株式会社山梨中央銀行

株式会社山梨中央銀行（やまなしちゅうおうぎんこう、英: The Yamanashi Chuo Bank, Ltd.）は、山梨県甲府市に本店を置く地方銀行である。山梨県内で唯一の地方銀行であり、東京都や神奈川県にも店舗を展開している。

概要

1941年（昭和16年）に設立された普通銀行であり、当初から「山梨中央銀行」の名称を用いている。銀行名に「中央」の名称を含む銀行は、全国に3行（山梨中央銀行・福岡中央銀行・静岡中央銀行）のみ存在する。なお、福岡中央銀行・静岡中央銀行は相互銀行から普通銀行へ転換した第二地方銀行であり、旧名である福岡相互銀行・静岡相互銀行と同名の地方銀行（福岡銀行・静岡銀行）との差別化のために「中央」の名称を採用したのに対し、山梨中央銀行は設立当初から普通銀行として営業している。

歴史

1882年（明治15年）に設立された「山梨銀行」や、1900年（明治33年）に設立された別の「山梨銀行」が存在したが、いずれも廃業または他行に吸収されており、山梨中央銀行と同時期に存在したことはない。

2018年（平成30年）10月17日には、富士山周辺の観光振興を目的として横浜銀行、静岡銀行と連携協定を締結。2020年（令和2年）10月29日には、静岡銀行との間で店舗や事務の共同化を含む業務提携を結んだ。

経営戦略

山梨中央銀行は、創業150周年を迎える2027年を見据えた長期ビジョン「Value Creation Bank」を掲げ、ステークホルダーの期待に応える金融グループを目指している。

2022年4月から2025年3月までの3年間にわたり、中期経営計画「TRANS³（トランスキューブ） 2025」を展開しており、「AX（アライアンス）」「DX（デジタル）」「SX（サステナビリティ）」の3つを変革のドライバーとして持続可能なビジネスモデルの構築に取り組んでいる。

また、脱炭素社会の実現やダイバーシティ・エクイティ＆インクルージョンの推進に積極的に取り組み、非財務指標を経営計画の定量目標に設定することで、サステナビリティ経営の高度化を目指している。

企業理念

山梨中央銀行は、自社の存在意義（パーパス）として「山梨から豊かな未来をきりひらく」を掲げ、ステークホルダーとの共感を深めるとともに、グループ全体での浸透を図っている。

今後の展望

社会環境の変化を的確に捉え、地域社会とともに持続可能な成長を遂げることを目指し、金融サービスの提供を通じた地域経済の発展に貢献していく方針を示している。