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株式会社シード|臨時報告書|EDINET開示書類

提出企業
株式会社シード
書類名
臨時報告書
提出日時
2026-11-05 16:09:00
EDINET書類ID
S100ZC6P

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開示書類本文

臨時報告書_20261105134938

【表紙】

【提出書類】

臨時報告書

【提出先】

関東財務局長

【提出日】

2026年11月5日

【会社名】

株式会社シード

【英訳名】

SEED Co., Ltd.

【代表者の役職氏名】

代表取締役社長 佐藤 隆郎

【本店の所在の場所】

東京都文京区本郷二丁目40番2号

【電話番号】

(03)3813-1111

【事務連絡者氏名】

代表取締役副社長兼管理本部長 杉山 哲也

【最寄りの連絡場所】

東京都文京区本郷二丁目40番2号

【電話番号】

(03)3813-1111

【事務連絡者氏名】

代表取締役副社長兼管理本部長 杉山 哲也

【縦覧に供する場所】

株式会社東京証券取引所 

(東京都中央区日本橋兜町2番1号)

臨時報告書_20261105134938

1【提出理由】

 当社は、2026年11月5日開催の取締役会において、当社の普通株式(以下「当社株式」といいます。)の併合(以下「本株式併合」といいます。)を目的とする、2026年12月2日開催予定の臨時株主総会(以下「本臨時株主総会」といいます。)を招集することを決定いたしましたので、金融商品取引法第24条の5第4項及び企業内容等の開示に関する内閣府令第19条第2項第4号の4の規定に基づき、本臨時報告書を提出するものであります。

2【報告内容】

1.株式併合の目的

当社が2026年8月26日付で公表いたしました「ラックスシェア・プレシジョン・ケイマン・リミテッドによる当社株式に対する公開買付けに関する賛同の意見表明及び応募推奨に関するお知らせ」(以下「当社意見表明プレスリリース」といいます。)においてお知らせいたしましたとおり、ラックスシェア・プレシジョン・ケイマン・リミテッド(以下「公開買付者」といいます。)は、当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式(注1)を除きます。以下、特に注記しない限り、同じです。)を取得し、当社株式を非公開化した上で、当社の株主を公開買付者及び当社の主要株主かつ筆頭株主である新井隆二氏(以下「新井氏」といいます。)のみとし、非公開化後の当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率をそれぞれ49.00%及び51.00%(以下「本所有比率」といいます。)とするための一連の取引(以下「本取引」といいます。)の一環として、2026年8月27日から2026年10月13日までの30営業日を公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)として、当社株式に対する公開買付け(以下「本公開買付け」といいます。)を実施いたしました(注2)(注3)。

(注1)「本不応募合意株式」とは、新井氏が、2026年8月26日現在、(ⅰ)株式会社SMBC信託銀行との間で締結した2011年8月10日付管理有価証券信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属している管理信託(A001)受託者 株式会社SMBC信託銀行名義の当社株式の全て(所有株式数:5,447,910株、所有割合(注4):18.00%)、(ⅱ)みずほ信託銀行株式会社との間で締結した2011年8月10日付有価証券管理信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属しているみずほ信託銀行株式会社有価証券管理信託(0700026)名義の当社株式の全て(所有株式数:4,319,070株、所有割合:14.27%)、(ⅲ)野村信託銀行株式会社との間で締結した2011年8月10日付管理有価証券信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属している野村信託銀行株式会社(信託口2052116)名義の当社株式の全て(所有株式数:3,604,920株、所有割合:11.91%)、及び(ⅳ)三井住友信託銀行株式会社との間で締結した2014年7月30日付株式管理承継信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属している三井住友信託銀行株式会社(信託口 甲1号)名義の当社株式の全て(所有株式数:1,396,500株、所有割合:4.61%)((ⅰ)乃至(ⅳ)に記載の当社株式の全て(所有株式数の合計:14,768,400株、所有割合の合計:48.80%)の総称をいい、(ⅰ)乃至(ⅳ)の本不応募合意株式の信託を総称して「本信託」といい、本信託に係る契約を総称して「本信託契約」といい、本信託契約に基づく信託の受託者を総称して「本受託者」といいます。)

(注2)本公開買付けに際して、公開買付者は、2026年8月26日付で、新井氏との間で、不応募契約(以下「本不応募契約」といいます。)を締結し、本不応募契約において、①新井氏は、本不応募合意株式について本公開買付けに応募せず、かつ、本受託者をして本公開買付けに応募させないこと、②本公開買付けにより公開買付者が当社株式の全てを取得できなかった場合には、本公開買付けの成立後に、当社の株主を公開買付者及び新井氏のみとするための株式併合を実施するために必要な手続を行うこと(新井氏が全ての本信託契約を解除し当社株式を直接所有することを含みます。)、③金融商品取引法(昭和23年法律第25号。その後の改正を含みます。以下「法」といいます。)第24条第1項但書に基づき当社が内閣総理大臣から有価証券報告書を提出する義務の中断申請に係る承認を受け、本所有比率の実現が可能となるような比率での当社株式の分割の効力が発生した後において、当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率を本所有比率とするため、公開買付者が新井氏に対して当社株式の一部を譲渡することを合意しているとのことです。

(注3)公開買付者は、新井氏との間で、本取引完了後の当社の事業運営等について定める株主間契約(以下「本株主間契約」といいます。)を締結しているとのことです。公開買付者は、本株主間契約において、(ⅰ)本取引完了後の当社の取締役の総数を6名又は8名(ただし、当社株式の上場廃止日の直後は当社の取締役の総数を8名)とすること、(ⅱ)新井氏及び公開買付者は、それぞれ同数の取締役を指名すること、(ⅲ)本取引完了直後において、新井氏及び公開買付者は、当社の取締役8名のうち6名を、本取引完了直後の当社の取締役6名(社外取締役を除く。)(2026年8月26日現在においては、佐藤隆郎氏、杉山哲也氏、新庄信孝氏、福田猛氏、中村きく江氏、及び安田孝則氏を予定しているとのことです。)の中から指名すること、(ⅳ)当社の代表取締役を新井氏及び公開買付者がそれぞれ1名ずつ指名することを合意しているとのことです。

(注4)「所有割合」とは、当社が2026年8月12日に公表した「2027年3月期第1四半期決算短信〔日本基準〕(連結)」(以下「本決算短信」といいます。)に記載された2026年6月30日現在の発行済株式総数30,265,922株から、本決算短信に記載された同日現在の当社が所有する自己株式数(136株)を控除した株式数(30,265,786株)に係る議決権の数(302,657個)に対する割合(小数点以下第三位を四捨五入しております。以下、所有割合の計算において同じです。)をいいます。

そして、当社が2026年10月14日付で公表いたしました「ラックスシェア・プレシジョン・ケイマン・リミテッドによる当社株式に対する公開買付けの結果並びに主要株主及びその他の関係会社の異動に関するお知らせ」においてお知らせいたしましたとおり、本公開買付けの結果、公開買付者は、本公開買付けの決済の開始日である2026年10月20日付で、当社株式13,102,594株(所有割合:43.29%)を所有するに至りました。

本公開買付け及び本取引の一環としての当社株式の併合(以下「本株式併合」といいます。)を含む本取引の目的及び背景の詳細は、当社意見表明プレスリリースにおいてお知らせしたとおりですが、以下に改めてその概要を申し上げます。なお、以下の記載のうち公開買付者に関する記述は、公開買付者から受けた説明に基づくものです。

(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯

当社は、立訊精密工業股份有限公司(Luxshare Precision Industry Co., Ltd.)(所在地:中国広東省深セン市宝安区沙井街道蚝一西部三洋新工業区A棟2階)(以下「Luxshare」といいます。)が、戦略的提携を結ぶ潜在的な候補先として、コンタクトレンズの製造販売事業者を探索する中で、2024年8月下旬に、日本を含むアジアを中心としたクロスボーダーM&Aアドバイザリー事業を主軸とした独立系アドバイザリー会社であるアジア・サンライズ・キャピタル株式会社(以下「ASC」といいます。)の紹介によりLuxshareとの間で情報交換のための協議をするに至りました。その後、2024年8月下旬から2025年6月下旬にかけて、Luxshareとの間で、Luxshareグループ(注5)及び当社グループ(注6)それぞれの事業内容や製造体制を踏まえた協業の可能性について意見交換を行ってまいりました。

(注5)「Luxshareグループ」とは、2026年8月26日現在、Luxshareが擁する連結子会社329社及び関連会社69社を擁する企業グループをいいます。

(注6)「当社グループ」とは、当社及びその子会社19社により構成される企業グループをいいます。

具体的には、2024年8月下旬に、当社及びLuxshare双方の事業領域や将来戦略についての意見交換が行われ、Luxshareグループが有するスマートファクトリー・自動化技術と、当社が持つ高品質な製品開発力・医療機器製造の知見との間に事業上の高い相互補完性が存在することを確認できたため、当社とLuxshareは、以後も、業務提携の可能性を模索するための協議を実施することとし、2024年11月6日にLuxshareグループによる当社の鴻巣研究所への訪問や施設見学、2025年3月2日から同月4日にかけて当社によるLuxshare本社への訪問や工場見学を実施し、また、2025年6月3日、25日及び27日にLuxshareグループから当社に対してLuxshareグループの企業文化や保有技術等の紹介を受けたほか、コンタクトレンズの製造技術に関して意見交換する機会を設けるなどして、Luxshareと当社は協議を重ねてきました。

その後、当社は、Luxshareから、2025年8月18日に、本公開買付け及びその後の本株式併合を通じた当社株式の非公開化に関して、主として、(ⅰ)初期的な提案に至った背景及び目的、(ⅱ)本取引のストラクチャーの概要、(ⅲ)本取引により想定されるシナジー及び本取引後の当社の経営方針に関する初期的な考え、並びに(ⅳ)本取引の想定スケジュール及び当社グループに対するデュー・ディリジェンス(以下「本デュー・ディリジェンス」といいます。)の実施に関する要請を記載した、法的拘束力を伴わない初期的な提案書(以下「本意向表明書」といいます。)を受領しました。これを受けて、当社は、本取引の検討並びにLuxshareとの本取引に係る協議及び交渉を行うにあたり、下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠等」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」に記載のとおり、同年8月20日開催の当社取締役会において、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立したファイナンシャル・アドバイザーとして株式会社三井住友銀行(以下「三井住友銀行」といいます。)を、第三者算定機関として株式会社AGS FAS(以下「AGS FAS」といいます。)を、リーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業(以下「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」といいます。)をそれぞれ選任いたしました。なお、三井住友銀行に関しては、三井住友銀行の法人営業部等の他部署が当社のメインバンクとして従前日常的な取引関係があります。また、三井住友銀行のコーポレート・アドバイザリー本部等の他部署は新井氏との間でも一定の取引関係があり、当社意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由等」の「(2)意見の根拠及び理由」の「② 公開買付者が公開買付けの実施を決定するに至った背景、目的及び意思決定の過程」に記載のとおり、Luxshareが当社との間で、Luxshareグループ及び当社グループの協業の可能性等について協議した際には、新井氏とも一定の意見交換を行っていましたが、当社は、三井住友銀行のファイナンシャル・アドバイザーとしてのM&A案件についての豊富な経験と高い専門性に鑑み、かつ、独立性の観点から三井住友銀行から本取引に関して新井氏との情報授受は一切しない旨の確約を得ていること、三井住友銀行内で本取引を担当する企業情報部と他部署との間ではコンプライアンス上必要なケースを除き一切の情報を遮断していることを考慮して、三井住友銀行の独立性に問題はないと判断し、三井住友銀行をファイナンシャル・アドバイザーに選任いたしました。なお、本取引に係るAGS FASに対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。また、アンダーソン・毛利・友常法律事務所に対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる時間単位の報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。他方で、三井住友銀行に対する報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれておりますが、当社は、同種の取引における一般的な実務慣行及び本取引が不成立となった場合に当社に相応の金銭的負担が生じる報酬体系の是非も勘案の上、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬があることをもって独立性が否定されるわけではないと判断の上、上記の報酬体系により三井住友銀行を当社のファイナンシャル・アドバイザーとして選定しました。

また、当社は、新井氏が、当社株式14,768,400株(所有割合の合計:48.80%)を直接又は間接に所有する当社の主要株主かつ筆頭株主であり、本取引後当社に対する議決権所有比率が51.00%となることが予定されていることから、本取引はMBO等に準ずる行為として、構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当する可能性があることに鑑み、これらの問題に対応し、本取引の公正性を担保するため、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言も得つつ、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループから独立した立場で、当社の企業価値の向上及び当社の一般株主の皆様の利益の確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制の構築を開始いたしました。具体的には、当社は、下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠等」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、特別委員会の設置に向けた準備を進めた上で、2025年8月20日開催の取締役会決議により、当社社外取締役兼独立役員である大竹裕子氏、小泉範子氏及び藤田礼次氏並びに本特別委員会の設置時点において当社の社外取締役兼独立役員であった小原之夫氏の4名から構成され、当社社外監査役兼独立役員である二瓶ひろ子氏及び林龍太郎氏の2名がオブザーバーとして出席する特別委員会(以下「本特別委員会」といいます。なお、本特別委員会の委員長には、委員間の互選により、小原之夫氏が選定されております。また、小原之夫氏は、2026年6月23日開催の定時株主総会の終結の時をもって当社の社外取締役を退任しておりますが、退任後も本特別委員会の委員を継続しておりますので、本特別委員会の委員は設置当初から変更しておりません。本特別委員会の検討の経緯及び判断内容等については、下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠等」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)を設置し、本特別委員会に対し、(ア)本取引の目的は正当性・合理性を有するか(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)、(イ)本取引の条件の公正性・妥当性が確保されているか(買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の本取引の条件が公正なものとなっているかどうかを含む。)、(ウ)本取引において、取引条件の公正性を担保するための手続が十分に講じられているか、(エ)上記(ア)から(ウ)を踏まえ、本取引を行うことについて決定することは当社の一般株主にとって公正であると考えられるか、並びに(オ)当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非(以下「本諮問事項」と総称します。)について諮問いたしました。

また、当社取締役会は、本特別委員会の設置にあたり、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、特に本特別委員会が本取引に関する取引条件を妥当でないと判断した場合には、当該取引条件による本取引には賛同しないことを決議するとともに、本特別委員会に対し、(a)当社が選任したアドバイザー(ファイナンシャル・アドバイザー及びリーガル・アドバイザー、第三者算定機関)を承認(事後承認も含む。)する権限、(b)当社が選任したアドバイザー(ファイナンシャル・アドバイザー及びリーガル・アドバイザー、第三者算定機関)に専門的助言を求める権限、(c)特別委員会独自のファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー及び第三者算定機関を選任し、当社の株式価値評価及び本取引に係るフェアネス・オピニオンの提供その他特別委員会が必要と判断する事項を委託する権限(なお、特別委員会選任のアドバイザー等の専門的助言に係る費用は当社の負担とする。)、(d)当社の取締役、従業員その他特別委員会が必要と認める者に特別委員会への出席を要求し、必要な情報について説明を求める権限、並びに(e)本取引の取引条件に関する当社による交渉について、事前に方針を確認し、適宜その報告を受け、適宜意見を述べ、指示や要請を行うことにより、本取引の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与するとともに、必要に応じて直接交渉を行う権限を付与することを決議しております。

なお、本特別委員会は、下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠等」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、2025年8月20日、上記の権限に基づき、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてPwCアドバイザリー合同会社(以下「PwCアドバイザリー」といいます。)を、リーガル・アドバイザーとして牛島総合法律事務所をそれぞれ選任する旨を決定しております。

また、当社は、下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠等」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、2025年8月20日開催の第1回特別委員会において、当社のファイナンシャル・アドバイザーとして三井住友銀行を、第三者算定機関としてAGS FASを、当社のリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所をそれぞれ選任することについて、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否からの独立性及び専門性に問題がないことを確認の上、その選任の承認を受けております。

(2)検討・交渉の経緯

当社は、上記のとおり検討体制を整備した上で、AGS FASから当社株式の価値算定結果に関する報告、三井住友銀行からLuxshareとの交渉方針に関する助言その他の財務的見地からの助言を受けるとともに、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から本取引における手続の公正性を確保するための対応及びその他に対する法的助言を受け、これらを踏まえ、本特別委員会の意見の内容を最大限に尊重しながら、本取引の是非及び取引条件の妥当性について慎重に検討を行ってきました。

また、当社は、2025年8月18日にLuxshareから本意向表明書を受領して以降、本特別委員会の意見を聴取し、その承認及び指示・要請を受けながら、Luxshareとの間で、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格(以下「本公開買付価格」といいます。)を含む本取引に係る取引条件について継続的に協議及び交渉を行ってまいりました。

具体的には、当社及び本特別委員会は、同年8月18日に本意向表明書を受領したことを受け、本特別委員会における検討・協議を進め、当社及び本特別委員会より、同年8月29日に、本取引の提案の背景・目的、本取引のシナジー、本取引のデメリット、本取引後の当社の経営方針、ストラクチャー等に関して書面による質問をしたところ、Luxshareから同年9月3日に当該質問書について書面での回答を受け、その後、当該回答の内容を踏まえ同年9月11日及び10月15日付で行った追加での書面の質問事項に対し、同年9月12日、9月22日及び10月21日に追加での回答を受けました。また、当社と本特別委員会による質問とは別に、当社からも書面による質疑応答を行いました。当社より、同年9月11日に、Luxshareに対し、本取引の提案の背景・目的、本取引のシナジー、本取引のデメリット、本取引後の当社の経営方針、ストラクチャー等に関して書面による質問をしたところ、同年9月22日に当該質問書の一部について、同年10月3日及び10月15日に当該質問書の残部について書面での回答を受けました。その後、フォレンジック調査会社によるLuxshareのバックグラウンド調査結果を踏まえ同年11月7日に行った追加での書面の質問事項に対し、公開買付者から同月12日に当該質問に対する書面での回答を受けました。2026年7月24日に当社から追加質問をしたところ、Luxshareより同年7月29日に当該追加質問に対する回答書面を受領しました。

本公開買付価格については、当社は、同年10月15日以降、Luxshareとの間で、複数回にわたる交渉を重ねてまいりました。具体的には、当社は、同年10月15日、Luxshareが、2025年9月10日から最終的には同年10月31日にかけて実施した本デュー・ディリジェンスの中間的な検討の結果及び当社を取り巻く外部環境、並びに当社より受領した、当社の2026年3月期の決算を踏まえて更新し、特別委員会の承認を経た当社の事業計画(以下「本事業計画」といいます。)及び当社の株式価値算定の結果等の各種諸要素を総合的に勘案し、熟慮を重ねた結果である正式な提案として、Luxshareから、本公開買付けにおける本公開買付価格を680円(提案実施日の前営業日である同年10月14日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値519円に対して31.02%のプレミアム、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値540円に対して25.93%のプレミアム、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値523円に対して30.02%のプレミアム、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値490円に対して38.78%のプレミアム)(第1回提案価格)とすることを含んだ本取引の諸条件に関する提案を受けました。

