丁目8番3号 |
| 設立 | 1988年3月11日 |
| 法人番号 | 9010001125976 |
| EDINETコード | E09096 |
| 主な事業 | 投資運用業、投資助言・代理業、第一種・第二種金融商品取引業など |
| 報告書提出日 | 2026年11月5日 |
| 提出先 | 関東財務局長 |
| 関連情報 | 全国企業データベース・企業情報 |
| EDINET関連情報 | 全国企業データベース・EDINET新着一覧 |
記事要約(Summary)
ブラックロック・ジャパン株式会社は、2026年11月5日、国内上場企業に関する大量保有報告書・変更報告書と、ETFなどの運用実績を記載した臨時報告書をEDINETに提出しました。
主なポイントは以下のとおりです。
・旭化成: ブラックロックグループの保有割合は7.34%から8.57%へ上昇しました。
・塩野義製薬: 保有割合が7.23%から8.32%に上昇しました。
・日本高純度化学: 保有割合は5.72%から3.33%へ低下しました。
・新たな大量保有報告: 名古屋鉄道、NIPPON EXPRESS HD、北海道電力について、5%前後の保有割合が報告されました。
・ETF運用実績: 開示対象27本のうち25本がマイナスの騰落率でした。
・米国超長期国債ETF: 米国債25年超ロングデュレーションETFの騰落率はマイナス13.51%となりました。
・国内短期国債ETF: 日本国債0-1年ETFはプラス0.24%となりました。
・BINC: 実績分配型2コースについて、直近3計算期間の分配金と運用実績が公表されました。
今回の開示から、ブラックロックグループによる国内上場株式の保有構成の変化と、債券ETFの投資対象・残存期間による運用成果の違いが確認できます。今後も大量保有報告書やETFの運用実績を継続的に確認することが、国内株式市場と債券市場の動向を把握するうえで重要となります。
■企業ニュース対象-ブラックロック・ジャパン株式会社

























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