高温ガス炉の実用化を加速へ
原子力政策の専門家を迎え政府・産業界との連携を強化
次世代原子力システムの開発を手がけるZettaJoule株式会社(ゼタジュール、本社:東京都千代田区、代表取締役CEO:下藤充生)は、米国親会社のZettaJoule, Inc.において、原子力政策の専門家であるJohn Kotek(ジョン・コテック)氏が、2026年11月2日付で渉外担当エグゼクティブ・バイスプレジデント(Executive Vice President of External Affairs)に就任したことを発表しました。Kotek氏は、米国エネルギー省(DOE)の原子力担当次官補代行や、米原子力エネルギー協会(NEI)の政策・広報担当シニア・バイスプレジデントなど、米国の原子力政策と産業界をつなぐ重要な役職を歴任してきました。
今回の経営陣への参画により、ZettaJouleは政府機関や産業界との連携を一層強化し、次世代原子炉「高温ガス炉(HTGR)」の実用化と世界規模での事業展開を推進していきます。
John Kotek氏が渉外担当EVPに就任、政府・産業界との協力体制を強化
新たに経営陣に加わるKotek氏は、政府渉外、広報・メディア対応、戦略的コミュニケーション、関係機関や企業とのパートナーシップ構築を統括します。これまで米国政府や原子力関連団体で培ってきた政策立案・組織運営の経験と幅広いネットワークを生かし、ZettaJouleの事業成長を支える役割を担います。特に、原子力発電を取り巻く政策・規制環境の変化への対応や、政府・研究機関・民間企業との協力関係の構築を通じて、高温ガス炉の商業化に向けた取り組みを進めます。
ZettaJouleは、米国の先進的な原子力開発と日本が蓄積してきた高温ガス炉技術を融合し、安定した電力供給と高温の産業用熱供給を実現する次世代エネルギーシステムの開発に取り組んでいます。
今回の人事は、同社が目指す高温ガス炉の社会実装に向け、政策面と事業面の推進体制を強化するものです。
ZettaJoule経営陣がコメント、日米の技術と知見を結集
共同創業者・社長兼CEO 下藤充生氏のコメント
「ジョンを当社に迎えられることを、大変うれしく思います。当社は、米国での先駆的な開発と、日本での長年の研究・運転を通じて培われた高温ガス炉技術を基盤に、電力と高温の産業用熱の安定供給を目指しています。原子力政策に精通し、政府や産業界と厚い信頼関係を築いてきたジョンは、米国での実用化を進める大きな力となります。日米の知見を結集し、日本および世界の産業発展とエネルギー安全保障に貢献してまいります。」
渉外担当エグゼクティブ・バイスプレジデント John Kotek氏のコメント
「NEIでは、非常に充実した経験を重ねてきました。ZettaJouleとの出会いがなければ、NEIを離れることは考えなかったでしょう。下藤CEOや、私が長年敬意を抱いてきた原子力分野の第一人者を含む経営陣との対話を通じて、同社が原子力の可能性を大きく広げる技術に取り組む、他にはない企業であると確信しました。その一員として貢献できることを、心から楽しみにしています。」
John Kotek氏の経歴|米エネルギー省で14年以上、原子力政策の要職を歴任