これに対し、当社は、同年10月21日、Luxshareに対し、第1回提案価格は一般株主にとって公正な価格水準から乖離があると考えていることから、価格の引き上げを検討するよう要請いたしました。これを受けて、当社は、Luxshareから、同年10月27日に、本公開買付価格を715円(提案実施日の前営業日である同月24日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の株価終値557円に対して28.37%のプレミアム、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値539円に対して32.65%のプレミアム、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値532円に対して34.40%のプレミアム、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値495円に対して44.44%のプレミアム)(第2回提案価格)とする再提案を受けました。これに対し、本特別委員会は、同年10月28日に、第2回提案価格は、本公開買付けと同様にスクイーズアウトを伴う事例のプレミアムの平均値と比べて低い水準にあり、第2回提案価格は一般株主に十分に満足いただける水準ではないと考えており、当社の一般株主の利益保護の観点から、本公開買付価格の再検討を改めて要請しました。これを受けて、本特別委員会は、Luxshareから、同年10月31日に、本公開買付価格を748円(提案実施日の前営業日である同月30日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の株価終値567円に対して31.92%のプレミアム、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値545円に対して37.25%のプレミアム、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値538円に対して39.03%のプレミアム、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値498円に対して50.20%のプレミアム)(第3回提案価格)とする再提案を受けました。これに対し、本特別委員会は、同年11月4日に、第3回提案価格は、引き続き本公開買付けと同様にスクイーズアウトを伴う事例のプレミアムの平均値と比べて未だ低い水準にあり、また、Luxshareの第三者算定機関であるASCによる本株式価値算定書(ASC)(下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠及び理由」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「③ 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に定義します。)では、DCF法による算定において永久成長率0.5%~1.0%を使用したと記載がある一方、本特別委員会のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるPwCアドバイザリーの助言も参考にすると本特別委員会が認識する永久成長率との間に乖離があり、当社の一般株主の利益保護の観点から、本公開買付価格の再検討を改めて要請しました。これを受けて、本特別委員会は、Luxshareから、同年11月6日に、本公開買付価格を782円(提案実施日の前営業日である同月5日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の株価終値564円に対して38.65%のプレミアム、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値551円に対して41.92%のプレミアム、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値543円に対して44.01%のプレミアム、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値500円に対して56.40%のプレミアム)(第4回提案価格)とする再提案を受けました。これに対し、当社及び本特別委員会は、同年11月10日に、第4回提案価格は、本公開買付けによるLuxshareグループとのシナジー効果、具体的には、本特別委員会が認識している年間の上場維持コストの削減効果の一定部分については少なくとも、一般株主も享受することが公正であると考えており、本公開買付価格の再検討を改めてするよう要請しました。あわせて、本特別委員会は、Luxshareに対して、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限の設定を検討するよう要請しました。これを受けて、本特別委員会は、Luxshareから、同年11月13日に、本公開買付価格を790円(提案日の前営業日である同月12日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の株価終値563円に対して40.32%、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値559円に対して41.32%、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値548円に対して44.16%、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値504円に対して56.75%のプレミアム)(第5回提案価格)とする旨の再提案を受けました。また、本公開買付けに関して、当社株式の約48.80%を保有している新井氏と本不応募契約を締結するため、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する当社の一般株主の利益に資さない可能性もあること、Luxshareは、第5回提案価格は、既に一般株主の利益保護の観点から合理的な価格水準に達していると考えていること、及び本取引に関して公正なプロセスが確保されていることを理由に、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定する必要はないものと判断しているとの回答を受けました。これに対し、本特別委員会は、同年11月19日に、当社は、経済産業省が実施する「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」の交付を受けることが見込まれており、本特別委員会としては、同補助金の交付も織り込んだ本事業計画をもとに株式価値を算定するべきと考え、そのような観点から、引き続き第5回提案価格は引上げ余地があると考えており、当社の一般株主の利益保護の観点から、本公開買付価格を再検討するように要請しました。なお、最終的に本特別委員会は、新井氏の議決権所有比率を踏まえると、本公開買付けにおいて「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募する当社の一般株主の利益に資さない可能性もあること及び当該下限以外の公正性担保措置の多くが採用されていることが認められることから、当該下限の設定がされていないことをもって本取引の取引条件の公正さが阻害されるものではないと判断するに至っております。その後、当社は2025年12月中旬、Luxshareから外国為替及び外国貿易法(昭和24年法律第228号。その後の改正を含みます。以下「外為法」といいます。)第27条第1項の定めによる届出に関する関連当局との間の協議に注力するため、本公開買付価格の交渉を、一時的に中断することを決定した旨の連絡を受けました。さらにその後、当社は、2026年7月2日、Luxshareから、外為法上の手続の進捗を踏まえて、本公開買付価格の交渉を再開したい旨の依頼を受領しました。当社は、同日に当該交渉を再開することを了承する旨をLuxshareに伝達するとともに、本事業計画をLuxshareへ提出して、本公開買付価格を再検討するように、Luxshareへ改めて要請しました。これを受けて、当社及び本特別委員会は、Luxshareから、同年8月10日に、本公開買付価格を790円(提案日の前営業日である同月7日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の株価終値522円に対して51.34%のプレミアム、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値520円に対して51.92%のプレミアム、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値508円に対して55.51%のプレミアム、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値536円に対して47.39%のプレミアム)(第6回提案価格)とする再提案を受けました。これに対し、本特別委員会は、同年8月12日に、第6回提案価格は、本公開買付価格の交渉の再開に伴い、当社にて2026年3月期の決算も踏まえて更新し2026年7月2日にLuxshareへ提出した事業計画を基礎にDCF方式で算定した株式価値算定結果によれば、可能な限り当社の一般株主の利益を保護する観点から、引き続き本公開買付価格の引き上げ余地はあると考え、Luxshareに対して本公開買付価格の再検討を改めて要請しました。これを受けて、当社及び本特別委員会は、Luxshareから、同年8月20日に、本公開買付価格を795円(提案実施日の前営業日である同月19日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の株価終値533円に対して49.16%のプレミアム、同日までの直近1ヶ月間の終値単純平均値527円に対して50.85%のプレミアム、同日までの直近3ヶ月間の終値単純平均値509円に対して56.19%のプレミアム、同日までの直近6ヶ月間の終値単純平均値536円に対して48.32%のプレミアム)(第7回提案価格)とする再提案を受けました。その結果、当社及び本特別委員会は、同年8月25日に、第7回提案価格は、当社の一般株主が享受すべき利益が確保された公正かつ妥当な水準であると判断したことから、同日、最終的な意思決定は本特別委員会の答申を踏まえた上で、2026年8月26日開催の当社取締役会決議を経てなされるとの前提のもと、2026年8月25日時点における当社の意見として本公開買付価格を795円とすることを受諾する旨を回答いたしました。以上の検討・交渉過程において、当社は、本公開買付価格に関するLuxshareとの協議及び交渉にあたり、本特別委員会から聴取した意見並びに三井住友銀行、AGS FAS及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所からの助言を踏まえて検討を行っており、その際、本特別委員会においては、随時、本特別委員会のアドバイザーであるPwCアドバイザリー及び牛島総合法律事務所から助言を受けるとともに、当社や当社のアドバイザーとの意見交換を行い、適宜、確認・承認を行ってまいりました。具体的には、当社がLuxshareに対して提示し、また、AGS FAS及びPwCアドバイザリーが当社株式の価値算定において基礎とする本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等の合理性について、事前に本特別委員会の確認を経て、その承認を受けております。なお、本事業計画の財務予測に係る数値は、中期経営計画(2024年4月~2027年3月)(以下「本中期経営計画」といいます。)策定時点からの事業環境の変化や足元の業況等も踏まえ、より現状に則した客観的かつ合理的な財務予測に基づいて策定されたものです。

また、当社のファイナンシャル・アドバイザーである三井住友銀行は、Luxshareとの交渉にあたっては、事前に本特別委員会において審議の上決定した交渉方針に従って対応を行っており、Luxshareから本公開買付価格についての提案を受領した際には、その都度、直ちに本特別委員会に対して報告を行い、Luxshareとの交渉方針等について本特別委員会から意見、指示、要請等を受け、これに従って対応を行っております。

そして、当社は、2026年8月26日付で、本特別委員会から、(ア)本取引は当社の企業価値向上に資するものであり、その目的は正当性・合理性を有するものであると認められる、(イ)本取引の条件の公正性・妥当性が確保されていると認められる(買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の本取引の条件が公正なものとなっているかどうかを含む。)、(ウ)本取引において、取引条件の公正性を担保するための手続が十分に講じられていると認められる、(エ)上記(ア)から(ウ)を踏まえ、本取引を行うことについて決定することは当社の一般株主にとって公正であると考えられる、及び(オ)当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することは適切である(すなわち是である)と考えられる旨の答申書(以下「本答申書」といいます。)の提出を受けております(本答申書の詳細につきましては、下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠等」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」をご参照ください。)。なお、本特別委員会は、2026年8月25日付でPwCアドバイザリーから当社株式に係る株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)」といいます。)の提出を受けております(本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)の概要については、下記「3.株式併合に係る端数処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額の根拠等」の「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」をご参照ください。)。

そして、上記のとおり、本公開買付けが成立いたしましたが、公開買付者は、本公開買付けにより当社株式の全て(当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除きます。)を取得することができなかったことから、当社は、公開買付者からの要請を受け、2026年11月5日開催の当社取締役会において、本取引の一環として、本臨時株主総会において株主の皆様のご承認をいただくことを条件として、下記「2.株式併合の割合」に記載の併合比率による本株式併合を実施することとし、本株式併合に関する議案を本臨時株主総会に付議することを決議いたしました。

なお、本株式併合により、新井氏以外の株主の皆様の保有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。

また、本取引の詳細につきましては、当社意見表明プレスリリースも併せてご参照ください。

2.株式併合の割合

当社株式について、14,768,400株を1株に併合いたします。

3.1株に満たない端数の処理をすることが見込まれる場合における当該処理の方法、当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠

(1)1株未満の端数が生じる場合の処理の方法及び当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額

① 会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する同法第234条第2項のいずれの規定による処理を予定しているかの別及びその理由

上記「1.株式併合の目的」に記載のとおり、本株式併合により、新井氏以外の株主の皆様の所有する当社株式の数は、1株に満たない端数となる予定です。

本株式併合により生じる1株に満たない端数について、端数が生じた当社の株主の皆様に対して、会社法(平成17年法律第86号。その後の改正を含みます。以下同じです。)第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(会社法第235条第1項の規定により、その合計数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられます。以下同じです。)に相当する数の当社株式を売却すること等によって得られる金銭を交付いたします。当該売却について、当社は、本株式併合が、本取引の一環として行われるものであること、及び当社株式が2026年12月21日をもって上場廃止となる予定であり、市場価格のない株式となることから、競売によって買取人が現れる可能性は低いと考えられることに鑑み、会社法第235条第2項の準用する同法第234条第2項の規定に基づき、裁判所の許可を得て公開買付者に売却することを予定しております。

この場合の売却額は、上記裁判所の許可が予定どおり得られた場合には、本株式併合の効力発生日の前日である2026年12月22日の当社の最終の株主名簿において株主の皆様が所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である795円を乗じた金額に相当する金銭が交付されるような価格に設定することを予定しております。ただし、裁判所の許可が得られない場合や計算上の端数調整が必要な場合等においては、実際に交付される金額が上記金額と異なる場合もあります。

② 売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者の氏名又は名称

ラックスシェア・プレシジョン・ケイマン・リミテッド(公開買付者)

(Luxshare Precision Cayman Limited)

③ 売却に係る株式を買い取る者となると見込まれる者が売却に係る代金の支払いのための資金を確保する方法及び当該方法の相当性

公開買付者は、本株式併合により生じる端数の合計数に相当する当社株式の取得に要する資金を含む本取引の実行に係る資金を、公開買付者の親会社である立訊精密有限公司(Luxshare Precision Limited、以下「公開買付者親会社」といいます。)からの合計13,000,000千円を限度とした出資(以下「本出資」といいます。)により賄う予定とのことです。当社は、本取引の実行手続において、本出資に係る出資証明書等を確認することによって、公開買付者の資金確保の方法を確認しております。

また、公開買付者によれば、本公開買付けの開始以降、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却代金の支払いに支障を及ぼす可能性のある事象は発生しておらず、また今後発生する可能性も認識していないとのことです。

したがって、当社は、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却代金の支払いのための資金を確保する方法については相当であると判断しております。

④ 売却する時期及び売却により得られた代金を株主に交付する時期の見込み

当社は、本株式併合の効力発生後、2027年1月中旬を目途に会社法第235条第2項の準用する同法第234条第2項の規定に基づき、裁判所に対して、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式を売却することについて許可を求める申立てを行うことを予定しております。当該許可を得られる時期は裁判所の状況等によって変動し得ますが、当社は、当該裁判所の許可を得て、2027年3月上旬を目途に当社株式を売却し、その後、当該売却によって得られた代金を株主の皆様に交付するために必要な準備を行った上で、2027年4月下旬を目途に、当該売却代金を株主の皆様に交付することを予定しております。

当社は、本株式併合の効力発生日から売却に係る一連の手続に要する期間を考慮し、上記のとおり、それぞれの時期に、本株式併合の結果生じる1株未満の端数の合計数に相当する当社株式の売却が行われ、また、当該売却代金の株主の皆様への交付が行われるものと判断しております。

なお、当該売却代金は、本株式併合の効力発生日の前日である2026年12月22日時点の当社の最終の株主名簿における各株主の皆様に対し、当社による配当財産の交付の方法に準じて交付する予定です。

(2)当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額及び当該額の算定根拠

① 親会社等がある場合における当該親会社等以外の当社の株主の利益を害さないように留意した事項

Luxshare、公開買付者親会社及び公開買付者(Luxshare及び公開買付者親会社と総称して、以下「公開買付者関連当事者」といいます。)は、当社株式を所有しておらず、本公開買付けは支配株主による取引には該当いたしません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者関連当事者に直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)にも該当いたしません。

もっとも、(ⅰ)公開買付者が当社の主要株主かつ筆頭株主である新井氏との間で本不応募合意株式を本公開買付けに応募しないことを合意していること、(ⅱ)本公開買付けは当社の株主を公開買付者及び新井氏のみとするための一連の取引の一環として実施され、公開買付者及び新井氏の当社に対する議決権所有比率が本所有比率となることを考慮し、本公開買付けを含む本取引がMBO等に準ずる行為として、構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当する可能性があることに鑑み、公開買付者及び当社は、本公開買付価格の公正性を担保するとともに、本取引に関する意思決定の過程における恣意性を排除し、当該意思決定の過程の公正性、透明性及び客観性を確保し、また利益相反の疑いを回避する観点から、下記「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の措置を講じております。

② 1株未満の端数が生じる場合の処理の方法並びに当該処理により株主に交付することが見込まれる金銭の額及び当該額の相当性に関する事項

端数の処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額は、上記「(1)1株未満の端数が生じる場合の処理の方法及び当該処理により株主に交付されることが見込まれる金銭の額」の「① 会社法第235条第1項又は同条第2項において準用する同法第234条第2項のいずれの規定による処理を予定しているかの別及びその理由」に記載のとおり、2026年12月22日の当社の最終の株主名簿において株主の皆様が所有する当社株式の数に本公開買付価格と同額である795円を乗じた金額となる予定です。

上記「1.株式併合の目的」に記載のとおり、当社は、本取引が当社グループの企業価値の向上に資するものであるとともに、本公開買付価格は当社の株主の皆様が享受すべき利益が確保された妥当な価格であり、本公開買付けは当社の株主の皆様に対して合理的な株式の売却の機会を提供するものであると判断し、2026年8月26日開催の当社取締役会において、本公開買付けに賛同する意見を表明するとともに、当社の株主の皆様に対して、本公開買付けへの応募を推奨することを決議しました。

また、当社は、その後、本臨時株主総会の招集を決定した2026年11月5日に至るまでに、本公開買付価格に関する当社の判断の基礎となる諸条件に重大な変更が生じていないことを確認しております。

以上のことから、当社は、本株式併合により生じる端数の処理により株主の皆様に交付することが見込まれる金銭の額については、相当であると判断しております。

③ 当社において最終事業年度の末日後に生じた重要な財産の処分、重大な債務の負担その他の会社財産の状況に重要な影響を与える事象

(a)本公開買付け

上記「1.株式併合の目的」に記載のとおり、公開買付者は、2026年8月27日から2026年10月13日までを公開買付期間とする本公開買付けを行い、その結果、本公開買付けの決済の開始日である2026年10月20日をもって、当社株式13,102,594株(所有割合43.29%)を所有するに至りました。

(b)株式会社オキュデバイセズの会社分割

当社が2026年5月19日に公表した「会社分割(簡易吸収分割)に関するお知らせ」に記載のとおり、当社は2026年7月1日を効力発生日として、当社のスマートコンタクトレンズ事業を会社分割により、当社の完全子会社である株式会社オキュデバイセズ(以下「オキュデバイセズ」といいます。)へ承継しました。なお、当社意見表明プレスリリースの「3.当該公開買付けに関する意見の内容、根拠及び理由等」の「(2)意見の根拠及び理由」の「① 公開買付けの概要」に記載のとおり、当社は、2026年8月26日付でオキュデバイセズの普通株式の85.10%を新井氏が議決権の過半数を有する会社である株式会社ラ・ホールディングスに譲渡しています。

(3)上場廃止となる見込み

①上場廃止

上記「1.株式併合の目的」に記載のとおり、当社は、当社株式を非公開化し、最終的に当社の株主を公開買付者及び新井氏のみとするため、本臨時株主総会において株主の皆様からご承認いただくことを条件として、本株式併合を実施し、その結果、当社株式は東京証券取引所における上場廃止基準に従い、所定の手続を経て上場廃止となる予定です。

日程といたしましては、2026年12月2日から2026年12月20日までの間、整理銘柄に指定された後、2026年12月21日をもって上場廃止となる予定です。なお、上場廃止後は、当社株式を東京証券取引所スタンダード市場において取引することはできません。

②上場廃止を目的とする理由

上記「1.株式併合の目的」に記載のとおり、本取引を通じて当社株式を非公開化することが、当社グループの企業価値の向上に資するものであると判断したためです。

③少数株主への影響及びそれに対する考え方

下記「(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置」の「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、当社は2026年8月26日付で、本特別委員会より、本取引は当社の一般株主にとって公正である旨を内容とする本答申書を取得しております。

(4)本取引の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置

公開買付者が本公開買付けの実施を決定した2026年8月26日現在、公開買付者関連当事者は、当社株式を所有しておらず、本公開買付けは支配株主による取引には該当いたしません。また、当社の経営陣の全部又は一部が公開買付者関連当事者に直接又は間接に出資することも予定されておらず、本公開買付けを含む本取引は、いわゆるマネジメント・バイアウト(MBO)にも該当いたしません。

もっとも、(ⅰ)公開買付者が当社の主要株主かつ筆頭株主である新井氏との間で本不応募合意株式を本公開買付けに応募しないことを合意していること、(ⅱ)本公開買付けは当社の株主を公開買付者及び新井氏のみとするための一連の取引の一環として実施され、公開買付者及び新井氏の当社に対する議決権所有比率が本所有比率となることを考慮し、本公開買付けを含む本取引がMBO等に準ずる行為として、構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当する可能性があることに鑑み、公開買付者及び当社は、本公開買付価格の公正性を担保するとともに、本取引に関する意思決定の過程における恣意性を排除し、当該意思決定の過程の公正性、透明性及び客観性を確保し、また利益相反の疑いを回避する観点から、以下の措置を講じております。なお、以下の記載のうち、公開買付者において実施した措置については、公開買付者から受けた説明に基づくものです。

なお、上記「1.株式併合の目的」の「(2)検討・交渉の経緯」に記載のとおり、新井氏が、2026年8月26日現在、当社株式を14,768,400株(所有割合:48.80%)所有しているため、公開買付者は本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する一般株主の皆様の利益に資さない可能性もあると考え、本公開買付けにおいて、いわゆる「マジョリティ・オブ・マイノリティ」(Majority of Minority)に相当する買付予定数の下限を設定していないとのことですが、公開買付者及び当社において以下の措置を実施していることから、当社の一般株主の利益には十分な配慮がなされていると考えております。

① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係

当社は、本公開買付価格に関する意見表明を行うにあたり、Luxshareから提示された本公開買付価格に対する意思決定の公正性を担保するために、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した独自の第三者算定機関であるAGS FASに対し、当社株式の価値算定を依頼し、2026年8月25日付で、本株式価値算定書(AGS FAS)を取得しました。

AGS FASは、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。また、本特別委員会は、2025年8月20日開催の第1回の会合において、AGS FASの独立性及び専門性に問題がないことを確認した上で、株式価値算定機関として承認しております。なお、当社は、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、AGS FASから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。

本取引に係るAGS FASに対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。

(ⅱ)当社株式に係る算定の概要

AGS FASは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価法を、当社と比較可能な上場会社が存在し、類似会社比較による当社の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法をそれぞれ算定手法として用いて、当社株式の株式価値の算定を行いました。

AGS FASが上記各手法に基づいて算定した当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。

市場株価法 : 511円~538円

類似会社比較法: 452円~814円

DCF法 : 504円~960円

市場株価法では、本公開買付けに対する意見表明に係る当社取締役会決議日の前営業日である2026年8月25日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日終値538円、直近1ヶ月間の終値単純平均値530円、直近3ヶ月間の終値単純平均値511円及び直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)単純平均値536円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を511円~538円と算定しております。

類似会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社として株式会社メニコン及び株式会社シンシアを選定した上で、企業価値に対するEBITDAの倍率を用いて算定を行い、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を452円~814円と算定しております。

DCF法では、当社が作成した本事業計画を基に、2027年3月期から2031年3月期までの5期分の本事業計画における収益予測や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2027年3月期第2四半期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて、当社の企業価値や株式価値を分析し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を504円~960円と算定しております。割引率については、加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)を採用し、6.82%~7.32%としております。なお、割引率の算定にあたっては、当社の企業規模等を勘案した上でサイズリスク・プレミアムを考慮しております。継続価値の算定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長率は日本の物価上昇率を基に0.50%~2.00%とし、継続価値を37,816百万円~51,173百万円と算定しております。

本事業計画は、国内及びグローバルでの事業環境の見通し、直近までの業績及び将来成長のための各施策等を勘案の上で当社が作成したものであり、各施策の実現可能性を見込むことができ、また、それらの効果が収益に反映されると合理的に予測できる期間として、2027年3月期から2031年3月期までを予測期間としております。なお、上記「1.株式併合の目的」の「(2)検討・交渉の経緯」に記載のとおり、当社は2025年12月中旬、Luxshareから外為法第27条第1項の定めによる届出に関する関連当局との間の協議に注力するため、本公開買付価格の交渉を、一時的に中断することを決定した旨の連絡を受け、その後、2026年7月2日、Luxshareから、外為法上の手続の進捗を踏まえて、本公開買付価格の交渉を再開したい旨の依頼を受領しました。この期間に当社の2026年3月期通期決算を経過しており、当該決算を踏まえて本事業計画は更新しております。

また、本事業計画においては、営業利益、EBITDA及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、2027年3月期においては、2026年1月に竣工した鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴う増収により営業利益及びEBITDAの大幅な増加を見込んでいるものの、鴻巣研究所4号棟への設備投資に係る支出が生じることにより、フリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでおります。2028年3月期においては、鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴い一時的に在庫が増加するものの、前年度と比較して鴻巣研究所4号棟への設備投資額が減少することにより、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を見込んでおります。2029年3月期においては、前年度と比較して設備投資額が減少することに加え、鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴う一時的な在庫の増加が解消されることにより、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を見込んでおります。

AGS FASがDCF法による分析において前提とした財務予測は以下のとおりです。なお、本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、以下の財務予測には加味しておりません。

(単位:百万円)

 

2027年

3月期

(9ヶ月)

2028年

3月期

2029年

3月期

2030年

3月期

2031年

3月期

売上高

28,932

42,414

46,262

49,297

51,256

営業利益

1,915

2,723

3,344

4,155

4,634

EBITDA

5,935

7,784

8,154

8,653

8,851

フリー・キャッシュ・フロー

△892

△928

5,488

7,045

7,684

AGS FASは、当社株式の株式価値の算定に際して、当社から提供を受けた資料及び情報、一般に公開された情報を原則としてそのまま使用し、分析及び検討の対象とした全ての資料及び情報が正確かつ完全であることを前提としており、これらの資料及び情報の正確性又は完全性に関し独自の検証を行っておらず、またその義務を負うものではありません。AGS FASは、当社株式の株式価値の算定に重大な影響を与える可能性がある事実でAGS FASに対して未開示の事実はないこと等を前提としております。AGS FASは、当社グループの全ての資産又は負債(金融派生商品、簿外資産及び負債、その他の偶発債務を含み、これらに限られません。)について、個別の資産及び負債の分析及び評価を含め、独自に評価、鑑定又は査定を行っておらず、また第三者機関への評価、鑑定又は査定の依頼も行っておりません。AGS FASは、提供された本事業計画その他将来に関する情報が、当社の経営陣による現時点において可能な最善の予測と判断に基づき、合理的に確認、検討又は作成されていることを前提としており、独自に検証することなくこれらの情報に依拠しております。AGS FASの算定は、2026年8月25日現在における金融、経済、市場その他の状況を前提としております。なお、AGS FASが提出した当社株式の株式価値の算定結果は、本公開買付価格の公平性について意見を表明するものではありません。

② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係

本特別委員会は、本諮問事項の検討を行うにあたり、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件の公正性を担保するために、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるPwCアドバイザリーに対し、当社株式の価値算定を依頼し、2026年8月25日付で、本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)を取得いたしました。

PwCアドバイザリーは、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。下記「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、本特別委員会は、複数の第三者算定機関の候補者の独立性及び専門性を検討の上、PwCアドバイザリーを独自の第三者算定機関として選任しております。また、本取引に係るPwCアドバイザリーの報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれておりません。なお、本特別委員会は、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、PwCアドバイザリーから本公開買付価格の公正性に関する意見書(フェアネス・オピニオン)を取得しておりません。

(ⅱ)当社株式に係る算定の概要

PwCアドバイザリーは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価基準方式を、当社と比較可能な上場会社が存在し、類似上場会社比較による当社の株式価値の類推が可能であることから類似会社比準方式を、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF方式をそれぞれ算定手法として用いて、当社株式の株式価値の算定を行いました。本特別委員会は2026年8月25日付でPwCアドバイザリーから本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)を取得しております。

本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)において、上記各手法に基づいて算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりです。

市場株価基準方式 : 511円~579円

類似会社比準方式 : 287円~784円

DCF方式  : 453円~867円

市場株価基準方式では、本公開買付けに対する意見表明に係る当社取締役会決議日の前営業日である2026年8月25日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における基準日の終値538円、直近1ヶ月間の終値単純平均値530円、直近3ヶ月間の終値単純平均値511円及び直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)単純平均値536円、並びに算定基準日までの直近1ヶ月間の出来高加重平均値533円、直近3ヶ月間の出来高加重平均値511円及び直近6ヶ月間の出来高加重平均値579円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を511円~579円と算定しております。

類似会社比準方式では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社として株式会社メニコン及び株式会社シンシアを選定した上で、企業価値に対するEBITDAの倍率を用いて算定を行い、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を287円~784円と算定しております。

DCF方式では、当社が作成した本事業計画を基に、2027年3月期から2031年3月期までの5期分の本事業計画における収益予測や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2027年3月期第2四半期以降に創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて、当社の株式価値を算定し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を453円~867円と算定しております。

割引率については、加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)とし、6.8%~7.8%を採用しております。なお、割引率の算定にあたっては、当社の企業規模等を勘案した上でサイズリスク・プレミアムを考慮しております。また、継続価値の算定にあたっては、永久成長法を採用し、外部環境を総合的に勘案した上で永久成長率1.5%~2.0%として、継続価値を48,624百万円~62,652百万円と算定しております。

本事業計画は、国内及びグローバルでの事業環境の見通し、直近までの業績及び将来成長のための各施策等を勘案の上で当社が作成したものであり、各施策の実現可能性を見込むことができ、また、それらの効果が収益に反映されると合理的に予測できる期間として、2027年3月期から2031年3月期までを予測期間としております。

PwCアドバイザリーがDCF方式の算定に用いた当社作成の本事業計画においては、営業利益、EBITDA及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれています。具体的には、2027年3月期においては、2026年1月に竣工した鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴う増収により営業利益及びEBITDAの大幅な増加を見込んでいるものの、鴻巣研究所4号棟への設備投資に係る支出が生じることにより、フリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を見込んでおります。 2028年3月期においては、鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴う一時的な在庫の増加があるものの、2027年3月期と比較して鴻巣研究所4号棟への設備投資額が減少することにより、フリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。2029年3月期においては、前述の一時的な在庫の解消および2028年3月期と比較して鴻巣研究所4号棟への設備投資額が減少することにより、フリー・キャッシュ・フローの増加を見込んでおります。

また、本事業計画は、本取引の実行を前提としたものではなく、本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、以下の財務予測には加味しておりません。

なお、DCF方式による分析において前提とした財務予測は以下のとおりです。

(単位:百万円)

 

2027年

3月期

(9ヶ月)

2028年

3月期

2029年

3月期

2030年

3月期

2031年

3月期

売上高

28,932

42,414

46,262

49,297

51,256

営業利益

1,915

2,723

3,344

4,155

4,634

EBITDA

5,968

7,811

8,180

8,678

8,889

フリー・キャッシュ・フロー

△280

△1,022

5,627

7,170

7,767

(注)PwCアドバイザリーは、当社の株式価値算定に際し、当社から提供を受けた情報及び一般に公開された情報等を原則としてそのまま採用し、それらの資料及び情報等が、全て正確かつ完全なものであること、かつ、当社の株式価値算定に重大な影響を与える可能性がある事実でPwCアドバイザリーに対して未開示の事実はないことを前提としており、独自にそれらの正確性及び完全性の検証を行っておりません。加えて当社の財務予測(事業計画及びその他の情報を含みます。)に関する情報については、当社の経営陣による算定時点で得られる最善の予想と判断に基づき合理的に作成されたことを前提としております。また、当社及びその関係会社の資産及び負債(簿外資産及び負債、その他偶発債務を含みます。)に関して独自の評価・査定を行っておらず、第三者機関への鑑定又は査定の依頼も行っておりません。ただし、本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等の合理性について、事前に本特別委員会が確認し、承認しております。なお、PwCアドバイザリーによる当社の株式価値算定は、2026年8月25日までの上記情報を反映しております。

③ 公開買付者における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ⅰ)算定機関の名称並びに当社及び公開買付者との関係

公開買付者は、本公開買付価格を決定するにあたり、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループから独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるASCに対して、当社の株式価値の算定を依頼し、2026年8月25日付で株式価値算定書(以下「本株式価値算定書(ASC)」といいます。)を取得したとのことです。なお、公開買付者は、ASCから本公開買付価格の公正性に関する意見(フェアネス・オピニオン)を取得していないとのことです。

(ⅱ)当社株式に係る算定の概要

ASCは、当社が開示している有価証券報告書、決算短信等の財務情報等の資料、及び当社がLuxshareに対して提示し、またAGS FAS及びPwCアドバイザリーが当社株式の価値算定において基礎とする本事業計画等の資料、当社株式の市場株価の動向、及び本デュー・ディリジェンスの結果等に基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価法を、当社と比較可能な上場会社が存在し、類似上場会社比較による当社の株式価値の類推が可能であることから類似上場会社比較法を、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法を算定手法として用いて当社の株式価値の算定を行ったとのことです。上記各算定手法に基づいて算定された当社株式の1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりとのことです。

市場株価法 : 511円~538円

類似会社比較法 : 668円~763円

DCF法 : 502円~856円

市場株価法では、2026年8月25日を基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の基準日の終値538円、直近5営業日の終値の単純平均値535円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値530円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値511円、及び直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)の単純平均値536円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を511円から538円と算定しているとのことです。

類似会社比較法では、当社と類似する事業を手掛けるアジア圏の上場会社を選定した上で、市場株価や収益性等を示す財務指標との比較を通じて、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を668円から763円と算定しているとのことです。

DCF法では、当社より受領した本事業計画における収益や投資計画、当社へのヒアリングにより入手した情報、一般に公開された情報等の諸要素を考慮した当社の将来の財務予測に基づき、当社が2027年3月期第2四半期以降に生み出すと見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて当社の企業価値や株式価値を算定し、当社株式の1株当たり価値の範囲を502円から856円と算定しているとのことです。また、本事業計画は、本取引の実行を前提としたものではなく、本取引の実行により実現することが期待されるシナジーについては、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、本事業計画には加味されていないとのことです。

公開買付者は、ASCから取得した本株式価値算定書(ASC)における当社の株式価値の算定結果に加え、本デュー・ディリジェンスの結果、当社取締役会による本公開買付けへの賛同の可否及び本公開買付けに対する応募の見通し等を総合的に勘案し、当社との協議・交渉の結果等を踏まえ、最終的に2026年8月25日、当社の2027年3月期の期末配当が無配であることを前提として、本公開買付価格を795円と決定したとのことです。

本公開買付価格である795円は、本公開買付けの公表日の前営業日である2026年8月25日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値538円に対して47.77%、2026年8月25日までの直近1ヶ月間の終値の単純平均値530円に対して50.00%、同直近3ヶ月間の終値の単純平均値511円に対して55.58%、同直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)の単純平均値536円に対して48.32%のプレミアムをそれぞれ加えた価格とのことです。

④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得

(ⅰ)設置等の経緯

上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、当社は、2025年8月20日に開催された当社取締役会における決議により、本特別委員会を設置いたしましたが、かかる本特別委員会の設置に先立ち、当社は、Luxshareグループ及び新井氏から独立した立場で、当社の企業価値の向上及び当社の一般株主の皆様の利益の確保の観点から本取引に係る検討、交渉及び判断を行うための体制を構築するため、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言も得つつ、その時点の当社の社外取締役を含む取締役全員に対して、Luxshareから本取引に関する初期的な意向を受けた旨、並びに本取引がMBO等に準ずる行為として、構造的な利益相反の問題及び情報の非対称性の問題が類型的に存する取引に該当する可能性があるため、本取引に係る検討・交渉等を行うにあたっては、本特別委員会の設置をはじめとする本取引に係る取引条件の公正性を担保するための措置を十分に講じる必要がある旨等を説明いたしました。また、当社は、並行して、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言を得つつ、本特別委員会の委員の候補となる当社の社外取締役の独立性及び適格性等についても確認を行いました。その上で、当社は、Luxshareグループ及び当社グループ並びに本取引の成否からの独立性を有することを確認した上で、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言を得て、本特別委員会全体としての知識・経験・能力のバランスを確保しつつ適正な規模をもって本特別委員会を構成するべく、当社社外取締役兼独立役員である大竹裕子氏、小泉範子氏及び藤田礼次氏並びに本特別委員会の設置時点において当社の社外取締役兼独立役員であった小原之夫氏の4名を本特別委員会の委員の候補として選定し、当社社外監査役兼独立役員である二瓶ひろ子氏及び林龍太郎氏の2名がオブザーバーとして本特別委員会に出席することといたしました。なお、本特別委員会の委員長には、委員間の互選により、小原之夫氏が選定されております。また、小原之夫氏は、2026年6月23日開催の定時株主総会の終結の時をもって当社の社外取締役を退任しておりますが、退任後も本特別委員会の委員を継続しておりますので、本特別委員会の委員は設置当初から変更しておりません。

その上で、当社は、上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、2025年8月20日開催の当社取締役会における決議により本特別委員会を設置するとともに、本特別委員会に対し、本諮問事項について諮問いたしました。また、当社取締役会は、本特別委員会の設置にあたり、本特別委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、特に本特別委員会が本取引に関する取引条件を妥当でないと判断した場合には、当該取引条件による本取引には賛同しないことを決議するとともに、本特別委員会に対し、(a)当社が選任したアドバイザー(ファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー及び第三者算定機関)を承認(事後承認も含む。)する権限、(b)当社が選任したアドバイザー(ファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー及び第三者算定機関)に専門的助言を求める権限、(c)特別委員会独自のファイナンシャル・アドバイザー、リーガル・アドバイザー及び第三者算定機関を選任し、当社の株式価値評価及び本取引に係るフェアネス・オピニオンの提供その他特別委員会が必要と判断する事項を委託する権限(なお、特別委員会選任のアドバイザー等の専門的助言に係る費用は当社の負担とする。)、(d)当社の取締役、従業員その他特別委員会が必要と認める者に特別委員会への出席を要求し、必要な情報について説明を求める権限、及び(e)本取引の取引条件に関する当社による交渉について、事前に方針を確認し、適宜その報告を受け、適宜意見を述べ、指示や要請を行うことにより、本取引の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与するとともに、必要に応じて直接交渉を行う権限を付与することを決議しております。

なお、本特別委員会の各委員に対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず固定額の報酬を支払うものとされており、当該報酬には、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。

(ⅱ)検討の経緯

本特別委員会は、2025年8月20日から2026年8月26日までの間に合計35回、合計約52時間にわたって開催された他、各会日間においても必要に応じて都度電子メールやWeb会議を通じて報告・情報共有、審議及び意思決定等を行う等して、諮問事項に係る職務を遂行いたしました。具体的には、本特別委員会は、まず、その独立性及び専門性を検討の上、2025年8月20日に開催された第1回特別委員会において、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した独自のリーガル・アドバイザーとして牛島総合法律事務所を選任する旨を決定いたしました。また、本特別委員会は、複数のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関の候補者の独立性及び専門性を検討の上、独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてPwCアドバイザリーを選任する旨を決定いたしました。

また、本特別委員会は、当社のファイナンシャル・アドバイザーである三井住友銀行、当社の第三者算定機関であるAGS FAS及び当社のリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所について、その独立性及び専門性に問題がないことを確認の上、その選任を承認しております。

その上で、本特別委員会は、牛島総合法律事務所から受けた法的助言及びアンダーソン・毛利・友常法律事務所から聴取した意見を踏まえ、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置について検討を行いました。

本特別委員会は、2025年8月29日に、Luxshareに対し、本取引の提案の背景・目的、本取引のシナジー、本取引のデメリット、本取引後の当社の経営方針、ストラクチャー等に関して書面による質問をしたところ、2025年9月3日に当該質問書について書面での回答を受け、その後、当該回答の内容を踏まえ2025年9月11日及び同年10月15日に行った追加での書面の質問事項に対し、2025年9月12日、同9月22日及び同10月21日に追加での回答を受けました。

加えて、本特別委員会は、Luxshareとの交渉の基礎となり、また、AGS FAS及びPwCアドバイザリーによる当社株式の価値評価の基礎ともなる本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等について、当社から説明を受け、質疑応答を行った上で、これらの合理性を確認し、承認しております。その上で、上記「① 当社における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」及び「② 特別委員会における独立した第三者算定機関からの株式価値算定書の取得」に記載のとおり、AGS FAS及びPwCアドバイザリーは、本事業計画の内容を前提として当社株式の価値算定を実施しておりますが、本特別委員会は、AGS FAS及びPwCアドバイザリーから、それぞれが実施した当社株式の価値算定に係る算定方法、当該算定方法を採用した理由、各算定方法による算定の内容及び重要な前提条件について説明を受けるとともに、質疑応答及び審議・検討を行った上で、これらについて合理性を確認しております。

本特別委員会は、2025年10月15日に当社がLuxshareから最初の本公開買付価格の提案を受領して以降、当社がLuxshareから本公開買付価格についての提案を受領する都度、当社のファイナンシャル・アドバイザーである三井住友銀行から適時にその内容及び交渉経過等について報告を受け、三井住友銀行及びPwCアドバイザリーから聴取した意見も踏まえてその内容を審議・検討するとともに、三井住友銀行及びPwCアドバイザリーからLuxshareとの交渉方針案及びLuxshareに対する回答書案について事前に説明を受け、必要に応じて意見を述べ、質疑応答を行った上で承認し、Luxshareとの交渉を担当する三井住友銀行に対して指示・要請を行う等しております。

本特別委員会は、プレスリリース等のドラフトについて、当社のリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所及び当社のファイナンシャル・アドバイザーである三井住友銀行から複数回説明を受け、質疑応答を行い、充実した情報開示がなされる予定であることを確認しております。

(ⅲ)判断内容

本特別委員会は、以上の経緯の下で、牛島総合法律事務所から受けた法的助言、PwCアドバイザリーから受けた財務的見地からの助言、並びに2026年8月25日付で提出を受けた本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)の内容を踏まえつつ、本諮問事項について慎重に協議及び検討を重ねた結果、2026年8月26日付で、当社取締役会に対し、委員全員の一致で、大要以下の本答申書を提出しております。なお、本書の他の記載にかかわらず、第1乃至第3において、以下に掲げる用語は、それぞれ以下に定める意味を指します。

(1) 「新井氏」とは、当社の主要株主かつ筆頭株主である新井隆二氏をいう。

(2) 「アンダーソン・毛利・友常法律事務所」とは、アンダーソン・毛利・友常法律事務所外国法共同事業をいう。

(3) 「一般株主」とは、当社の株主のうち公開買付者、当社及び新井氏を除いた者をいう。

(4) 「オキュデバイセズ」とは、当社の完全子会社である株式会社オキュデバイセズをいう。

(5) 「外為法」とは、外国為替及び外国貿易法をいう。

(6) 「公開買付者」とは、Luxshareの完全孫会社であるLuxshare Precision Cayman Limitedをいう。

(7) 「公開買付者親会社」とは、Luxshareの完全子会社である立訊精密有限公司(Luxshare Precision Limited)をいう。

(8) 「当委員会」とは、2025年8月20日に当社の取締役会からの委嘱により設置された特別委員会をいう。

(9) 「東京証券取引所」とは、株式会社東京証券取引所をいう。

(10) 「当社」とは、株式会社シードをいう。

(11) 「当社株式」とは、当社の普通株式をいう。

(12) 「当社グループ」とは、当社及び子会社19社により構成される企業グループをいう。

(13) 「本相対取引」とは、当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率を本所有比率とするため、公開買付者が新井氏に対して当社株式の一部を譲渡することをいう。

(14) 「本意向表明書」とは、当社がLuxshareより2025年8月18日付で受領した、本公開買付け及びその後の本株式併合を通じた当社株式の非公開化に関して、主として、(i)初期的な提案に至った背景及び目的、(ii)本取引のストラクチャーの概要、(iii)本取引により想定されるシナジー及び本取引後の当社の経営方針に関する初期的な考え、並びに(iv)本取引の想定スケジュール及び当社グループに対するデュー・ディリジェンスの実施に関する要請を記載した、法的拘束力を伴わない初期的な提案書をいう。

(15) 「本株式価値算定書(AGS FAS)」とは、当社が2026年8月25日付でAGS FASから提出を受けた当社株式に係る株式価値算定書をいう。

(16) 「本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)」とは、当委員会が2026年8月25日付でPwCアドバイザリーから提出を受けた当社株式に係る株式価値算定書をいう。

(17) 「本株式併合」とは、本スクイーズアウト手続の一環として行われる、会社法第180条に基づく、当社株式の併合をいう。

(18) 「本株主間契約」とは、公開買付者が、新井氏との間で、2026年8月26日付で締結する、本取引完了後の当社の事業運営等について定める株主間契約をいう。

(19) 「本公開買付け」とは、本取引の一環として行われる予定の、公開買付者による当社株式に対する公開買付けをいう。

(20) 「本公開買付価格」とは、本公開買付けにおける当社株式1株当たりの買付け等の価格をいう。

(21) 「本事業計画」とは、当社が公開買付者に対して提示し、また、AGS FAS及びPwCアドバイザリーが当社株式の価値算定において基礎とする当社の事業計画をいう。

(22) 「本諮問事項」とは、当委員会が2025年8月20日に当社取締役会より諮問を受けた以下の諮問事項をいう。

① 本取引の目的は正当性・合理性を有するか(本取引が当社の企業価値向上に資するかを含む。)

② 本取引の条件の公正性・妥当性が確保されているか(買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の本取引の条件が公正なものとなっているかどうかを含む。)

③ 本取引において、取引条件の公正性を担保するための手続が十分に講じられているか

④ 上記①から③を踏まえ、本取引を行うことについて決定することは当社の一般株主にとって公正であると考えられるか

⑤ 当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非

(23) 「本所有比率」とは、当社株式の非公開化後の当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率がそれぞれ49.00%及び51.00%であることをいう。

(24) 「本資料」とは、当委員会の各回に提出された資料をいう。

(25) 「本スクイーズアウト手続」とは、本公開買付けにおいて公開買付者が当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除く。)を取得できなかった場合に、本公開買付けの成立後に行われる予定の、当社の株主を公開買付者及び新井氏のみとするための手続をいう。

(26) 「本台湾子会社」とは、当社の台湾子会社である台灣實瞳股份有限公司(SEED CONTACT LENS TAIWAN CO., LTD.)をいう。

(27) 「本中期経営計画」とは、2024年4月乃至2027年3月を対象とする当社の中期経営計画をいう。

(28) 「本取引」とは、公開買付者が、東京証券取引所スタンダード市場に上場している当社株式の全て(ただし、当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除く。)を取得し、当社株式を非公開化した上で、当社の株主を公開買付者及び新井氏のみとし、非公開化後の当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率をそれぞれ本所有比率とするための一連の取引をいう。

(29) 「本不応募合意株式」とは、新井氏が(i)株式会社SMBC信託銀行との間で締結した2011年8月10日付管理有価証券信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属している管理信託(A001)受託者 株式会社SMBC信託銀行名義の当社株式の全て、(ii)みずほ信託銀行株式会社との間で締結した2011年8月10日付有価証券管理信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属しているみずほ信託銀行株式会社有価証券管理信託名義の当社株式の全て、(iii)野村信託銀行株式会社との間で締結した2011年8月10日付管理有価証券信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属している野村信託銀行株式会社(信託口2052116)名義の当社株式の全て、及び(iv)三井住友信託銀行株式会社との間で締結した2014年7月30日付株式管理承継信託契約書に基づき信託して同契約に基づく信託の信託財産に属している三井住友信託銀行株式会社(信託口 甲1号)名義の当社株式の全て(所有株式数の合計:14,768,400株、議決権所有割合の合計:48.80%)をいう。なお、新井氏は、2026年8月26日現在において、本不応募合意株式を除き、当社株式を所有していない。

(30) 「本プロジェクトチーム」とは、当社が2025年8月18日にLuxshareから本意向表明書を受領した後、本取引に関する検討(本事業計画の作成を含む。)並びに公開買付者との協議及び交渉のために設置した、当社の役職員6名からなるプロジェクトチームをいう。

(31) 「本臨時株主総会」とは、本公開買付けの決済の完了後速やかに、公開買付者が当社に要請する予定の、本株式併合を行うこと及び本株式併合の効力発生を条件として単元株式数の定めを廃止する旨の定款の一部変更を行うことを付議議案に含む臨時株主総会をいう。

(32) 「三井住友銀行」とは、株式会社三井住友銀行をいう。

(33) 「有価証券上場規程」とは、東京証券取引所の有価証券上場規程をいう。

(34) 「AGS FAS」とは、株式会社AGS FASをいう。

(35) 「Luxshare」とは、立訊精密工業股份有限公司(Luxshare Precision Industry Co.,Ltd)をいう。

(36) 「Luxshareグループ」とは、Luxshare並びにその連結子会社329社及び関連会社69社を擁する企業グループをいう。

(37) 「M&A指針」とは、経済産業省作成の2019年6月28日付「公正なM&Aの在り方に関する指針」をいう。

(38) 「PwCアドバイザリー」とは、PwCアドバイザリー合同会社をいう。

(39) 「SMCL事業」とは、スマートコンタクトレンズ事業をいう。

第1 本諮問事項に対する当委員会の答申

1 本諮問事項①

本取引は当社の企業価値向上に資するものであり、その目的は正当性・合理性を有するものであると認められる。

2 本諮問事項②

本取引の条件の公正性・妥当性が確保されていると認められる(買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の本取引の条件が公正なものとなっていることを含む。)。