John Kotek氏は、米国の原子力政策、エネルギー産業、研究開発分野で豊富な経験を持つ専門家です。米原子力エネルギー協会(NEI)には約10年間在籍し、政策・広報担当シニア・バイスプレジデントとして、金融、経済、電力市場、環境など幅広い分野における米国原子力産業の政策提言や情報発信を主導しました。それ以前には、米国エネルギー省で通算14年以上にわたり勤務し、原子力担当次官補代行やアイダホ運営事務所副所長などの要職を歴任しました。原子力担当次官補代行としては、原子力システムの研究開発、研究施設・基盤の維持、使用済燃料および高レベル放射性廃棄物の管理などを担当しました。また、アイダホ運営事務所副所長として、アイダホ国立研究所の契約管理を統括し、米国の原子力研究開発体制の強化に貢献しています。
このほか、米国の放射性廃棄物管理に関する新たな戦略を提言した「米国の原子力の将来に関するブルーリボン委員会」の事務局長を務めたほか、原子力の社会的意義を発信する団体「Nuclear Matters」の会長を5年間務めました。さらに、米誌『Washingtonian(ワシントニアン)』が発表する「政策形成に最も影響力のある500人」に4年連続で選出されるなど、政策分野でも高い評価を受けています。
学歴・その他の主な活動
- イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校:原子力工学学士号取得
- メリーランド大学:経営学修士号(MBA)取得
- 米国原子力学会:理事
- ミシガン大学:原子力工学・エネルギー政策関連の諮問委員
- イリノイ大学アーバナ・シャンペーン校:諮問委員
- ボイシ州立大学:諮問委員
高温ガス炉(HTGR)とは? 次世代原子力技術として注目される特徴と用途
ZettaJouleが開発を進める高温ガス炉(HTGR:High Temperature Gas-cooled Reactor)は、高い安全性と高温の熱供給能力を目指して開発が進められている次世代原子炉です。従来の原子力発電に加え、産業活動で必要となる高温の熱を供給できる点が大きな特徴です。日本では、日本原子力研究開発機構(JAEA)が高温工学試験研究炉(HTTR)を活用した研究を進めており、最高950℃の高温熱を取り出す技術が実証されています。高温ガス炉は、発電だけでなく、以下のような幅広い産業用途への活用が期待されています。
- 産業用プロセス熱の供給: 石油化学、製造業などで必要となる高温熱の供給
- 水素製造: 低炭素水素の製造に向けた高温熱の活用
- 合成燃料の製造: アンモニア、メタノール、SAF(持続可能な航空燃料)などの製造工程への応用
- 地域熱供給: 地域暖房などへのエネルギー供給
- 海水淡水化: 水資源の確保に向けた熱エネルギーの利用
- 大規模施設への電力供給: データセンターなど、安定した電源を必要とする施設への活用
特に、脱炭素化が難しいとされる「Hard-to-Abate(排出削減困難)」産業では、化石燃料に依存する高温熱需要への対応が重要な課題となっています。こうした背景から、高温ガス炉は、石油化学産業や大規模データセンターを運営するハイパースケーラーなどにとって、新たなクリーンエネルギーの選択肢として期待されています。
ZettaJouleが目指す次世代原子炉の実用化と日米連携
ZettaJouleは、米国ZettaJoule, Inc.を中心に、日本法人と連携しながら次世代原子力システムの設計・開発を進めています。日本原子力研究開発機構(JAEA)のHTTRに関する公開情報などを参照し、日本で培われた高温ガス炉技術の知見と、米国の原子力開発に関する専門性を組み合わせ、独自の高温ガス炉の実用化を目指しています。同社が掲げるミッションは、「To deploy the first global fleet of Advanced Reactors(先進原子炉のグローバルな導入を実現する)」です。
安定的な電力供給と産業用高温熱の提供を通じて、産業競争力の強化、エネルギー安全保障、脱炭素社会の実現への貢献を目指しています。今回のKotek氏の参画により、原子力政策と産業界との接点を強化し、米国をはじめとする世界市場での事業展開に向けた体制を拡充します。
ZettaJoule株式会社(日本法人)会社概要

ZettaJoule株式会社は、米国ZettaJoule, Inc.の日本法人として、次世代原子力システムの設計・開発を担っています。日米の技術と人材を結集し、独自の高温ガス炉の実用化に向けた研究開発を推進するとともに、日本の技術と知見を次世代へ継承し、世界の産業を支える新たなエネルギーの選択肢を広げることを目指しています。
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | ZettaJoule株式会社 |
| 読み方 | ゼタジュール |
| 設立 | 2023年12月 |
| 本社所在地 | 東京都千代田区大手町二丁目2番1号 新大手町ビル3階 0 Club |
| 技術拠点 | 茨城県水戸市城南1-7-5 第6プリンスビル3階・5階・7階 |
| 代表取締役CEO | 下藤 充生 |
| 事業内容 | 次世代原子力システム・高温ガス炉の設計、開発 |
| 親会社 | ZettaJoule, Inc.(米国) |
米国親会社 ZettaJoule, Inc. 概要
| 項目 | 内容 |
|---|---|
| 会社名 | ZettaJoule, Inc. |
| 設立 | 2023年8月 |
| 本社所在地 | 米国テキサス州ヒューストン |
| President and CEO | 下藤 充生 |
| 従業員数 | 約90名(グループ全体、業務委託含む) |
| ビジョン | Shape the future with sustainable energy solutions |
| ミッション | To deploy the first global fleet of Advanced Reactors |
| 公式サイト | https://zetta-joule.com/ |
主な投資家
Globis Capital Partners、Coral Capital、Archetype Ventures、Exa、SOSV/HAX、SBI、Zypsy、三菱UFJキャピタル など
次世代原子力の社会実装を担う人材を積極採用中
ZettaJouleでは、高温ガス炉の実用化と次世代エネルギーインフラの構築をともに推進する人材を募集しています。日米を中心とした多様な専門性やバックグラウンドを持つメンバーが連携し、世界規模での先進原子炉の導入という目標に取り組んでいます。次世代原子力技術の研究開発や、エネルギー分野の新たな事業創出に関心のある方は、公式サイトからお問い合わせいただけます。
公式サイト: https://zetta-joule.com/
お問い合わせ(英語): https://zetta-joule.com/contact
記事要約(Summary)
ZettaJouleは、2026年11月2日付で、米国エネルギー省や米原子力エネルギー協会で要職を歴任したJohn Kotek氏を、米国親会社の渉外担当エグゼクティブ・バイスプレジデントに迎えました。Kotek氏は、原子力政策や政府渉外、産業界との連携に関する豊富な経験を持ち、今後は政府機関や企業との協力関係の構築、戦略的コミュニケーションなどを統括します。ZettaJouleは、日本で蓄積された高温ガス炉技術の知見と米国の原子力開発に関する専門性を融合し、安定した電力と高温の産業用熱を供給する次世代原子炉の実用化を目指しています。
今回の経営体制の強化を通じて、高温ガス炉の商業化、脱炭素化が困難な産業へのエネルギー供給、エネルギー安全保障への貢献に向けた取り組みをさらに推進していく方針です。
■プレスリリース配信元-ZettaJoule株式会社

























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