3 本諮問事項③

本取引において、取引条件の公正性を担保するための手続が十分に講じられていると認められる。

4 本諮問事項④

上記1から3を踏まえ、本取引を行うことについて決定することは当社の一般株主にとって公正であると考えられる。

5 本諮問事項⑤

当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することは適切である(すなわち是である)と考えられる。

第2 本諮問事項に対する答申の理由

1 当委員会における検討の方針

(1) 本取引における利益相反性

本意向表明書によれば、本取引は、公開買付者が本公開買付け及びその後の一連の手続を経て、当社の株主を公開買付者及び新井氏のみとすることを企図しており、当社株式が上場廃止となる予定であることを前提とした取引である。

また、本意向表明書によれば、本取引は当社の主要株主及び筆頭株主(議決権所有比率48.80%)である新井氏が本取引後に当社の支配株主として残存することを企図したものであることから、本取引は、有価証券上場規程に定める「公開買付者が支配株主、その他の関係会社その他施行規則で定める者である公開買付け」(有価証券上場規程441条1項2号)に準ずるものとして位置付けるのが相当である。

そして、本取引を実行しようとするにあたって、Luxshareグループ及び新井氏としてはできるだけ安い金額で当社株式を取得しようとするインセンティブが生じ得るところ、一般株主としてはできるだけ高い金額で当社株式を売却しようとするインセンティブが生じるから、Luxshareグループ及び本取引後に支配株主として残存する新井氏と当社の一般株主との間で利益相反関係が生じ得る状況にある。

(2) 当委員会として踏まえるべき規律

本取引は、上記(1)のとおり「公開買付者が支配株主、その他の関係会社その他施行規則で定める者である公開買付け」に準じるものと考えられる。したがって、当委員会としては、本取引をM&A指針の適用対象となる取引(M&A指針1.4)に準じるものとして位置付け、本諮問事項を検討するにあたっては、M&A指針が求める下記の2つの原則(M&A指針2.3)が充足されているか否かの観点から検証する必要があるものと整理した。

① 企業価値の向上(望ましいM&Aか否かは、企業価値を向上させるか否かを基準に判断されるべき)

② 公正な手続を通じた一般株主利益の確保

(3) 諮問事項の整理と検討方法

以上を踏まえ、当委員会としては、本諮問事項について、以下のとおり整理の上で検討を行うこととした。

まず、本諮問事項の①は、上記(2)の①の要請を踏まえ、本取引が当社の企業価値向上に資するかを含め、本取引の目的は正当性・合理性を有するか否かを問うものである。

本諮問事項の②は、上記(2)の②の要請を踏まえ、買収対価の水準、買収の方法及び買収対価の種類その他の本取引の条件が公正なものとなっているかどうかを含め、本取引の条件の公正性・妥当性が確保されているか否かを問うものである。

本諮問事項の③は、上記(2)の②の要請を踏まえ、本取引において、取引条件の公正性を担保するための手続が十分に講じられているか否かを問うものである。

その上で、本諮問事項の④は、本取引が一般株主にとって公正であるかの検討を依頼する諮問事項であり、本諮問事項の①から③までの検討結果を踏まえて判断する必要がある。

最後に、本諮問事項の⑤は、当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非の検討を依頼する諮問事項であり、本諮問事項の①から④までの検討結果を踏まえて判断する必要がある。

そこで、以下では、本諮問事項①から③のそれぞれを検討した上で、これらを踏まえて本諮問事項④について検討し、最後に本諮問事項⑤について検討する。

2 本諮問事項①について

当委員会としては、当社グループにおける事業内容及び経営環境に関する当社の認識を前提として、本取引により想定されるシナジー及びディスシナジーや本取引によることの合理性を考慮して、本取引が当社の企業価値の向上に資するものであるか、また、その目的が正当性・合理性を有するものであるかについて検討を行った。

(1) 当社グループの事業内容及び経営環境に関する当社の認識

当社から受けた説明によれば、当社グループの事業内容及び経営環境に関する当社の認識は以下のとおりである。

ア 当社グループの事業内容に関する当社の認識

当社は、1951年に創業者の厚澤弘陳氏が日本初となるモールディング(型取り)によるコンタクトレンズの研究開発を開始し、1957年にコンタクトレンズの量産化に成功した後、同年10月に当社の前身となる株式会社東京コンタクトレンズ研究所として設立された。1980年代には対外的ブランド力の強化を目的に据え、1985年に株式会社シードコンタクトレンズを設立し、ブランド名を「マイコン」から「シード(SEED)」に変更し、1987年には現在の株式会社シードへと商号を変更し、業容の拡大と企業ブランドの統一を図った。1989年12月には日本証券業協会への株式店頭登録を行い、以後、2004年に株式会社ジャスダック証券取引所、2014年に東京証券取引所市場第二部、2017年に東京証券取引所市場第一部へと市場ステージを段階的に移行し、2022年4月の東京証券取引所の市場区分見直しに伴い、プライム市場に上場市場を移行した。また、当社は、2026年3月24日付で当社が公表した「スタンダード市場への上場市場区分変更承認及び「プライム市場の上場維持基準適合に向けた計画書」の撤回に関するお知らせ」に記載のとおり、2026年3月31日付で東京証券取引所における上場市場区分をプライム市場からスタンダード市場へ変更した。

また、当社が2026年5月19日付で公表した「会社分割(簡易吸収分割)に関するお知らせ」に記載のとおり、SMCL事業に関する経営資源を集約することによって、将来的な資本・業務提携を見据えたオープンな事業運営を可能にするとともに、意思決定プロセスの迅速化を図り、研究開発パートナーとの連携創出を加速することを目的として、SMCL事業を当社の完全子会社であるオキュデバイセズに吸収分割の方法により承継させるに至った。

当社は2026年8月26日現在、当社及び子会社19社により構成される企業グループとして、コンタクトレンズの研究開発及び製造販売と、コンタクトレンズケア用品、その他商品の販売を主たる業務としている。当社グループは、設立以来半世紀以上にわたり、当社の使命である「『眼』の専門総合メーカーとして、「お客様の『見える』をサポートする」の達成、及び中長期的な企業価値の向上を目指している。また、「日本のシードから世界のSEEDへ」を掲げて、日本のみならず海外へも積極的に展開している。

当社グループはコンタクトレンズの開発で培った技術・信頼をもとに、コンタクトレンズ事業にとどまらず、コンタクトケア用品等の眼に関するさまざまな商品を世に送り出してきた。乱視用・遠近両用・円錐角膜対応型等のスペシャリティレンズの開発を積極的に推進し、医療機器メーカーとしての専門性を背景に、他社と一線を画す製品群を構築してきた。研究開発体制については、鴻巣市にて先進的な開発・製造拠点を整備し、とりわけ2017年9月に竣工した鴻巣研究所の3号棟では省人化と品質安定性を両立させたコンタクトレンズの一貫生産体制を実現した。

また、海外展開に関しても、欧州やアジアを中心に段階的な市場開拓を進め、ドイツ、英国、中国、ベトナム及びマレーシア等の成長市場において、現地法人・販売代理店との連携を通じた市場浸透とブランド認知の強化を推進してきた。製品供給体制については、日本国内の自社工場における一貫生産を中核に据えながらも、海外市場のニーズに対応するため、ドイツ、英国においては自社ブランド製品の現地製造の他、他地域においては外部委託生産を活用することで、供給の安定性と市場柔軟性の両立を実現してきた。

イ 当社グループの経営環境に関する当社の認識

当社グループを取り巻く経営環境については、企業収益において米国の通商政策の影響が残るものの、改善の動きがみられる。雇用情勢や所得環境の改善の動きが続く中で、個人消費は持ち直しの傾向がみられ、設備投資も底堅く推移しており、国内景気は緩やかに回復しつつある。その一方で、今後の景気見通しについては、中東情勢の緊迫化等を背景とした石化製品の供給不安や価格の上昇、物流コストの高騰、円安による輸入物価の上昇等の影響により、景気の先行きについてはより一層不透明かつ予断を許さない状況が続いている。

国内のコンタクトレンズ市場は、文部科学省による令和6年学校保健統計調査によれば、小学生の近視率が2014年の30.16%から2024年には36.84%に上昇するなど、近視の低年齢化による近視人口の増加やユーザーの年齢層拡大に伴い、装用人口が増加している。また、乱視用や遠近両用といったスペシャリティレンズ、ファッション性の高いサークル・カラーレンズ、就寝時に装用し日中裸眼で視力矯正効果が得られるオルソケラトロジーレンズ等の需要拡大は続いている。

海外のコンタクトレンズ市場においても、中国市場の停滞感は見られるものの、国内同様、近視人口の増加を背景に成長を続けており、特に東南アジアやインド等、急速に経済成長している国々においては、さらなる拡大が見込まれている。

このような状況の下、当社グループは、本中期経営計画においては、中長期的な目標としている、「連結売上高500億円を達成し、世界のコンタクトレンズ市場でプレゼンスを発揮するための生産基盤を確保する」ことを掲げており、特に「省人化生産体制の構築による競争力維持」「品質向上による安全安心の追求」「コーポレートブランド再構築による企業価値向上」「環境経営の推進」「人的資源強化による事業基盤の整備」を企業目標達成に向けた重点課題として取り組んでいる。

特に、国内外で今後も需要拡大が見込まれるコンタクトレンズ市場でプレゼンスを発揮するため、成長の足枷となっている供給力不足を改善すべく、新商品を含めた量産体制の整備を成長戦略の柱として掲げている。

当社の生産拠点である鴻巣研究所では、本中期経営計画期首で月間最大生産枚数は5,800万枚であったが、2024年4月に竣工し、2024年6月に稼働を開始した2号棟別館により同枚数は6,500万枚へ引き上げられている。また、2026年1月に竣工した4号棟は、2026年3月より稼働を開始している。人員確保のハードルが上がっている中、さらなる省人化を実現する生産ラインの構築を進めつつ、第一期計画では最大生産能力が4号棟稼働前の月間最大生産枚数6,500万枚から2027年3月期には月間最大生産枚数7,900万枚となり、第二期計画後の2028年3月期には月間最大生産枚数8,250万枚を見込んでいる。

これらの事業活動の結果、2026年3月期において、国内外でのコンタクトレンズ需要は堅調に拡大しているが、市場における価格競争や流通チャネルの多様化等の影響を受けたため、売上高は33,942百万円(前期比2.1%増)に留まった。利益については、製品の歩留まりは改善しつつも、一部輸入商品の仕入価格が円安により上昇し、粗利が減少したことから、売上総利益に影響を及ぼした。販売費及び一般管理費においては、人員増加や処遇改善によって人件費が増加し、また、シンガポールに物流拠点を立ち上げるための費用や組織改編検討のためのアドバイザリー費用が発生した。その結果として、営業利益1,439百万円(前期比7.8%減)、経常利益1,406百万円(前期比5.5%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は1,135百万円(前期比4.0%増)となった。当社は、今後も成長戦略の取組みを一層加速し、世界のコンタクトレンズ市場の中でプレゼンスの発揮を目指している。

ウ 当委員会による検討

上記(1)の当社グループの事業内容及び経営環境についての当社の認識は、当社取締役会における議論や、当社に関する公表資料と整合するものであり、不合理な点は認められない。

(2) 本取引により想定されるシナジー

当委員会がLuxshare及び当社から受けた説明によれば、Luxshare及び当社が想定するシナジーは、以下のとおりである。

ア 公開買付者が想定するシナジー

Luxshareグループは、世界的な高齢化や健康志向の高まり、デジタルヘルス及びスマートウェアラブル技術 の進展など、近年における外部環境の構造的な変化を踏まえ、医療・ヘルスケア関連分野を今後最も成長が期待される重点領域の一つとして位置付けていくとのことである。かかる経営方針の下、Luxshareは、(i)医療機器であるコンタクトレンズの製造工程が、Luxshareグループが長年取り組んできたスマートフォンパネルや光学モジュールの製造技術と高い類似性を有しており、それらの製品の製造に関する既存のノウハウや品質管理システムを応用することにより、短期間で高品質なコンタクトレンズの量産体制を構築できる可能性があると判断したこと、(ii)アジア市場では近視人口の増加及び中間所得層の拡大によりコンタクトレンズの需要が急増している一方で、欧米のコンタクトレンズ販売会社の輸入製品への依存度が高いとLuxshareとしては考えているため、アジアのコンタクトレンズブランドの成長余地が大きいと判断したことから、2023年末頃より、コンタクトレンズの製造販売事業への参入の可能性を検討していたとのことである。

かかる検討の中で、Luxshareは、コンタクトレンズの製造販売事業への参入に要するコスト及び期間の観点から、コンタクトレンズの自社ブランドを新規に立ち上げるのではなく、確立されたブランドや技術基盤を有するコンタクトレンズの製造販売事業を行う会社との戦略的提携による参入方針を2024年3月に決定し、グローバル市場を視野に複数の潜在的な候補先の探索を開始したとのことである。

その後、Luxshareは、2024年8月下旬、日本を含むアジアを中心としたクロスボーダーM&Aアドバイザリー事業を主軸とした独立系アドバイザリー会社であるアジア・サンライズ・キャピタル株式会社より、当社がコンタクトレンズ分野において長年の研究開発実績と確立したブランド力を有しているとの紹介を受け、当社との間で情報交換のための協議の機会を得るに至ったとのことである。そして、当該協議において、双方の事業領域や将来戦略についての意見交換が行われ、Luxshareグループが有するスマートファクトリー・自動化技術と、当社が持つ高品質な製品開発力・医療機器製造の知見との間に事業上の高い相互補完性が存在することを確認できたため、Luxshareと当社は、業務提携の可能性を模索するための協議をその後も実施することとしたとのことである。具体的には、2024年11月6日にLuxshareグループによる当社の鴻巣研究所への訪問や施設見学、2025年3月2日から同月4日にかけて当社によるLuxshare本社への訪問や工場見学を実施し、また、2025年6月3日、25日及び27日にLuxshareグループから当社に対してLuxshareグループの企業文化や保有技術等を紹介したほか、コンタクトレンズの製造技術に関して意見交換する機会を設けるなどして、Luxshareと当社は協議を重ねてきたとのことである。

このように、Luxshareは、当社との業務提携の可能性を検討するため、2024年8月下旬から2025年6月下旬にかけて、当社との間で、Luxshareグループ及び当社グループそれぞれの事業内容や製造体制を踏まえた協業の可能性について意見交換を行ってきたとのことである。上記一連の協議や施設への訪問・見学に加え、公開情報等に基づく初期的な分析を通じ、Luxshareは、2025年6月下旬に、①ブランド認知度、②研究開発・製造技術力、③安全と品質を重視する企業文化、④海外展開における相互補完性を基準として様々な提携先候補を総合的に検討した結果、当社がLuxshareグループの理念、技術及び戦略と最も高い親和性を有するという結論に至り、またLuxshareグループ及び当社グループのそれぞれが有するネットワークや経営資源、技術、知見を活用し、相互に連携して事業を推進することにより、具体的に以下のシナジー効果を実現することが可能であるとの認識に至ったとのことである。

なお、Luxshareは、以下のシナジー効果は、Luxshareが当社の議決権の過半数を取得することによって初めて実現されるものではなく、本取引を通じて当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率を本所有比率とすることで十分に実現可能であると考えているとのことである。Luxshareとしては、本取引後も当社のLuxshareから一定程度独立した経営判断を尊重しつつ、当社への役員派遣、Luxshare及び当社の経営陣その他の関係者間における継続的な協議及び個別の協業施策に関する双方の合意等を通じて、Luxshare及び当社がそれぞれ有する経営資源、技術、知見及びネットワークを相互に活用することを想定しているとのことである。Luxshareは、このような継続的かつ緊密な連携体制の下においては、本取引後における公開買付者による当社株式の議決権所有比率が49%にとどまることは、以下のシナジー効果の実現を妨げるものではないと考えているとのことである。もっとも、個別の協業施策については、当社の経営の独立性を踏まえ、両社間で具体的な内容及び実施方法について協議の上、実行していくことを想定しているとのことである。

(ア) 世界先端のスマート製造による製造技術の革新

Luxshareグループは、精密機器分野において、世界トップレベルであると自負しているスマートファクトリーの管理体制を確立し、業界最高水準の歩留まりを実現するだけでなく、近年では、コンタクトレンズの製造販売事業への参入の準備として、スマートファクトリーで培ってきた高度な自動化技術と生産ノウハウを応用し、独自開発のコンタクトレンズの全自動化製造ラインの導入の準備を進めることにより、次世代型の製造ソリューションの提供体制の構築を進めているとのことである。コンプライアンスを全面的に確保することを前提として、この独自開発のコンタクトレンズの全自動化製造ラインの導入により、当社グループによるコンタクトレンズの生産効率や歩留まり率が向上すると考えており、また、個々のコンタクトレンズに対する製造・品質情報を完全に追跡することも可能となり、当社のブランドへの信頼性が向上すると考えているとのことである。

(イ) サプライチェーン統合による調達・物流最適化

Luxshareグループは、世界約8,800社を超える主要サプライヤーから年間約5.9兆円規模の部品・原材料を調達しており、数量スケールを活かした価格交渉力を確立しているとのことである。当社においても、これらのグループの共同購買ネットワークを活用することによる、原材料や資材などの仕入コストの削減を実現することが可能であると考えているとのことである。また、Luxshareグループは、中国における成熟したECシステムや高効率な物流配送インフラ、さらにコンタクトレンズのオンライン購入制度を背景に、メーカーから直接消費者へ(Manufacturer to Consumer)の概念を組み合わせて新たに独自開発した物流システムを有しているとのことである。このシステムのモデルは、製造業者・ブランド保有者・流通業者・消費者の4者をシームレスに連携させ、情報・物流・資金のフローを一体的に統合することで、従来の流通過程における在庫滞留や輸送コストを大幅に削減し、製品の回転効率を飛躍的に向上させるものとのことである。また、リアルタイムでのデータ共有により、販売側からの情報をリアルタイムに生産側へフィードバックすることが可能となるとのことである。これにより、工場は市場動向に基づいて正確に需要を予測し、需要連動型の生産や即応性の高い柔軟な生産体制を実現でき、供給・販売システム全体の機動力と競争力を強化することが可能となるとのことである。かかるシステムを当社が導入することにより、在庫削減やキャッシュフロー改善が見込めるほか、配送速度の短縮による顧客満足度向上も可能となり、当社のブランド価値、及び国際競争力の一層の向上につながると考えているとのことである。

(ウ) グローバル市場における地産地消体制の早期構築

Luxshareグループは、当社が近年、国内生産能力の拡充に大規模投資を行った結果、上場会社としての財務負担が増加しており、追加的に研究開発や海外展開へ資源を投入する余力が限られている状況にあると考えているとのことである。一方で、Luxshareグループにおいては、中国のコンタクトレンズ市場について高い成長可能性を有すると考えている。中国の約7億人の近視人口が存在する一方、コンタクトレンズの装用率は約10%程度と、欧米諸国(40%超)及び日本・韓国・台湾(25~35%)と比較して依然として低い水準にあると認識しているとのことである。また、今後10年間において、中国のコンタクトレンズ市場は年平均約14%のCAGR(年平均成長率)が見込まれ、そのうち30%超が1dayコンタクトレンズとなるものと予測しているとのことである。さらに、1dayコンタクトレンズ利用者が年間のうち約半年間装用することを前提として試算した場合、中国全体のコンタクトレンズに対する需要は今後5年程度で年間120億枚以上の規模に到達し得るものと見込んでいるとのことである。Luxshareグループとしては、この急成長する中国市場において、2028年よりコンタクトレンズの本格的な量産を開始することを検討しているとのことである。また、Luxshareグループは、中国にとどまらず、アジア太平洋、北米、欧州など十数か国にまたがるグローバルネットワークを有しているとのことである。Luxshareグループは、当社がこれらを活用することにより、大規模な初期投資を行うことなく、当社が目指す、地域ごとの市場動向や需要変動に応じた「地産地消」体制を迅速に展開することが可能となると考えているとのことである。

(エ) 技術開発の補完及び次世代製品開発に向けた協業

Luxshareグループは、自社ブランドを保有せず他社ブランドの製品の受託製造(いわゆる、OEM製造)に特化することで、高い専門性と信頼性を備えた製造体制を構築してきたとのことである。今後は、当社が有する先進的な開発技術と、Luxshareグループのスマートファクトリー管理体制を融合させ、高付加価値製品の共同開発とグローバル市場への戦略的展開を加速することにより、当社とともに、次世代に向けた新製品カテゴリーの創出、持続的成長に向けた技術基盤の確立、及び、市場における競争優位性の強化を実現していく方針とのことである。

(オ) 中国を起点としたグローバル販売体制の構築支援

Luxshareグループは、当社の中国市場における販売力強化、さらには世界市場への展開加速を、中長期的な視点で支援するとのことである。例えば、(i) SNS等の多様なチャネルの整備・拡充を通じた中国市場での当社ブランドの認知度向上及び販売網の構築、(ii) 中国・アジア・欧米等の各地域の消費者行動や市場トレンドに応じた販売戦略の立案等のサポートによる当社ブランドの市場地位の継続的な向上、(iii) ターゲット顧客層ごとの製品(例えば、富裕層向けのシリコーンハイドロゲル 等の医療グレード製品、一般大衆層向けのベーシック製品等)の展開を推進していくとのことである。Luxshareは、これらの取り組みにより、当社が、グローバルな販売チャネルの拡充、市場シェア拡大、ブランドプレゼンス強化を効率的かつ着実に実現できると考えているとのことである。

イ 当社が想定するシナジー

当社グループを取り巻く経営環境を踏まえ、本取引を通じてLuxshareと当社が資本面も含めた業務提携を行い、Luxshareグループによる当社グループへの更なる経営資源の投入を可能とすることで当社が実現可能と考える具体的なシナジーは以下のとおりである。

(ア) Luxshareグループの中国工場への当社ブランドレンズOEM製造委託による販売額及び利益額の向上

当社は、Luxshareグループは急成長する中国市場において、2028年よりコンタクトレンズの生産を開始する予定であり、現在は年間最大20億枚の生産を目指して、業界基準を上回る厳格な要件にも対応した設計・施工を行い、安定した製造・品質管理体制の構築に向けた準備を着実に進めていると理解している。また、Luxshareグループはコンタクトレンズの販売においても活用可能な、物流・販売に至るまでの一貫したローカルネットワークを有しているとのことである。当社は、これらのリソースを当社の製造及び販売活動に活用していくことで、中国工場へのOEM委託による販売額及び利益額の向上が可能となると考えている。

(イ) Luxshareグループとの連携による鴻巣研究所製品の販売額増加

当社は、Luxshareグループが有する物流・販売に至るまでの一貫したローカルネットワークの活用や、Luxshareグループの40万人におよぶ役職員への販売促進を行うことで、鴻巣研究所で製造した当社ブランド製品の販売量増加が可能となると見込んでいる。加えて、当社とLuxshareは、Luxshareグループが鴻巣研究所製品を在庫として所有し、当社の中国子会社を通した販売を行う商流の構築について検討を行っており、これらが実現できた場合には在庫や資金負担を軽減しながら当社製品の販売強化につながると考えている。また、現時点では構想にとどまるものの、Luxshareグループのネットワークを活用しながら日本国外における医療機器登録証の取得を企画しており、鴻巣研究所製品の飛躍的な販売強化につながる可能性がある。

(ウ) 自動化省人化製造機器技術の当社製造設備への導入

Luxshareグループは、自動化、スマート製造及び省人化に関する豊富な知見・ノウハウを有しており、スマートフォンやスマートウォッチの部品の製造・組み立て等を通じて蓄積した豊富な実戦経験と成果を活かし、関係する各国・地域の法令、規制要件及び知的財産権保護に関する要件を遵守することを前提として、当社との間で、これらの製造技術及び生産管理に関する知見のコンタクトレンズ製造分野への適用可能性及び協業の可能性について検討を行うことを想定しているとのことである。また、今後、具体的なプロジェクトを推進する場合には、対象となる工程、設備、ソフトウェアシステム及び関連技術について必要な評価・検証を行い、適用される法令及び規制要件を踏まえた上、それらを遵守した前提で、具体的な協業内容及び実施方法について双方で協議・検討する予定であるとのことである。当社は、かかる協業が実現した場合には、生産効率の向上により、歩留まりの改善、リードタイム短縮、WIP削減、省人化効果等が期待できると考えている。

(エ) グローバル人材の確保によるグローバル展開強化

Luxshareグループはグローバル企業として、世界各国の優秀な人材の獲得と育成に常に力を注いでおり、世界各地の大学・研究機関とのパートナーシップを活用し、国際インターンシップや共同研究を積極的に実施する中で、学生や若手研究者に実務経験を提供するとともに、早期に有望な人材を発掘・育成する仕組みが構築されていると理解している。加えて、Luxshareグループはグループ内での短期派遣・ジョブローテーション制度を導入し、社員が国境を越えて多様な業務経験を積める環境を提供しており、現地採用人材を含む全社員がグローバルな視点を養い、幹部候補として成長できるよう支援しているとのことである。

当社も、今後の成長のために、一層の事業のグローバル化を進めているところであるが、今後、当社が各国での人材採用や育成プログラムをさらに推進するにあたっては、Luxshareグループが各国に有する人事部門やネットワークを活用することにより、グローバル人材の交流・育成が拡充され、当社の国際競争力強化に寄与すると考えている。

(オ) 地域に応じた生産・販売の促進

当社は、中長期的に国内においてさらなる生産性向上・競争力の強化を図るとともに、中国市場において地産地消をベースに優位な市場地位を確保し、それを起点に当社のグローバル展開を一段と強化できるものと考えている。当社は、本取引を通じて、Luxshareグループとともに、当社のマザーマーケットである日本、Luxshareのマザーマーケットである中国、そしてグローバルネットワークを活用した世界を舞台に、地域に応じた生産・販売を促進し、「日本のシードから世界のSEEDへ」向けて中長期的な企業価値向上が実現できると考えている。

(カ) 中長期的な成長に繋がる投資の促進

当社グループは、世界のコンタクトレンズ市場でプレゼンスを発揮するため、成長の足枷となっている供給力不足を改善すべく、新商品を含めた量産体制の整備を成長戦略の柱として掲げている。一方で、成長戦略の推進は短期的な投資や財務負担が大きく発生すると考えている。こうした制約の下で、本取引を通じて当社株式の非公開化を行い、短期的な利益に左右されず、中長期的な成長に繋がる設備投資や研究開発を行い、また、Luxshareグループとの資本業務提携により、業務提携よりも強固な協業関係を構築し、製造のみならず中国内での販売体制の確立や各種側面支援、及び適用ある法令を遵守することを前提として、Luxshareグループが有する自動化・省人化に関する生産設備技術の活用可能性を検討し、当社製造設備の投資による徹底的な効率化等を行い、成長戦略の推進につながると考えている。

ウ 当委員会による検討

上記アのLuxshareが想定するシナジーの内容と、上記イの当社が想定するシナジーの内容に、矛盾する点や明らかに客観的事実に反する点は見当たらない。

そして、上記(1)のとおり、国内外で今後も需要拡大が見込まれるコンタクトレンズ市場でプレゼンスを発揮するため、成長の足枷となっている供給力不足を改善することが当社の課題となっている。本取引により想定されるシナジーについて、当委員会及び当社の各アドバイザーからの助言及び本資料を踏まえ、Luxshare及び当社に対して質問を行い、これに対する回答も踏まえ検討したが、本取引によりLuxshareグループの中国工場へのOEM製造委託による販売額及び利益額の向上(上記イ(ア))、Luxshareグループとの連携による鴻巣研究所製品の販売額増加(上記イ(イ))といった比較的定量的な評価に親しむシナジーについては、一定の具体的効果が見込まれる。また、これらに加えて、自動化省人化製造機器技術の当社製造設備への導入(上記イ(ウ))、グローバル人材の確保によるグローバル展開強化(上記イ(エ))を含め、生産、物流、調達、営業マーケティング、開発などの各分野において、当社の抱える供給力不足という経営課題を中心に、中長期的なアップサイドとなりうる定性的なシナジーの実現も期待できる。

また、本取引に係る対内直接投資等に関する外為法上の審査に際してLuxshareが提出を予定している誓約事項その他の条件等、Luxshareが服する関連法規制を踏まえ、当該誓約事項等が上記の各シナジーの実現を阻害する可能性についても検討した。その結果、当委員会及び当社の各アドバイザーから受けた助言並びに本資料の内容を踏まえる限り、現時点において、当該誓約事項その他の関連法規制により上記の各シナジーの実現が妨げられる具体的なおそれは認められないと考えられる。

以上からすれば、本取引により想定されるシナジーは、当社の企業価値向上に資するものであると考えられる。

(3) 本取引により想定されるディスシナジー

本取引の結果、当社株式は非公開化され、当社の議決権は新井氏によって51.00%が所有されるほか、新たに公開買付者によって49.00%が所有されることとなる。また、本取引は、結果として当社の今後の経営方針の変更を伴う可能性がある。仮に本取引に伴って当社に大きなディスシナジーが生じるようであれば、それも勘案した上で、本取引の目的の正当性・合理性を検証する必要がある。そこで、当委員会は、当委員会及び当社のアドバイザーからの助言及び本資料も踏まえ、本取引の結果としてあり得るディスシナジーを整理の上、当社及びLuxshareに対する質問を行い、これに対する回答のほか、関連する公表資料等も踏まえ、検討を行った。

ア 開発・技術面に関するディスシナジー

本取引後に当社技術・知的財産権が流出しないかを検討したが、Luxshareによれば、Luxshareグループはコンプライアンスを重視する中国外のグローバル企業との取引実績を有し、顧客ごとに厳格な秘密情報管理体制を運用しているとのことである。また、Luxshareは、本取引後、当社の重要な特定技術情報へのアクセス及び情報共有を必要な範囲に限定する意向であるとのことである。

また、本取引により当社が実施する大学等との国内共同研究・開発への影響がないかを検討したが、当社によれば、本取引後においても、公開買付者が当社に対する議決権の49.00%を所有しても大学等において外為法第25条に定める特定技術の役務取引等に関する手続は不要であり、国内の共同研究開発契約上の解除条項等の存在や大学等の内部において一定の手続は必要になることを考慮しても、本取引によって国内共同研究・開発に重要な支障が生じることは想定されないとのことである。

また、本取引後に当社とLuxshareグループとの間で共同研究開発等を行う場合において、外為法第25条に定める特定技術の役務取引等に関する手続が必要になることなどによってLuxshareグループとのシナジー発揮が妨げられないかを検討したが、当社によれば、当社がLuxshareグループに対して提供する技術が外国為替令別表の第1項から第15項までに規定する技術に該当する場合及び当社が経済産業大臣から許可の申請をすべき旨の通知を受けた場合に外為法第25条の許可が必要になることを考慮しても、Luxshareグループとの間で予定されているシナジーの発揮が妨げられることは想定されないとのことである。

イ 製造・営業・販売面に関するディスシナジー

本取引後も当社が引き続き仕入先との取引を継続することにつき影響がないかを検討したが、当社によれば、仕入先との契約条項、関係性、製造設備状況等に鑑みると契約が解除されるリスクは僅少であり、仮に契約が解除されたとしても事業上のリスクは相応に低いと考えられるとのことである。

また、Luxshareグループとの資本面を含む業務提携の一環としてLuxshareへOEM製造委託をすることにより当社が過剰な在庫負担を負うことがないかを検討したが、Luxshareによれば、LuxshareグループへのOEM製造委託において当社は短期間の在庫保持義務のみを負い、販売先からの発注に応じてLuxshareグループが製造・出荷する仕組みを採用する方針であるとのことである。

さらに、本取引に伴い当社が取得している許認可に影響がないかを検討したが、当社によれば、本取引に伴い必要になる手続や、本取引による株主変更そのものを理由に許認可の更新ができなくなる規定は存在しないとのことである。

加えて、当社製品を購入又は推薦してきた消費者及び医療従事者が本取引をきっかけに当社製品の購入又は推薦を取りやめることがないかを検討した。眼科医師に対するアンケート調査の結果では、当社の主要チャネルであるクリニック販路において、本取引によって一定の売上低下が生じる可能性があることが示唆される。しかしながら、当社によれば、近時中国製コンタクトレンズに対して日本初の外国製造医療機器の製造販売承認(薬機法第23条の2の17第1項)が出されたことなどに鑑みると、その影響が実際に生じず、あるいはその程度が僅少に収まる可能性も考えられ、また仮に一定の売上低下が回避できない場合においても、高い品質及び安全性、供給の安定性、一定のブランド力などの当社製品の利点が本取引を通じて害されることはなく、本取引による悪影響は限定的であると考えているとのことである。

その他、本取引後に当社がLuxshareグループへOEM製造委託をする際に、Luxshareグループが当社の競合他社からOEM製造委託を受け、又は自社ブランドを展開することによる当社への影響がないかを検討した。Luxshareによれば、競合他社からOEM製造受託をする際には競合リスクを回避しつつ、全体の最適化を図っていく方針であり、また、現状ではLuxshareグループが自社ブランドを展開し当社ブランドと競合することは想定していないとのことである。

ウ 人材確保に関するディスシナジー

本取引により当社が上場を廃止することや、当社グループとLuxshareグループとの間に資本関係が生じることに伴い当社の人材確保への影響がないかを検討した。Luxshareによれば、Luxshareとしても当社が長年培ってきた優秀な人材こそが企業価値の源泉であると理解しており、雇用の安定を最優先に考えているため、当社の既存の雇用契約及び労働条件を尊重し、原則として維持する予定であるとのことである。

エ 資金調達・投資活動等に関するディスシナジー

本取引により当社が上場廃止することに伴い設備投資等の際に株式市場における資金調達手段が限定されることによる当社への影響がないかを検討したが、当社によれば、新井氏が本取引後において当社の支配株主として残存する予定であること及び世界的な上場企業であるLuxshareが有する市場における信用力、業界における地位及び戦略的リソースを活用した総合的な支援が得られることから、金融機関から必要な資金を調達することができると考えているとのことである。

また、本取引により当社が交付を受ける補助金等への影響が生じないかを検討したが、当社によれば、公開買付者が当社に対する議決権の49.00%を所有するにとどまる限り、補助金等の返還等を求められるリスクは限定的であり、仮に補助金等の返還等を求められたとしても事業上のリスクは低いとのことである。

さらに、本取引により当社の日本国内への投資活動について外為法第27条による制約が生じないかを検討したが、当社によれば、本取引後においても、公開買付者が当社に対する議決権の49.00%を所有するにとどまり、新井氏が当社に対する議決権の51.00%を所有し続ける限り、当社は本取引後も同条の規制対象となる「外国投資家」には該当せず、日本国内への投資活動が新たに制約されることはないとのことである。

オ 台湾事業に関するディスシナジー

下記(4)ア(ウ)及び同イ(ウ)のとおり、仮に当社がLuxshareからの本公開買付けの提案に賛同し、本公開買付けがLuxshareの提案に沿って行われる場合には、本台湾子会社を当社の子会社として保持することはできないため、本取引に伴って本台湾子会社株式の全てを売却することにより当社への影響がないかを検討した。当社によれば、売却先である株式会社ラ・ホールディングスとは、売却後においても、当社製品の販売、当社のブランド名や商標の使用、OEM先への直接発注に関して、従来どおりの取引を継続することを確認しており、加えて、本台湾子会社との間で代理店契約を締結し、売却後においても、当社製品の販売、当社のブランド名や商標の使用、OEM先への直接発注に関して、従来どおりの取引を継続することを合意しているとのことであり、本台湾子会社株式の売却による、当社に対するディスシナジーは限定的であると考えているとのことである。

カ オキュデバイセズの持分法適用関連会社の非該当化に関するディスシナジー

下記(4)ア(エ)及び同イ(エ)のとおり、仮に当社がLuxshareからの本公開買付けの提案に賛同し、本公開買付けがLuxshareの提案に沿って行われる場合には、オキュデバイセズを当社の持分法適用関連会社として保持することはできないため、オキュデバイセズが当社の持分法適用関連会社に該当しない水準とするため、当社が保有するオキュデバイセズの普通株式の85%超を第三者に売却し、当社のオキュデバイセズに対する議決権所有比率を引き下げる必要がある。そこで、これにより当社への影響がないかを検討した。

当社によれば、新井氏及び新井氏が議決権の過半数を有する株式会社ラ・ホールディングスと、売却後においても、従来どおりの事業運営を継続することに対する了承を得ており、加えて、当社はオキュデバイセズとの間で業務委託契約を締結し、当社からオキュデバイセズに対してSMCL事業に関する開発、設計、試作等に関連する業務を委託するとともに、当該業務委託契約に基づく成果物を当社又は当社が指定する第三者が独占的に製造、販売することができる権利を付与されている。そのため、当社がSMCL事業を通して想定していた将来の収益機会は、一定程度限定される可能性があるとしても、その重要部分の確保について実質的な支障が生じることは想定されず、オキュデバイセズの持分法適用関連会社へ該当しない水準とするためにオキュデバイセズの普通株式の一部を売却することによる、当社に対するディスシナジーは限定的であると考えているとのことである。

キ Luxshareグループに関するディスシナジーの可能性

当委員会は、本取引により当社グループとLuxshareグループとの間に資本関係が生じることから、Luxshareグループによる法令遵守の状況等が当社に及ぼす影響及び本取引後に当社とLuxshareグループとの間で安定的な協業関係を構築し、維持することに及ぼす影響を多角的に把握するため、フォレンジック調査会社に依頼の上、Luxshareグループのバックグラウンド調査を実施した。

Luxshareグループの米国等の経済安全保障関連規制の遵守状況等について検討した。Luxshareによれば、現時点においてLuxshareグループのいずれの会社も米国等の経済安全保障関連規制の対象とはなっておらず、必要なコンプライアンス体制を整備し、輸出管理及び経済制裁関連規制を厳守しているとのことである。また、当社が調査を依頼した経済安全保障や国際通商に精通した米国の法律事務所から得た助言によれば、仮にLuxshareグループが米国の最も制限の厳しい規制の対象となったとしても、本取引後に公開買付者が当社に対して有する議決権所有比率が49.00%にとどまることを踏まえれば、当社が自動的に規制の適用対象とみなされることはないとのことである。

また、Luxshareグループにおける従業員及びそのサプライチェーンにおける権利保護等の状況についても検討した。Luxshareによれば、Luxshareグループでは、国際的な人権・労働基準を踏まえ、従業員の権利保護に関する方針及び社内規程を整備しているほか、労働上のリスクに関する定期的な評価や第三者監査等を適切に実施しているとのことであり、Luxshareグループの事業活動及びサプライチェーンについて、従業員及びステークホルダーの基本的な権利を尊重・保護する責任を認識し、実践しており、これらの権利を侵害する事案は発生していないとのことである。また、コンプライアンスを重視する米国のグローバル企業等との取引も継続しているとのことである。

さらに、Luxshareグループ又はその関係者に関する規制当局による調査、法的手続その他の紛争等に関する事案についても検討した。当社は、当社がLuxshareに関する紛争を検知した法域について、アンダーソン・毛利・友常法律事務所を通じて訴訟実務に精通した現地の法律事務所による調査を行った結果、Luxshareグループの特定の海外子会社及び関係者の個別の事業活動等に関連して、複数の規制当局による調査及び法的手続その他の紛争等が確認されたが、本取引後の当社との協業関係に重大な支障を及ぼすことを具体的に示す事情は確認されず、Luxshareによれば、Luxshareグループにおいては法令遵守及び内部統制に関する方針や体制の整備・運用がなされており、また、本取引後の当社との関係についても、法令遵守を確保し、Luxshareグループによる当社への関与及び情報の取扱いを適切に管理するとともに、その実効性を継続的に確保するための措置を講じる意向であるとのことである。

以上を踏まえ、当社はLuxshareグループのバックグラウンド調査により検出された事実は、本取引を中止すべき事情とはいえないと考えているとのことである。

ク 小括

以上の当社及びLuxshareの説明に矛盾する点や明らかに客観的事実に反する点は見当たらず、当委員会及び当社の各アドバイザーからの助言及び本資料を踏まえても、当社及びLuxshareの説明に不合理な点は見当たらず、各ディスシナジーの発生可能性又は影響の程度には一定の不確実性が残るとしても、現時点において当社に重大な影響を及ぼし、又は本取引後に当社とLuxshareグループとの間で安定的な協業関係を構築し、維持することへの具体的な支障となる事情は確認できない。

また、当委員会及び当社の各アドバイザーからの助言及び本資料に基づいて、本取引により想定されるディスシナジーを上記(2)の本取引により想定されるシナジーと比較・検討したが、上記(2)ウのとおり、本取引によりLuxshare及び当社の連携が進むことでOEM製造委託による販売額並びに利益額の向上及び鴻巣研究所製品の販売額増加といった定量的なシナジーについて一定の具体的効果が見込まれるほか、生産、物流、調達、営業マーケティング、開発などの各分野において、中長期的なアップサイドとなりうる定性的なシナジーの実現が期待される一方、当社の事業に重大な影響を及ぼすようなディスシナジーは限定的であることから、シナジーはディスシナジーを上回ると評価することができると考えられる。

(4) 本取引によることの合理性

ア 公開買付者による説明

(ア) 非公開化の合理性

Luxshareは、上記(2)に記載したシナジー効果を最大化するための手段について検討を重ねた結果、2025年8月中旬、当社株式を非公開化することにより、経営資源の相互活用を加速し、当社の短期的利益に直結せずとも当社を中長期的に成長させることに繋がる様々な施策を行い、より強力な提携関係を構築することが、シナジー効果の実現により資するとの考えから、当社に対して、当社株式の非公開化を提案するという方針を固めるに至ったとのことである。

(イ) 本所有比率及び経営方針の合理性

公開買付者によれば、Luxshareが当社との協議と並行して2024年11月下旬に新井氏との間でLuxshareグループの事業と当社グループの事業の親和性、当該親和性を踏まえたLuxshareによる資本参加の意向、非公開化を伴う事業再構築の可能性について行った協議の中で、Luxshare及び新井氏、当社及びLuxshareとの間で、一定の時間をかけて、技術交流や協業によるシナジー効果の実現の可能性などに関する意見交換の機会を設け、相互理解を深めた上で、当社にとっても最善と考えられる提携方法を検討することで合意したとのことである。その後も、Luxshareは、当社との間で継続的に意見交換を行っていたが、当社とLuxshareの交流及び意見交換を通じて当社からLuxshareに対する信頼を得られたという認識のもと、2025年6月下旬、新井氏と改めて協議した結果、新井氏が当社の株主として残りつつ、Luxshareが公開買付けにより当社株式を非公開化する手法が当社の中長期的な成長に最も適したスキームであるという認識に至ったとのことである。新井氏は、1985年3月に当社の代表取締役社長に就任して以来、約15年間にわたり取締役として当社の経営に携わっており、その後は当社の経営に直接的には関与していないものの、2026年8月26日現在まで約41年間に亘り当社の大株主として当社を支え、株主の立場から当社の経営の一般的な方向性について適宜適時に助言を行ってきたことから、当社の事業及び経営に対する深い理解を有していることを踏まえ、Luxshare及び新井氏は、Luxshareグループが本公開買付けにより当社株式を取得する一方で、当社株式の非公開化後も、新井氏が当社の株主として残り、これまでと同様に株主の立場から当社を支え、当社の日本ブランドの維持と経営の安定を両立させることが当社の企業価値の向上に資するというLuxshare及び新井氏相互の共通認識に基づき、新井氏は本公開買付けに不応募とすることとし、また、非公開化後の当社に対する議決権所有比率を本所有比率(新井氏51.00%、公開買付者49.00%)とするという内容で、本取引を実施する方針を固めるに至ったとのことである。また、公開買付者は、2026年8月26日付で新井氏との間で締結する本株主間契約において、(i)本取引完了後の当社の取締役の総数を6名又は8名(ただし、本取引完了直後の当社の取締役の総数を8名)とすること、(ii)新井氏及び公開買付者は、それぞれ同数の取締役を指名すること、(iii)本取引完了直後において、新井氏及び公開買付者は、当社の取締役8名のうち6名を、本取引完了直後の当社の取締役6名(社外取締役を除く。)(2026年8月26日現在においては、佐藤隆郎氏、杉山哲也氏、新庄信孝氏、福田猛氏、中村きく江氏、及び安田孝則氏を予定している。)の中から指名すること、(iv)当社の代表取締役を新井氏及び公開買付者がそれぞれ1名ずつ指名することを合意しており、本取引完了後も一定期間、現在の経営体制を原則として維持し、現経営陣が引き続き当社の運営に主導的な役割を果たすことを想定しているとのことである。

また、かかる想定の下、Luxshareは、本公開買付けを契機として当社の現在の雇用方針を変更することは予定しておらず、当社における現在の雇用方針を尊重し、従業員の安定的な雇用が維持されることを基本的な考え方としているとのことである。Luxshareとしては、当社の更なる成長及び企業価値の向上の観点から、現行の人事・雇用制度を尊重しつつ、優秀な人材の確保・定着及び活躍を促進するため、必要に応じて、より効果的な人材育成施策やインセンティブ制度等を導入・実施することについて、当社の現経営陣と協議していくことを想定しているとのことである。

これらの点を含む当社の経営体制や人事・雇用制度の詳細は、本公開買付けの成立後、当社及び新井氏と協議しながら決定していく予定とのことである。

(ウ) 本台湾子会社株式の売却の合理性

Luxshareが本取引を通じて本台湾子会社の株式を間接的に取得することに伴い台湾における外資規制に基づく手続が必要になり、当該手続の管轄当局から本取引に係る承認を取得することが事実上困難又は長期間を要することが判明したため、Luxshareは、2025年9月19日に、新井氏と協議の上、当社に対して、本台湾子会社の売却又は清算に関する提案書のドラフトを提出したとのことである。また、Luxshareは、本台湾子会社の清算には一定の時間を要する上、本台湾子会社の清算を行った場合には当社の事業への悪影響が生じるのではないかと考えたこと、また、当社が本取引と無関係の第三者の中から本台湾子会社の適切な売却先を探索することには時間を要し、又はそのような売却先の探索は困難なのではないかと考えたことから、提案書には記載していないものの、本台湾子会社の売却又は清算に関して当社が採り得る選択肢のうち、上記の観点から、最も現実的であり、かつ、当社の事業に対して影響が少ないと考えられるものとしては、新井氏又はその関係する会社が本台湾子会社の発行済株式の全てを買い取るという選択肢ではないかと考え、その旨を打診したとのことである。

(エ) オキュデバイセズの持分法適用関連会社の非該当化の合理性

Luxshareは、本取引の実施にあたって必要となる外為法第27条第1項の定めによる届出に関し、公表されている外為法審査の考慮要素に照らし、様々な検討を行ったところ、当社による技術情報管理の徹底を図る見地から、SMCL事業を営むオキュデバイセズが当社の持分法適用関連会社に該当しなくなる水準まで当社のオキュデバイセズに対する株式の保有比率を下げることが望ましいと考えるに至り、その旨を当社に対して提案したとのことである。

(オ) 外為法に基づく承認の取得の見込み

公開買付者によれば、本公開買付けによる当社株式の取得にあたっては、公開買付者が外為法第27条第1項に従い日本銀行を経由して財務大臣及び事業所管大臣への届出を行い、法定の待機期間を経過する必要があるところ、公開買付者親会社は、2025年8月13日付で当該届出を行い 、同日付で受理されたものの、当社の事業を所管する経済産業省から、法定の待機期間中の審査の完了が困難であり、審査の継続のために一度当該届出を取り下げるよう連絡を受けたことから、同年9月5日付で当該届出を取り下げたとのことである。その後、公開買付者は、同年12月8日付で改めて当該届出を行い、同日付で受理されたものの、当該届出に係る待機期間が順次延長された後、経済産業省から、法定の待機期間中の審査の完了が困難であり、審査の継続のために一度当該届出を取り下げるよう連絡を受けたことから、2026年3月18日付で当該届出を取り下げたとのことである。その上で、Luxshare、公開買付者及び公開買付者親会社は、2025年8月以降、本取引の実施にあたって、当社と協力しながら、当該届出に関し、関連当局との間で協議を継続していたところ、2026年8月上旬、関連当局との協議が概ね整ったことから、公開買付者は、関連当局との間で合意した条件を前提とした本公開買付けによる当社株式の取得に係る承認を得るため、公開買付期間中に、日本銀行を経由して財務大臣及び事業所管大臣へ上記条件付きで再度の届出を行うことを予定しているとのことである。

今後、当該届出に基づき関連当局による承認に向けた審査がなされるところ、公開買付者としては、公開買付期間末日の前日までに、かかる承認は得られる見込みであり、本公開買付けの期間には影響しないと考えているとのことである。

イ 当委員会による検討

(ア) 非公開化の合理性

当社によれば、上記(2)イ(カ)のとおり、当社グループは、成長の足枷となっている供給力不足を改善すべく、量産体制の整備を成長戦略の柱として掲げている一方で、成長戦略の推進は短期的な投資や財務負担が大きく発生すると考えているとのことであり、こうした制約の下で、本取引を通じて当社株式の非公開化を行い、短期的な利益に左右されず、中長期的な成長に繋がる設備投資や研究開発を行い、また、Luxshareグループとの資本業務提携により、業務提携よりも強固な協業関係を構築し、製造のみならず中国内での販売体制の確立や各種側面支援、及び適用ある法令を遵守することを前提として、Luxshareグループが有する自動化・省人化に関する生産設備技術の活用可能性を検討し、当社製造設備の投資による徹底的な効率化等を行い、成長戦略の推進につながると考えているとのことであり、かかる当社の説明に不合理な点は認められない。この点に鑑みれば、経営資源の相互活用を加速し、当社の短期的利益に直結せずとも当社を中長期的に成長させることに繋がる様々な施策を行い、より強力な提携関係を構築することが、シナジー効果の実現により資するとの考えから、当社株式を非公開化することが最善であるとのLuxshareの説明には不合理な点は認められない。

(イ) 本所有比率及び経営方針の合理性

当社によれば、当社グループが日本発祥の企業として、精密かつ高度な技術を研究開発によりたゆまず生み出し、これを用いた高品質のコンタクトレンズを製造し続けてきたことが、当社の製品及びシードブランドへの市場の信頼の源泉であり、それがすなわち当社の企業価値を支える重要な要素であるとのことである。この点に鑑みれば、市場から信頼を得てきたブランド価値を維持することが当社の企業価値を毀損させることなく更なる成長を図ることにとって好ましいという認識に基づき、直ちには大きく資本及び経営を変更しないよう、非公開化後の当社に対する議決権所有比率を本所有比率(新井氏51.00%、公開買付者49.00%)とすることとしたとのLuxshareの説明に不合理な点は認められない。また、同様の観点から、本取引完了後の経営体制においても、Luxshareグループは、一定期間現在の経営体制を尊重する意向を示している。これらの説明は、当社の企業価値を毀損させず、さらなる成長を図るための対応として合理的であると考えられる。

(ウ) 本台湾子会社株式の売却の合理性

当社によれば、本台湾子会社は、当社の台湾における代理店として、当社からレンズを仕入れ、台湾内での小売業者等に販売をしており、また、当社が商品のOEM提供を受けているOEM先との間で、当社を通さず直接発注できるOEM契約を締結し、販売を行っているとのことである。当社は、Luxshareより受けた提案及び説明に基づき、仮に当社がLuxshareからの本公開買付けの提案に賛同し、本公開買付けが、Luxshareの提案に沿って行われる場合には、本台湾子会社を当社の子会社として保持することはできないものと理解し、台湾における売上、利益の状況、将来の見通しなども考慮に入れ、本台湾子会社を保持しないとした場合、その全株式を売却することと、清算することのそれぞれについてのメリット、デメリットについて検討を行ったとのことである。

その結果として、台湾においては、利益は大きいとはいえないものの当社製品の市場が一定程度存在すること、OEM先との契約関係なども踏まえると、本台湾子会社を直ちに清算することは当社事業への悪影響が大きいと判断したとのことである。

他方で、売却を行う場合にも、新たな売却先を探索するには相応の時間を要すること、売却先が確保できたとしても、売却先との交渉次第で当社の台湾事業の在り方を大きく変更する必要が生じる可能性があることなどを考えると、売却を行う場合には、Luxshare及び新井氏側よりアイデアとして出された案、すなわち新井氏が議決権の過半数を有する株式会社ラ・ホールディングスを本台湾子会社の全株式の売却先とし、株式会社ラ・ホールディングスにおいてこれまでどおりの事業運営を行う案が、当社にとっても好ましいと判断するに至ったとのことである。

また、当社が、新井氏が議決権の過半数を有する株式会社ラ・ホールディングスへの本台湾子会社の全株式の売却を検討するに際し、当委員会においても、新井氏が当社の主要株主かつ筆頭株主であり、本取引後には当社に対する議決権所有比率が51.00%となることが予定されていること、当該売却が本取引の一部として行われることになることを踏まえ、当該売却を有価証券上場規程441条の2第1項が定める支配株主との重要な取引等に準じるものとして位置付け、当社の一般株主にとって不利益なものではないかについて検討を行った。その際、本取引に関する当社及び当委員会の各アドバイザーは、株式会社ラ・ホールディングス及び本台湾子会社株式の売却の成否からの独立性も有することから、当委員会は、本取引に関する当社及び当委員会の各アドバイザーの助言及び説明を受けつつ、当社に対して質問を行うなどした。

当社によれば、上記(3)のとおり、当社は、株式会社ラ・ホールディングスとの間で、本台湾子会社の全株式の売却後においても、当社製品の販売、当社のブランド名や商標の使用、OEM先への直接発注に関して、従来どおりの取引を継続することを確認しているとのことであり、本台湾子会社の全株式の売却による、当社に対するディスシナジーは限定的であると考えているとのことである。また、本台湾子会社の全株式の売却に係る株式譲渡契約書において、株式譲渡は本公開買付けが不成立となることを解除条件として定めており、株式譲渡代金の額は当社がAGS FASから取得した株式価値算定書における評価額をもとに決定され、かつそのレンジの中央値を超えており、また、当社の貸借対照表における本台湾子会社株式の帳簿価額を上回る価格であることからすれば、対価の公正性に問題はなく、当該株式売買契約書のその他の各規定も、同種の取引において通常規定される規定であり、特に当社にとって不利とは考えられず、売買条件は当社の一般株主にとっても不利益ではないと考えているとのことである。さらに、当社によれば、本取引のタイムラインに鑑み、台湾の弁護士にも相談の上、本台湾子会社の全株式の売却のために必要な台湾の法令に基づく承認を事前に取得済みであるが、これを取得したからといって、実際に当該売却の実行が求められるというものではないとのことである。

以上の当社の説明には不合理な点は見当たらず、当社において、本取引の実施にあたり本台湾子会社の株式を保有し続けることは不可能であると判断し、本台湾子会社の清算ではなく本台湾子会社の全株式の売却を選択したこと、売却先として株式会社ラ・ホールディングスを選定したことに不合理な点は認められない。また、本台湾子会社の全株式の売却は本公開買付けが不成立の場合には解除され、原状回復されることとなっており、台湾の法令に基づく承認を既に得ていることがこれを妨げるものではないこと、株式譲渡代金は公正であり、その他の取引条件も当社にとって不利とは考えられず、当社の一般株主にとっても不利益ではないこと、本台湾子会社の全株式の売却によるディスシナジーは限定的であり、上記(3)で検討した本取引により想定されるシナジーはこれを上回ると考えられること、当委員会は、当社と株式会社ラ・ホールディングスとの間における協議、交渉の経緯及び内容等につき、当社から適時に報告を受けていたことなどを踏まえれば、本台湾子会社の全株式の売却は当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられる。

(エ) オキュデバイセズの持分法適用関連会社の非該当化の合理性

当社によれば、当社は、Luxshareより受けた提案に基づき、仮に当社がLuxshareからの本公開買付けの提案に賛同し、本公開買付けが、Luxshareの提案に沿って行われる場合には、オキュデバイセズを当社の持分法適用関連会社として保持することはできないものと理解し、この点も踏まえて、本取引に関する検討を継続したとのことである。

当社によれば、仮にオキュデバイセズの株式の売却を行う場合にも、新たな売却先を探索するとした場合、相応の時間を要すること、売却先が確保できたとしても、売却後には売却先の考え方のもとでオキュデバイセズの事業が運営された場合、当社がオキュデバイセズを設立した目的であるSMCL事業に関する経営資源を集約し将来的な資本・業務提携を見据えたオープンな事業運営を可能にするとともに、意思決定プロセスの迅速化を図り、研究開発パートナーとの連携創出を加速することが達成できない可能性があることなどを考えると、当社としても、売却を行うとすれば、新井氏又は新井氏の関係する企業を売却先とし、これまでどおりの事業運営を行うことが、当社にとっても好ましいと判断するに至ったとのことである。

当社が、新井氏が議決権の過半数を有する株式会社ラ・ホールディングスへのオキュデバイセズ株式の一部売却を検討するに際し、当委員会においても、上記(ウ)同様に、新井氏と当社の関係性及び当該売却が本取引の一部として行われることを踏まえ当該売却を支配株主との重要な取引等に準じるものとして位置付け、当社の一般株主にとって不利益なものではないかについて検討を行った。その際、本取引に関する当社及び当委員会の各アドバイザーは、株式会社ラ・ホールディングス及びオキュデバイセズ株式の売却の成否からの独立性も有することから、当委員会は、本取引に関する当社及び当委員会の各アドバイザーの助言及び説明を受けつつ、当社に対して質問を行うなどした。

当社によれば、上記(3)カのとおり、新井氏及び新井氏が議決権の過半数を有する株式会社ラ・ホールディングスと、売却後においても、従来どおりの事業運営を継続することに対する了承を得ており、加えて、当社はオキュデバイセズとの間で業務委託契約を締結し、当社からオキュデバイセズに対してSMCL事業に関する開発、設計、試作等に関連する業務を委託するとともに、当該業務委託契約に基づく成果物を当社又は当社が指定する第三者が独占的に製造、販売することができる権利を付与されているため、オキュデバイセズの株式の売却による、当社に対するディスシナジーは限定的であると考えているとのことである。また、オキュデバイセズ株式の売却に係る株式譲渡契約書において、株式譲渡は本公開買付けが不成立となることを解除条件として定めており、株式譲渡代金の額は当社がAGS FASから取得した株式価値算定書における評価額をもとに決定され、かつそのレンジの中央値と同額であり、当社の貸借対照表におけるオキュデバイセズ株式の帳簿価額を上回る価格であることからすれば、対価の公正性に問題はなく、当該株式売買契約書のその他の各規定も、同種の取引において通常規定される規定であり、特に当社にとって不利とは考えられず、売買条件は当社の一般株主にとっても不利益ではないと考えているとのことである。

以上の当社の説明には不合理な点は見当たらず、当社において、本取引の実施にあたりオキュデバイセズの株式を持分法適用関連会社に該当する水準の割合で保有し続けることは不可能であると判断し、その株式の売却が必要であると判断した上で、売却先として株式会社ラ・ホールディングスを選定したことに不合理な点は認められない。また、SMCL事業を通じて想定していた将来の収益機会が確保されていること、株式の売却は本公開買付けが不成立の場合には解除され、原状回復されることとなっており、株式売却代金は公正であり、その他の取引条件も当社にとって不利とは考えられず、当社の一般株主にとっても不利益ではないこと、オキュデバイセズ株式の売却によるディスシナジーは限定的であり、上記(2)で検討した本取引により想定されるシナジーはこれを上回ると考えられること、当委員会は、当社と株式会社ラ・ホールディングスとの間における協議、交渉の経緯及び内容等につき、当社から適時に報告を受けていたことなどを踏まえれば、オキュデバイセズ株式の売却は当社の一般株主にとって不利益なものではないと考えられる。

(オ) 外為法に基づく承認の取得の見込み

当社によれば、公開買付者が関連当局から提示された条件には上記(2)記載の本取引により想定されるシナジーに影響を与えるような条件は含まれていないとのことである。また、当社によれば、公開買付者と関連当局との協議が概ね整っているとのことである。したがって、関連当局との間で合意した条件を前提とする限り、本公開買付けの期間末日の前日までに外為法上の待機期間が経過し、本公開買付けによる当社株式の取得が可能となることが見込まれるため、公開買付者の見通しに不合理な点は認められない。

(5) 小括

以上の検討内容を踏まえると、本取引により想定されるシナジーは当社の経営課題を解決し、当社の企業価値向上に資するものであると考えられる(上記(1)(2))。

そして、本取引により想定されるシナジーは本取引により想定されるディスシナジーを上回ると評価することが可能であると考えられるところ(上記(3))、本取引によることが不合理であるとの事情も見受けられず、その他本取引が当社の企業価値の向上に資することを否定する事情は見受けられない(上記(4))。

したがって、本取引は、当社の企業価値の向上に資するものであり、その目的は正当性・合理性を有するものであると認められる。

3 本諮問事項②について

M&Aにおける取引条件の妥当性を検討するにあたっては、①買付者との取引条件に関する協議・交渉過程において、企業価値を高めつつ一般株主にとってできる限り有利な取引条件でM&Aが行われることを目指して合理的な努力が行われる状況を確保すること、②取引条件の妥当性の判断の重要な基礎となる株式価値算定の内容と、その前提とされた財務予測や前提条件等の合理性を確認すること、③買収対価の水準だけでなく買収の方法や買収対価の種類等の妥当性についても検討することが重要とされている(M&A指針3.2.2)。

また、M&A指針は、上記②の具体的内容として、専門性を有する独立した第三者算定機関による株式価値算定結果に加えて、算定の前提とされた本事業計画の位置付けやその実現可能性、用いられた算定方法の特性、同種のM&Aにおいて一般に付与されるプレミアムの水準、当該M&Aを行わなくても実現可能な価値、想定される当該M&Aによる企業価値増加効果を検討することが望ましいとしている(M&A指針3.3.2.1B)。同様に、M&A指針は、上記③の具体的内容として、代替取引の有無や内容の検討を行うことが望ましいとしている(M&A指針3.3.2.1B)。

そこで、当委員会としても、M&A指針の指摘事項を踏まえ、上記①から③の確認・検討を通じて、本取引における条件の公正性・妥当性の検討を行った。

(1) 取引条件に関する協議・交渉過程

当社は、2025年10月15日、Luxshareから、本公開買付価格を680円(提案実施日の前営業日である同年10月14日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値519円に対して31.02%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値540円に対して25.93%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値523円に対して30.02%、直近6ヶ月間の終値の単純平均値490円に対して38.78%のプレミアムをそれぞれ加えた金額)とする旨の初回の価格提案を受けた。

これに対し、当委員会は、2025年10月21日開催の第10回特別委員会において、Luxshareからの提案内容を慎重に議論した。当該提案価格は、AGS FAS及びPwCアドバイザリーによる初期的な株式価値算定におけるDCF方式(DCF法)による株式価値の範囲の下限はいずれも超えているものの、類似取引事例のプレミアム水準と比較して低いプレミアムの付与がされているにとどまった。そこで、当委員会としては、当該提案価格は一般株主にとって公正な価格水準から乖離があることを理由として、Luxshareに対して、本公開買付価格の引上げを要請すべきとの結論に至った。当社は、当委員会の意見も踏まえ、同日、Luxshareに対して、買付価格の引上げを要請した。

当社は、2025年10月27日、Luxshareから、買付価格を715円(提案実施日の前営業日である同月24日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値557円に対して28.37%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値539円に対して32.65%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値532円に対して34.40%、直近6ヶ月間の終値の単純平均値495円に対して44.44%のプレミアムをそれぞれ加えた金額)とする旨の第2回の価格提案を受けた。

 当委員会は、2025年10月28日開催の第11回特別委員会において、Luxshareからの提案内容を慎重に議論した。当委員会としては、当該提案価格は本公開買付けと同様にスクイーズアウトを伴う事例のプレミアムの平均値と比べて低い水準にあり、当該提案価格はなお一般株主にとって公正な価格水準から乖離があることなどを理由として、Luxshareに対して、本公開買付価格の引上げを再要請すべきとの結論に至り、同日、本公開買付価格の引上げを再要請した。

当委員会及び当社は、2025年10月31日、Luxshareから、買付価格を748円(提案実施日の前営業日である同月30日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値567円に対して31.92%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値545円に対して37.25%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値538円に対して39.03%、直近6ヶ月間の終値の単純平均値498円に対して50.20%のプレミアムをそれぞれ加えた金額)とする旨の第3回の価格提案を受けた。

当委員会は、2025年11月4日開催の第12回特別委員会において、Luxshareからの提案内容を慎重に議論した。当委員会としては、本公開買付けと同種の公開買付事例の公表日前営業日の終値、直近1ヶ月平均株価、直近3ヶ月平均株価に対するプレミアム水準と比較して低いプレミアムの付与がされていること、また、Luxshareが選任する第三者算定機関であるアジア・サンライズ・キャピタル株式会社がDCF法による算定において永久成長率0.5%~1.0%を使用したと記載がある一方、PwCアドバイザリーがDCF方式による算定において採用する永久成長率よりも低いことから、当該提案価格はなお一般株主にとって十分に満足できる水準ではないことなどを理由として、Luxshareに対して、本公開買付価格の引上げを再要請すべきとの結論に至り、同日、Luxshareに対して、当社の一般株主の利益保護の観点から、本公開買付価格の引上げを再要請した。

当委員会及び当社は、2025年11月6日、Luxshareから、買付価格を782円(提案実施日の前営業日である同月5日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値564円に対して38.65%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値551円に対して41.92%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値543円に対して44.01%、直近6ヶ月間の終値の単純平均値500円に対して56.40%のプレミアムをそれぞれ加えた金額)とする旨の第4回の価格提案を受けた。

当委員会は、2025年11月10日開催の第13回特別委員会において、Luxshareからの提案内容を慎重に議論した。当委員会としては、一般株主にとってより十分に満足できる水準を目指すため、本取引による効果として当委員会が認識している年間の上場維持コストの削減効果の一定部分は少なくとも、一般株主も享受することが公正であることなどを理由として、Luxshareに対して本公開買付価格の引上げを再要請すべきとの結論に至り、同日、Luxshareに対して、本公開買付価格の引上げを再要請した。あわせて、本公開買付けにおいてマジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定することも要請した。

当委員会及び当社は、2025年11月13日、Luxshareから、買付価格を790円(提案日の前営業日である同月12日の(同日時点で当社株式が上場していた)東京証券取引所プライム市場における当社株式の終値563円に対して40.32%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値559円に対して41.32%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値548円に対して44.16%、直近6ヶ月間の終値の単純平均値504円に対して56.75%のプレミアムをそれぞれ加えた金額)とする旨の第5回の価格提案に加え、現状において、新井氏が当社株式の約48.80%を保有しているため、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を付した買付予定数の下限を設定すると、本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募することを希望する当社の一般株主の利益に資さない可能性もあること、当該提案価格は既に一般株主に対して合理的な価格水準に達していること、本取引においては公正なプロセスが確保されていることを理由に、別途マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定する必要はないものと判断しているとの回答を受けた。

当委員会は、2025年11月18日開催の第15回特別委員会において、Luxshareからの提案内容を慎重に議論した。当該提案価格は、本公開買付けと同種の公開買付事例の公表日前営業日の終値、直近1ヶ月平均株価、直近3ヶ月平均株価に対するプレミアム水準に近接したプレミアムの付与がされていたが、当社によれば、当社は経済産業省が実施する「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」の交付を受けることを見込んでいるとのことであるが、当社が公開買付者に対して提示した本事業計画にはこれを織り込んでいないことから、当委員会としては、当該補助金の交付も織り込んで株式価値を算定するべきであるなどとして、同日、Luxshareに対して、交付が見込まれる補助金の概要を説明するとともに、当委員会が第14回特別委員会で承認した当該補助金を織り込んだ更新後の本事業計画を提示し、本公開買付価格の引上げを再要請した。あわせて、本公開買付けにおける諸条件や公正性担保措置等については引き続き検討を行っていくことも回答した。

その後、当社は2025年12月中旬、Luxshareから外為法第27条第1項の定めによる届出に関する関連当局との間の協議に注力するため、本公開買付価格の交渉を、一時的に中断することを決定した旨の連絡を受けた。さらにその後、当社は、2026年7月2日、Luxshareから、外為法上の手続の進捗を踏まえて、本公開買付価格の交渉を再開したい旨の依頼を受領した。当社は、当該交渉を再開することを了承する旨をLuxshareに伝達するとともに、当社の2026年3月期の決算を踏まえて更新し、第27回特別委員会で当委員会による承認を得た本事業計画をLuxshareへ提出して、本公開買付価格を再検討するように、Luxshareに改めて要請した。

当委員会及び当社は、2026年8月10日、Luxshareから、買付価格を790円(提案日の前営業日である同月7日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値522円に対して51.34%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値520円に対して51.92%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値508円に対して55.51%、直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)の単純平均値536円に対して47.39%のプレミアムをそれぞれ加えた金額)とする旨の第6回の価格提案を受領した。

当委員会は、2026年8月12日開催の第32回特別委員会において、Luxshareからの提案内容を慎重に議論した。当委員会としては、当該提案価格は、本事業計画を基礎にDCF方式で算定した株式価値算定結果によれば、可能な限り当社の一般株主の利益を保護する観点から、引き続き本公開買付価格の引上げ余地はあると考え、同日、Luxshareに対して、本公開買付価格の再検討を改めて要請した。

当委員会及び当社は、2026年8月20日、Luxshareから、買付価格を795円(提案実施日の前営業日である同月19日の東京証券取引所スタンダード市場における当社株式の終値533円に対して49.16%、直近1ヶ月間の終値の単純平均値527円に対して50.85%、直近3ヶ月間の終値の単純平均値509円に対して56.19%、直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)の単純平均値536円に対して48.32%のプレミアムをそれぞれ加えた金額)とする旨の第7回の価格提案を受領した。

当委員会は、2026年8月25日開催の第34回特別委員会において、Luxshareからの提案内容を慎重に議論した。当委員会としては、下記(5)のとおり、当該提案価格は、当社の一般株主が享受すべき利益が確保された公正かつ妥当な水準であると判断したことから、同日、最終的な意思決定は当委員会の答申を踏まえた上で2026年8月26日開催の当社取締役会決議を経てなされるとの前提のもと、2026年8月25日時点における当社の意見として本公開買付価格を795円とすることを受諾する旨を回答した。

なお、2026年3月24日、当社は、当社株式の上場市場区分を東京証券取引所プライム市場から東京証券取引所スタンダード市場へ変更することが承認された旨を公表し、同月31日付で当該上場市場区分が変更されたが、これを理由にLuxshareから価格の引下げを求められたといった事情は存在しない。

以上の検討・交渉過程において、当社がLuxshareから最初の買付価格の提案を受領して以降、当社及び当委員会がLuxshareから買付価格についての提案を受領する都度、PwCアドバイザリー及び三井住友銀行から適時にその内容及び交渉経過等について報告を受け、委員会を開催し、PwCアドバイザリー及びAGS FASによる当該時点における当社の株式価値の試算結果、各提案価格のプレミアム水準、同種の案件におけるプレミアム水準などの助言等を踏まえその内容を審議・検討するとともに、各アドバイザーからLuxshareとの交渉方針案やLuxshareに対する回答案について事前に説明を受け、各提案に対する回答の内容・方法等について協議し、取引条件の公正性・妥当性について本公開買付価格を一般株主にとってできる限り有利な価格とするための意見を述べ、質疑応答を行った上で交渉方針案及び回答書案を承認し、初回の価格提案に対する回答等は当委員会が承認した内容に基づき当社が行い、2回目以降の価格提案に対する回答等は当委員会自らがPwCアドバイザリー及び三井住友銀行を介して行うことにより、買収対価等の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与した(M&A指針3.2.4.4)。

また、以上のプロセスを経て、本公開買付価格は、6回にわたる価格の引上げの要請が行われ、実際に本公開買付価格が680円から795円までに引き上げられており、当委員会がM&A指針で推奨される手法により取引条件に関する交渉に実質的に関与した結果、初回の提案価格から大幅な引上げがなされた。また、下記(2)のとおり、本公開買付価格は本株式価値算定書(AGS FAS)及び本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)の市場株価法(市場株価基準方式)による算定結果並びに本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)の類似会社比準方式による算定結果の上限を超えており、かつ、本株式価値算定書(AGS FAS)の類似会社比較法並びに本株式価値算定書(AGS FAS)及び本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)のDCF法(DCF方式)による算定結果の中央値を超える水準である。さらに、下記(3)のとおり、本公開買付価格は類似案件におけるプレミアム水準をいずれも上回る水準となっている。

以上を踏まえれば、公開買付者との取引条件に関する協議・交渉過程は、企業価値を高めつつ一般株主にとってできる限り有利な取引条件で本取引が行われることを目指して合理的な努力が行われる状況が確保されていたと評価することができる。

(2) 株式価値算定結果

ア 本事業計画

本公開買付価格の公正性・妥当性の検討にあたっては、AGS FAS及びPwCアドバイザリーによる当社株式価値の算定結果が中心的な資料となるが、これらにおいては本事業計画を基礎としていることから、本事業計画の合理性が問題になる。

(ア) 本事業計画の作成及び更新並びにそれらの当委員会での承認の経緯

本事業計画は、本取引の検討開始後に、公開買付者に対して提示をし、また、AGS FAS及びPwCアドバイザリーによる株式価値の算定を行うことを目的として、当社における本取引の検討開始後に当社が作成したものである。

当委員会は、本事業計画は本取引の検討開始後に当社が作成したことや本事業計画の策定に関与した当社役職員のLuxshareグループ及び新井氏並びに本取引からの独立性、本中期経営計画との相違点等の下記(イ)記載の観点からその作成経緯、作成過程及び内容の合理性を確認した上で、2025年9月29日開催の第6回特別委員会において、当該時点の本事業計画を当社の株式価値算定に用いることを承認した。

その後、当社において、経済産業省が実施する「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」の交付を受けることが新たに見込まれることとなったため、当社は当該補助金の影響を反映する目的で本事業計画を更新した。当委員会は、その更新内容及び理由について当社から説明を受け、質疑応答を行うとともに、下記(イ)記載の観点から改めてその合理性を確認した上で、その内容に不合理な点は認められないと判断し、2025年11月12日の第14回特別委員会において、本事業計画を更新後の内容に改めた上で当社の株式価値算定に用いることを承認した。

さらに、上記(1)のとおり、当社は、2026年7月2日、Luxshareから、外為法上の手続の進捗を踏まえて、本公開買付価格の交渉を再開したい旨の依頼を受領したことから、2026年3月期の決算期を経過したことを踏まえ、当社は、同事業年度の実績及びその後の市場環境、設備投資の進捗その他の事業環境の変化を反映するため、本事業計画を再度更新した。当委員会は、その更新内容及び理由について当社から説明を受け、質疑応答を行った上で、下記(イ)記載の観点から改めてその合理性を確認した上で、その内容に不合理な点は認められないと判断し、2026年7月2日開催の第27回特別委員会において、本事業計画を再更新後の内容に改めた上で当社の株式価値算定に用いることを承認した。

なお、第27回特別委員会において当委員会が承認した再更新後の本事業計画が、本答申の前提として用いられている。

(イ) 本事業計画の合理性

本事業計画は、当社における本取引の検討開始後に作成されたものである。当委員会における本取引検討開始日が属する2026年3月期及び本答申書提出日が属する2027年3月期は本中期経営計画の最終2事業年度であるが、当社のアドバイザーによれば、2028年3月期以降の経営計画は未策定であること、本件のような取引類型においては、第三者算定機関による株式価値算定の基礎資料として、経営計画が未策定の事業年度に関する事業計画を対象会社が新たに作成することは一般的であるとのことであり、これらを踏まえれば、本取引の検討開始後に作成されたことは本事業計画の合理性に疑義を生じさせる事情とはならない。

また、当社によれば、合理的に将来予測が可能な期間として、最終的には、2027年3月期から2031年3月期までを予測期間としたとのことである。当社によれば、国内及びグローバルでの事業環境の見通し、直近までの業績及び将来成長のための各施策等を勘案の上で当社が作成したものであり、各施策の実現可能性を見込むことができ、また、それらの効果が収益に反映されると合理的に予測できる期間とのことであることから、本事業計画の期間が5年間と設定されていることは本事業計画の合理性に疑義を生じさせる事情とはならない。

さらに、当社は、Luxshareとの交渉において、本事業計画についてLuxshareグループに対して一定の説明を行っているが、Luxshareグループ又は新井氏の指示により、又はその意を汲んで、本事業計画の策定又は修正が行われたという事実も窺われず、本事業計画の策定に関与した当社役職員はLuxshareグループ及び新井氏並びに本取引の成否から独立していると認められる。さらに、本事業計画は本取引の実行を前提としたものではなく、本取引による企業価値の向上効果が含まれていないが、当社によれば、本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることは困難であり、M&A指針3.3.2.1においても想定される当該M&Aによる企業価値増加効果を考慮することが要求されているものの、かかる考慮は具体的な企業価値増加効果を定量的に見積もることに限られないと指摘されている。以上を踏まえると、本事業計画の合理性に特段の疑義を生じさせる点は見当たらない。

当社によれば、本事業計画においては、営業利益、EBITDA及びフリー・キャッシュ・フローの大幅な増減を見込んでいる事業年度が含まれている。具体的には、2027年3月期は、2026年1月に竣工した鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴う増収により営業利益及びEBITDAの大幅な増加を見込んでいるものの、鴻巣研究所4号棟への設備投資に係る支出が生じることによりフリー・キャッシュ・フローの大幅な減少を、2028年3月期においては、鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴い一時的に在庫が増加するものの、前年度と比較して鴻巣研究所4号棟への設備投資額が減少することにより、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を、2029年3月期は、前年度と比較して設備投資額が減少することに加え、鴻巣研究所4号棟の稼働開始に伴う一時的な在庫の増加が解消されることにより、フリー・キャッシュ・フローの大幅な増加を見込んでいるとのことである。

以上のとおり、当委員会は、各アドバイザーからの助言及び本資料も踏まえ、本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等について、当社から説明を受け、質疑応答を行った上で、分析及び検討したが、当社の説明に不合理な点は認められなかった。

当委員会は、第6回特別委員会及び第14回特別委員会においては、以上の観点から合理性を確認し当該時点における本事業計画を当該時点の当社の株式価値算定に用いることを承認しており、また、第27回特別委員会においては、本事業計画が以上の内容であることを確認した上で当社の株式価値算定に用いることを承認している。

イ AGS FASによる株式価値算定

当社は、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した独自の第三者算定機関であるAGS FASに対し、当社株式の価値算定を依頼し、当社はAGS FASから2026年8月25日付で本株式価値算定書(AGS FAS)を取得している。

AGS FASは、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、本取引に係るAGS FASに対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれていない。なお、当社は、下記4(3)イ(エ)のとおり、当社及び当委員会のそれぞれが独自の第三者算定機関から株式価値算定書を取得するなど、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、AGS FASからフェアネス・オピニオンは取得していない。

AGS FASは、当社株式の価値算定に当たり必要となる情報を収集・検討するために当社が提供した情報及び一般に公開された情報等を踏まえて、当社株式の価値算定を行った。AGS FASは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価法を、当社と比較可能な上場会社が存在し、類似会社比較による当社の株式価値の類推が可能であることから類似会社比較法を、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF法をそれぞれ算定手法として用いて、当社株式の株式価値の算定を行った。上記の各算定手法は、本取引と類似の取引において一般的に利用されている株式価値の算定方法であり、AGS FASが各算定手法を採用した理由について、不合理な点は認められない。

上記各手法に基づいて算定された当社の1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりである。

市場株価法   :511円から538円

類似会社比較法  :452円から814円

DCF法   :504円から960円

本公開買付価格は、本株式価値算定書(AGS FAS)による当社株式の価値の算定結果のうち、市場株価法に基づく算定結果の上限を超えており、かつ、類似会社比較法及びDCF法による算定結果の中央値を超えている。

なお、本株式価値算定書(AGS FAS)によれば、AGS FASが用いた各手法の算定過程及びその根拠となる財務予測は、以下のとおりとのことである。

 市場株価法では、本公開買付けに対する意見表明に係る当社取締役会決議日の前営業日である2026年8月25日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における算定基準日の終値538円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値530円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値511円及び直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)の単純平均値536円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を511円~538円と算定している。当社の株価推移については、特別な要因によると思われる重要な変動は存在せず、特段異常な動きはないことからみても、AGS FASの算定における株価評価期間は適切であり、市場株価法による価格レンジは十分合理的なものであると判断される。

類似会社比較法では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社として株式会社メニコン及び株式会社シンシアを選定した上で、企業価値に対するEBITDAの倍率を用いて算定を行い、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を452円~814円と算定している。AGS FASに対して類似会社の選定手順、採用した比較指標、倍率の計算根拠等についての確認を行ったが、不合理な点は認められない。

DCF法では、AGS FASは、当社が作成した本事業計画を基に、2027年3月期から2031年3月期までの5期分の事業計画における収益や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2027年3月期第2四半期より将来創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて、当社の企業価値や株式価値を分析し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を504円~960円と算定している。

割引率については、加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)を採用し、6.82%~7.32%としている。割引率の算定にあたっては、当社の企業規模を勘案した上でサイズリスク・プレミアムを考慮している。継続価値の算定にあたっては永久成長法を採用し、永久成長率は日本の物価上昇率を基に0.50%~2.00%とし、継続価値を37,816百万円~51,173百万円と算定している。AGS FASに対してその算定過程についての質問・確認を行ったが、DCF法で採用した各種算出根拠について、特段指摘すべき恣意的な数値の操作や不合理な前提条件の設定は見受けられなかった。

AGS FASがDCF法による算定の前提とした当社作成の本事業計画に基づく財務予測は以下のとおりとのことである。本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、以下の財務予測には加味していないとのことである。

(単位:百万円)

 

2027年

3月期

(9ヶ月)

2028年

3月期

2029年

3月期

2030年

3月期

2031年

3月期

売上高

28,932

42,414

46,262

49,297

51,256

営業利益

1,915

2,723

3,344

4,155

4,634

EBITDA

5,935

7,784

8,154

8,653

8,851

フリー・キャッシュ・フロー

△892

△928

5,488

7,045

7,684

ウ PwCアドバイザリーによる株式価値算定

当委員会は、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるPwCアドバイザリーに対して、当社株式の価値算定を依頼し、当委員会はPwCアドバイザリーから2026年8月25日付で本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)を取得している。

PwCアドバイザリーは、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、本取引に係るPwCアドバイザリーに対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれていない。なお、当委員会は、下記4(3)イ(エ)のとおり、当社及び当委員会のそれぞれが独自の第三者算定機関から株式価値算定書を取得するなど、本公開買付価格の公正性を担保するための措置及び利益相反を回避するための措置が講じられており、本取引に係る公正性が十分に担保されていると判断したことから、PwCアドバイザリーからフェアネス・オピニオンは取得していない。

PwCアドバイザリーは、当社株式の価値算定に当たり必要となる情報を収集・検討するために当社が提供した情報及び一般に公開された情報等を踏まえて、当社株式の価値算定を行った。PwCアドバイザリーは、本公開買付けにおける算定手法を検討した結果、当社が継続企業であるとの前提の下、当社の株式価値について多面的に評価することが適切であるとの考えに基づき、当社株式が東京証券取引所スタンダード市場に上場していることから市場株価基準方式を、当社と比較可能な上場会社が存在し、類似上場会社比較による当社の株式価値の類推が可能であることから類似会社比準方式を、将来の事業活動の状況を算定に反映するためにDCF方式をそれぞれ算定手法として用いて当社の株式価値の算定を行った。上記の各算定手法は、本取引と類似の取引において一般的に利用されている株式価値の算定方法であり、PwCアドバイザリーが各算定手法を採用した理由について、不合理な点は認められない。

本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)において、上記各手法に基づいて算定された当社の1株当たりの株式価値の範囲は以下のとおりである。

市場株価基準方式   :511円から579円

類似会社比準方式  :287円から784円

DCF方式   :453円から867円

本公開買付価格は、本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)による当社株式の価値の算定結果のうち、市場株価基準方式及び類似会社比準方式に基づく算定結果の上限を超えており、かつ、DCF方式による算定結果の中央値を超えている。

なお、本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)によれば、PwCアドバイザリーが用いた各手法の算定過程及びその根拠となる財務予測は、以下のとおりとのことである。

市場株価基準方式では、本公開買付けに対する意見表明に係る当社取締役会決議日の前営業日である2026年8月25日を算定基準日として、東京証券取引所スタンダード市場における基準日の終値538円、直近1ヶ月間の終値の単純平均値530円、直近3ヶ月間の終値の単純平均値511円、直近6ヶ月間の終値(ただし、東京証券取引所プライム市場に上場していた期間については、同市場における終値)の単純平均値536円及び直近1ヶ月の出来高加重平均値533円、直近3ヶ月の出来高加重平均値511円、直近6ヶ月の出来高加重平均値579円を基に、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を511円~579円と算定している。当社の株価推移については、特別な要因によると思われる重要な変動は存在せず、特段異常な動きはないことからみても、PwCアドバイザリーの算定における株価評価期間は適切であり、市場株価基準方式による価格レンジは十分合理的なものであると判断される。

類似会社比準方式では、当社と比較的類似する事業を営む上場会社として株式会社メニコン及び株式会社シンシアを選定した上で、企業価値に対するEBITDAの倍率を用いて算定を行い、当社株式の1株当たりの株式価値の範囲を287円~784円と算定している。PwCアドバイザリーに対して類似上場会社の選定手順、採用した比較指標、倍率の計算根拠等についての質問・確認を行ったが、不合理な点は認められない。

DCF方式では、PwCアドバイザリーは当社が作成した本事業計画を基に、2027年3月期から2031年3月期までの5期分の本事業計画における収益予測や投資計画、一般に公開された情報等の諸要素を前提として、当社が2027年3月期第2四半期より将来創出すると見込まれるフリー・キャッシュ・フローを一定の割引率で現在価値に割り引いて、当社の株式価値を算定し、当社株式の1株当たり株式価値の範囲を453円~867円と算定している。

割引率については、加重平均資本コスト(WACC:Weighted Average Cost of Capital)とし、6.8%~7.8%を採用している。なお、割引率の算定にあたっては、当社の企業規模等を勘案した上でサイズリスク・プレミアムを考慮している。また、継続価値の算定にあたっては、永久成長法を採用し、外部環境を総合的に勘案した上で永久成長率1.5%~2.0%として、継続価値を48,624百万円~62,652百万円と算定している。PwCアドバイザリーに対してその算定過程についての質問・確認を行ったが、DCF方式で採用した各種算出根拠について、特段指摘すべき恣意的な数値の操作や不合理な前提条件の設定は見受けられなかった。

PwCアドバイザリーがDCF方式による算定に用いた当社作成の本事業計画に基づく財務予測は以下のとおりとのことである。本事業計画は、本取引の実行を前提としたものではなく、本取引実行により実現することが期待されるシナジー効果については、現時点において具体的に見積もることが困難であるため、以下の財務予測には加味していないとのことである。

(単位:百万円)

 

2027年

3月期

(9ヶ月)

2028年

3月期

2029年

3月期

2030年

3月期

2031年

3月期

売上高

28,932

42,414

46,262

49,297

51,256

営業利益

1,915

2,723

3,344

4,155

4,634

EBITDA

5,968

7,811

8,180

8,678

8,889

フリー・キャッシュ・フロー

△280

△1,022

5,627

7,170

7,767

エ 株式価値算定結果に関する小括

以上のとおり、当社及び当委員会は、AGS FAS及びPwCアドバイザリーからそれぞれ本株式価値算定書(AGS FAS)及び本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)を取得しているところ、本公開買付価格は、本株式価値算定書(AGS FAS)及び本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)の市場株価法(市場株価基準方式)による算定結果並びに本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)の類似会社比準方式による算定結果の上限を超えており、かつ、本株式価値算定書(AGS FAS)の類似会社比較法並びに本株式価値算定書(AGS FAS)及び本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)のDCF法(DCF方式)による算定結果の中央値を超える水準であり、AGS FAS及びPwCアドバイザリーによる株式価値の算定結果の基礎となった本事業計画が本取引の実行を前提としたものではないことを踏まえても、相当の上積みがあると考えられ、これらの事情は本公開買付価格の公正性・妥当性を認める重要な要素の1つであると評価できる。

(3) プレミアムの水準

本公開買付価格は、本公開買付けの公表日の前営業日の東京証券取引所における当社株式の終値538円に対して47.77%、過去1ヶ月間の終値の単純平均値530円に対して50.00%、過去3ヶ月間の終値の単純平均値511円に対して55.58%、過去6ヶ月間の終値の単純平均値536円に対して48.32%のプレミアムがそれぞれ加算されている。

これらのプレミアムは、2019年6月28日から2026年7月31日までに公表された本公開買付けと同種の公開買付事例(買付者及び特別関係者の公開買付け実施前の保有割合が45%以上55%以下かつ公開買付実施後の予定保有割合が100%の事例(ただし、対象者がREIT又はTOKYO PRO Market上場の事例、自己株TOB、ディスカウントTOB、二段階TOBの第一回TOB、MBO、不成立、公開買付け前に憶測報道があった事例を除く。))47件における、プレミアム水準の中央値(それぞれ公表日の前営業日の株価に対して38.02%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値に対して38.10%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値に対して37.75%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値に対して36.59%。)及び平均値(それぞれ公表日の前営業日の株価に対して38.88%、公表日の前営業日までの過去1ヶ月間の終値の単純平均値に対して41.94%、公表日の前営業日までの過去3ヶ月間の終値の単純平均値に対して40.85%、公表日の前営業日までの過去6ヶ月間の終値の単純平均値に対して39.80%。)を上回る水準である。そのため、本公開買付価格は本公開買付けと同種の公開買付事例と比べても遜色ないプレミアム水準が確保されており、合理的なプレミアムが付された価格であると評価できる。

なお、当社は、2026年5月11日付で公表した「2026年3月期通期業績予想値と実績値との差異に関するお知らせ」において、業績予想値に対して実績値が下回った差異に関して公表している。これは、特に「シード1dayPureシリーズ」について、納期遅延の影響を受けていた乱視用と遠近両用の売上が回復基調にあった一方で、単焦点において新規参入企業の増加や競合他社との価格競争等で伸長率が鈍化したこと、また、中国の景気減速や海外向け一部商品において納期遅延による販売機会減少の影響等もあり売上高が連結・個別ともに業績予想を下回る結果となったほか、売上高の未達に加え、一部輸入商品の仕入れ価格上昇の影響や人員拡充による人件費の増加、シンガポール物流拠点立ち上げ費用、組織改編検討のためのアドバイザリー費用等の発生による販管費が増加したことから、連結・個別ともに営業利益・経常利益が業績予想を下回る結果について公表したものであり、業績下振れ前後の当社株価の推移を検証すると、当該開示直前取引日終値で1株当たり545円であったのに対し、2026年8月25日において538円に下落しているものの、当該下落幅は一定程度にとどまっている。業績下振れの公表については、本取引とは無関係の要因によるものであり、また当社が意図的に当社株式の価値を下げる目的で当該開示を行ったものでもなく、必要性及び内容について合理性が認められる。

(4) 本スクイーズアウト手続等に係る取引条件の妥当性について

Luxshareは、本公開買付けにより、当社株式(当社が所有する自己株式及び本不応募合意株式を除く。)の全ての取得をすることができなかった場合には、本スクイーズアウト手続を実施することを予定しているとのことである。

具体的には、当社によれば、Luxshareは、本公開買付けの決済の完了後速やかに、公開買付者を通じて本株式併合を行う旨などの定款の一部変更を行うことを付議議案に含む本臨時株主総会を2026年11月頃を目途に開催することを、当社に要請する予定とのことである。なお、当社は、公開買付者からかかる要請を受けた場合にはかかる要請に応じ、公開買付者及び新井氏は本臨時株主総会において上記各議案に賛成する予定とのことである。また、本株式併合の割合は、2026年8月26日現在において未定ではあるが、公開買付者は、当社に対して、公開買付者及び新井氏のみが当社株式(当社が所有する自己株式を除く。)の全てを所有することとなるよう、本公開買付けに応募しなかった当社の一般株主の所有する当社株式の数が1株に満たない端数となるように決定するよう要請する予定とのことである。本株式併合により株式の数に1株に満たない端数が生じるときは、端数が生じた株主に対して、会社法第235条その他の関係法令の定める手続に従い、当該端数の合計数(合計した数に1株に満たない端数がある場合には、当該端数は切り捨てられる。)に相当する当社株式を当社又は公開買付者に売却すること等によって得られる金銭が交付されるところ、当該当社株式の売却価格は、当該売却の結果、本公開買付けに応募しなかった株主(公開買付者及び新井氏を除く。)に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定した上で、裁判所に対して任意売却許可の申立てを行うことを当社に対して要請する予定とのことである。当社は、本公開買付けが成立した場合には、公開買付者によるこれらの要請に応じる予定とのことである。

株式併合は、本取引のような非公開化の取引において一般的に採用されている方法であり、裁判所に対する株式買取請求後の価格決定の申立てが可能である。また、本スクイーズアウト手続の方法は、株主が受領する対価が現金であることから、対価の分かり易さ、並びにその価値の安定性及び客観性が高いという点で望ましく、当社の非公開化を迅速に行うという要請と、一般株主による十分な情報に基づく適切な判断の機会と時間の確保を両立させることができるという観点でも、特に株式等を対価とする株式交換等の組織再編よりも望ましいと考えられる。さらに、本スクイーズアウト手続の条件について、本公開買付けに応募しなかった当社株主に交付される金銭の額が、本公開買付価格に当該株主が所有していた当社株式の数を乗じた価格と同一となるよう算定される予定であるところ、本スクイーズアウト手続は、本公開買付けに続く手続として予定されているものであり、時間的に近接した両手続において交付される対価が同一のものとなるようにすることは合理的であると考えられる。

なお、当社によれば、本相対取引の価格は、公開買付価格の均一性規制(金融商品取引法第27条の2第3項)の趣旨に抵触しないよう本公開買付価格と実質的に同額となるように決定される予定であるとのことであるから、本相対取引は一般株主よりも有利な経済的利益を新井氏に対して与えるものとは認められず、その取引条件にも不合理な点は認められない。

(5) 小括

以上のとおり、本公開買付価格は、Luxshareとの間の十分な交渉を踏まえて決定されたものであること(上記(1))、第三者算定機関であるAGS FAS及びPwCアドバイザリーによる当社株式の算定結果とも整合していること(上記(2))、本公開買付けと同種の公開買付事例と比べても遜色ないプレミアム水準が確保されていること(上記(3))を踏まえると、公正かつ妥当なものであると評価できる。また、その他の取引条件についても当社の一般株主に不利益となる事情は認められないこと(上記(4))から、本取引の条件の公正性・妥当性が確保されていると認められる。

4 本諮問事項③について

当委員会としては、本取引における上記1(1)で整理した利益相反状況を踏まえ、M&A指針において提示されている公正性担保措置の採用及び運用の状況を確認することを通じて検討を行った。

(1) 独立した特別委員会の設置

当委員会は、当社より、本諮問事項について諮問を受けており、その検討にあたって、M&A指針で特別委員会が果たすべきとされている役割(具体的には、①当社の企業価値の向上に資するか否かの観点から、M&Aの是非について検討・判断するとともに、②一般株主の利益を図る観点から、(i)取引条件の妥当性及び(ii)手続の公正性について検討・判断すること)を実施している(M&A指針3.2.2)。

このほか、当委員会については、以下の点への配慮がされている(M&A指針3.2.4)。

すなわち、当社は、2025年8月18日にLuxshareから本意向表明書を受領した後、同月20日に当委員会が設置され、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立し、本取引に関して一般株主とは異なる重要な利害関係を有していない当社独立社外取締役のみを委員とし、当社独立社外監査役をオブザーバーとする当委員会を設置し、同日に第1回特別委員会が開催されており、Luxshareから本意向表明書を受けた後、可及的速やかに設置されている。なお、当委員会の各委員及び各オブザーバーに対しては、その職務の対価として、答申内容にかかわらず固定額の報酬を支払うものとされており、当該報酬には、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれていない(M&A指針3.2.4.1、3.2.4.2、3.2.4.7)。

また、当社は、アンダーソン・毛利・友常法律事務所の助言を得つつ、当社の独立社外取締役を含む取締役全員に対して、特別委員会の設置をはじめとする本取引に係る取引条件の公正性を担保するための措置を十分に講じる必要がある旨等を説明しているほか、当社独立社外取締役及び当社独立社外監査役は当委員会の委員又はオブザーバーの候補者として、特別委員会が設置された場合に当委員会が独自のアドバイザーとして選任することを検討していた牛島総合法律事務所からも特別委員会の設置等に関する助言を得ており、特別委員会の設置の判断、権限と職責の設定、委員の選定や報酬の決定の各過程において独立社外取締役及び独立社外監査役が主体となって実質的に関与していたと認められる(M&A指針3.2.4.3)。

さらに、上記第4の1に記載のとおり、当社取締役会は、当委員会の設置にあたり、当委員会の判断内容を最大限尊重して本取引に係る意思決定を行うものとし、特に当委員会が本取引に関する取引条件を妥当でないと判断した場合には、当該取引条件による本取引には賛同しないことを決議している。また、当委員会は、上記第4の1に記載のとおり当社取締役会から付与された権限を行使して、当社から、Luxshareと当社との間における本取引に係る協議、交渉の経緯及び内容等につき、適時に報告を受けるだけでなく、当委員会における協議、Luxshareとの本取引に係る質疑応答、並びに上記3(1)に記載のとおりLuxshareに対する本公開買付価格の増額の要請を実施するなど、12ヶ月以上の間、複数回にわたり当社に意見や助言をするなどして、Luxshareとの買収対価等の取引条件に関する交渉過程に実質的に関与してきたことが認められる(M&A指針3.2.4.4、3.2.5)。

加えて、当委員会は、上記第4の1に記載のとおり当社取締役会から付与された権限を行使して、第1回特別委員会において、当委員会独自のリーガル・アドバイザーとして牛島総合法律事務所を、当委員会独自のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関としてPwCアドバイザリーを選任し、これらの専門的助言を随時取得したほか、必要に応じ当社が選任し当委員会が承認したアンダーソン・毛利・友常法律事務所、三井住友銀行及びAGS FASに対して専門的助言を求め、手続の公正性や企業価値評価に関する専門的知見に基づいて検討・判断をしてきたと認められる(M&A指針3.2.4.5)。

その他、当委員会は、Luxshareから、本取引の提案の背景・目的、本取引のシナジー、本取引のディスシナジー、本取引後の当社の経営方針、ストラクチャー等に関して説明を受け、書面による質疑応答を行ったほか、当社から、本取引の内容等に対する当社の評価、AGS FAS及びPwCアドバイザリーによる当社株式の価値評価の基礎ともなる本事業計画の内容、重要な前提条件及び作成経緯等に関する説明を受け、質疑応答を行っており、当委員会が非公開情報も含めて重要な情報を入手し、これを踏まえて本取引に関する検討・判断を行ったことが認められる(M&A指針3.2.4.6)。

以上からすれば、当委員会は公正性担保措置として有効に機能していると認められる。

(2) 当社の社内検討体制

当社によれば、本取引の検討に際しては、当社は、2025年8月18日にLuxshareから本意向表明書を受領した後、本取引に関する検討(本事業計画の作成を含む。)並びに公開買付者との協議及び交渉を行う本プロジェクトチームを検討の上、設置し、そのメンバーはLuxshareグループ及び新井氏と特別の利害関係を有さない当社の取締役である佐藤隆郎氏、杉山哲也氏、新庄信孝氏及び福田猛氏の4名をはじめとする当社の役職員6名から構成されるものとし、かかる取扱いを継続しているとのことである。

なお、佐藤隆郎氏、杉山哲也氏、新庄信孝氏及び福田猛氏の4名をはじめとする当社の役員全員及び本プロジェクトチームのメンバー6名は現在及び過去においても、Luxshareグループ又は新井氏の関係する企業に在籍していたことはなく、Luxshareグループ又は新井氏との間に契約関係を有さないとのことである。また、その他本取引に利害関係を有する役職員等は存在しない(M&A指針3.2.6)。

(3) 外部専門家からの独立した専門的助言等の取得

ア リーガル・アドバイザーからの助言の取得

(ア) 当社のリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所

当社は、本取引に係る当社取締役会の意思決定の過程における公正性及び適正性を確保するために、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立したリーガル・アドバイザーとしてアンダーソン・毛利・友常法律事務所を選任した。

アンダーソン・毛利・友常法律事務所は本取引と類似のM&A案件について豊富な経験を有する法律事務所であり、高い専門性を有していることが認められる。

アンダーソン・毛利・友常法律事務所はLuxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、アンダーソン・毛利・友常法律事務所に対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる時間単位の報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれていない。

当委員会は、2025年8月20日開催の第1回特別委員会においてアンダーソン・毛利・友常法律事務所の独立性及び専門性に問題がないことを確認している。

(イ) 当委員会のリーガル・アドバイザーである牛島総合法律事務所

当委員会は、本公開買付けを含む本取引に係る当委員会の意思決定の過程における公正性及び適正性を確保するために、2025年8月20日開催の第1回特別委員会において、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立したリーガル・アドバイザーとして牛島総合法律事務所を選任している。

牛島総合法律事務所は、本取引と類似のM&A案件について豊富な経験を有する法律事務所であり、高い専門性を有していることが認められる。

牛島総合法律事務所はLuxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、牛島総合法律事務所に対する報酬は本取引の成否にかかわらず支払われる時間単位の報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれていない。

なお、上記(1)のとおり、牛島総合法律事務所は、特別委員会設置前に、特別委員会の設置の判断、権限と職責の設定、委員の選定等につき助言を行っているが、当該助言の対価は本取引の成否にかかわらず支払われる時間単位の報酬のみである。

(ウ) 小括

以上から、アンダーソン・毛利・友常法律事務所及び牛島総合法律事務所はそれぞれ専門性を有する独立したリーガル・アドバイザーであるところ、当社及び当委員会は、これらのリーガル・アドバイザーから、公正性担保措置を講じることの意義やその具体的内容、特別委員会の設置や委員の選定、案件の検討・交渉過程から除外されるべき特別の利害関係を有し又はそのおそれのある取締役等の考え方の整理、ファイナンシャル・アドバイザーや第三者算定機関の独立性の検討等について、初期段階から必要な法的助言を受けていたことが認められる(M&A指針3.3.1)。

イ ファイナンシャル・アドバイザーからの情報の取得及び第三者算定機関からの株式価値算定書の取得

(ア) 当社のファイナンシャル・アドバイザーである三井住友銀行

当社は、本取引の検討に際して、本公開買付価格の公正性その他の本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するために、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立したファイナンシャル・アドバイザーとして三井住友銀行を選任し、本取引のスキームや代替手段、代替取引の検討、価格交渉等における助言を依頼している。

三井住友銀行は、長年の経験によって当社の事業が属する業界に精通しており、本取引のファイナンシャル・アドバイザー業務を担当する企業情報部は本取引と類似のM&A案件について豊富な経験を有しており、高い専門性を有していることが認められる。

三井住友銀行はLuxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有していない。

なお、三井住友銀行の法人営業部等の他部署は当社のメインバンクとして従前日常的な取引関係がある。また、三井住友銀行のコーポレート・アドバイザリー本部等の他部署は新井氏との間でも一定の取引関係があり、上記第5の2(2)アに記載したとおり、Luxshareが当社との間で、Luxshareグループと当社グループの協業の可能性等について協議した際には、新井氏とも一定の意見交換を行っていたとのことである。しかしながら、当社は、三井住友銀行を当社のファイナンシャル・アドバイザーとして選任するに際して、三井住友銀行から本取引に関して新井氏との情報授受は一切しない旨の確約を得ていること、三井住友銀行内で本取引を担当する企業情報部と他部署との間ではコンプライアンス上必要なケースを除き一切の情報を遮断していること、第三者算定機関として別途AGS FASを選任することに加え、さらにより一層独立した体制を構築するため、当委員会において独自のリーガル・アドバイザー、ファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関を選任する予定であること等を考慮して、三井住友銀行の独立性に問題はないと判断したとのことであり、かかる判断に不合理な点は認められない。

また、三井住友銀行の報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれているものの、本取引と同種の取引において成功報酬制が採用されることが一般的な実務慣行となっていること等を踏まえると、成功報酬制が採用されていることをもって独立性が否定されるわけではないと考えられる。

当委員会は、2025年8月20日開催の第1回特別委員会において三井住友銀行の独立性及び専門性に問題がないことを確認している。

(イ) 当社の第三者算定機関であるAGS FAS

当社は、本取引の検討に際して、本公開買付価格の公正性その他の本公開買付けを含む本取引の公正性をより一層担保するために、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した第三者算定機関として、AGS FASに当社株式の株式価値の算定を依頼し、当社はAGS FASから2026年8月25日付で本株式価値算定書(AGS FAS)を取得している。

AGS FASは本取引と類似のM&A案件について豊富な経験を有する第三者算定機関であり、高い専門性を有していることが認められる。

AGS FASはLuxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、本取引に係るAGS FASに対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる固定報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれていない。

当委員会は、2025年8月20日開催の第1回特別委員会においてAGS FASの独立性及び専門性に問題がないことを確認している。

(ウ) 当委員会のファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であるPwCアドバイザリー

当委員会は、本取引の検討に際して、本公開買付価格の公正性その他の本公開買付けを含む本取引の公正性をより一層担保するために、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立したファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関として、PwCアドバイザリーにM&Aのスキームや代替手段、代替取引の検討、価格交渉等における助言及び当社株式の株式価値の算定を依頼し、当委員会はPwCアドバイザリーから2026年8月25日付で本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)を取得している。

PwCアドバイザリーは本取引と類似のM&A案件について豊富な経験を有するファイナンシャル・アドバイザー及び第三者算定機関であり、高い専門性を有していることが認められる。

PwCアドバイザリーはLuxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有していない。また、本取引に係るPwCアドバイザリーの報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる報酬のみであり、本公開買付けを含む本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬は含まれていない。当委員会は、複数の第三者算定機関の候補者の独立性及び専門性を検討の上、PwCアドバイザリーを独自の第三者算定機関として選任している。

(エ) 小括

以上から、三井住友銀行、AGS FAS、PwCアドバイザリーはそれぞれ専門性を有する独立したファイナンシャル・アドバイザー又は第三者算定機関であるところ、当社及び当委員会は、これらのファイナンシャル・アドバイザーからの助言や補助を得ながら、第三者算定機関から株式価値算定書を取得し、取引条件を形成してきたと認められる(M&A指針3.3.2)。

なお、当社はフェアネス・オピニオンの取得はしていないが、M&A指針でもフェアネス・オピニオンの取得は必須とされておらず(M&A指針3.3.2.2)、当委員会においては、本株式価値算定書(AGS FAS)及び本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)の双方を考慮して本取引の条件の公正性・妥当性の検討を行っており、他にとられる公正性担保措置も勘案すれば、当社が本株式価値算定書(AGS FAS)及び本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)をもとに本取引への賛同及び応募推奨の可否の判断をすることにも、公正性との関係で問題はないと考えられる。

(4) 他の買収者による買収提案の機会の確保(マーケット・チェック)

本公開買付けにおいては、本公開買付けにおける買付等の期間(以下「本公開買付期間」という。)は法令に定められた最短期間である20営業日を超える30営業日に設定される予定であるところ、本公開買付期間を法令に定められた最短期間より長期に設定することにより、当社の株主に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保するとともに、当社株式について公開買付者以外の者にも対抗的な買付け等を行う機会を確保している。また、公開買付者及び当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意を行っていない。そのため、本取引においては、いわゆる間接的なマーケット・チェックが実施されていることが認められる(M&A指針3.4.2)。

なお、本取引においては、積極的なマーケット・チェックは実施されていないものの、積極的なマーケット・チェックにはM&Aに対する阻害効果や情報管理の懸念があり得る。例外的にマーケット・チェックが機能し得る場合としては、具体的には、(i)支配株主が保有する議決権の割合が低い場合や、(ii)非常に魅力的な対抗提案がされた場合には支配株主が売却に応じる可能性がある場合、(iii)支配株主が従属会社を一旦は買収するものの、その後、その全部又は一部の売却を予定している場合があるが、本件においては新井氏の議決権所有比率は48.80%と高く上記(i)に該当しない。また、当社は、新井氏はLuxshareとの間で不応募契約を締結しており、上記(ii)の可能性は低いと考えているとのことである。

さらに、新井氏はLuxshareとの間で本株主間契約を締結しており、当社株式の非公開化後も、長年に亘り当社の取締役や大株主として当社を支えてきた新井氏が当社の株主として残り、これまでと同様に株主の立場から当社を支え、当社の日本ブランドの維持と経営の安定を両立させ当社の企業価値の向上に資するというLuxshare及び新井氏相互の共通認識に基づき、当社株式の非公開化後の当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率を本所有比率とすることを目的としているとのことであり、本取引において上記(iii)は想定されていない(M&A指針3.4.3.2)。加えて、本取引においては複数回にわたる価格交渉により一般株主の利益を保護する観点においても価格の引き上げを実現している上、その他の公正性担保措置は十分に講じられていることを踏まえると、間接的なマーケット・チェックの機会が確保されていることをもってM&A指針の要請を満たしていると評価することが可能と考えられる。

(5) マジョリティ・オブ・マイノリティ条件の設定

本公開買付けにおいては、買付予定数の下限についてマジョリティ・オブ・マイノリティの考え方は採用されていない。もっとも、M&A指針においても、支配株主による従属会社の買収のように買収者の保有する対象会社の株式の割合が高い場合における企業価値の向上に資するM&Aに対する阻害効果の懸念が指摘されるなど、マジョリティ・オブ・マイノリティの採用は必須とはされていない(M&A指針3.5.2)ところ、本件においては新井氏の議決権所有比率が48.80%と高く、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件を設定すると本公開買付けの成立を不安定なものとし、かえって本公開買付けに応募する当社の一般株主の利益に資さない可能性もあると考えられる。さらに、第5の4記載のとおり、本公開買付けの実施に関して、マジョリティ・オブ・マイノリティ条件の設定以外の公正性担保措置が多く採用されていることが認められる。

したがって、本公開買付けにおいてマジョリティ・オブ・マイノリティが採用されていなくても、本取引の取引条件の公正さは阻害されないと考えられる。

(6) 一般株主への情報提供の充実とプロセスの透明性の向上

ア 特別委員会に関する情報

M&A指針3.6.2.1においては、特別委員会に関する情報として、①委員の独立性や専門性等の適格性に関する情報、②特別委員会に付与された権限の内容に関する情報、③特別委員会における検討経緯や、買収者との取引条件の交渉過程への関与状況に関する情報、④当該M&Aの是非、取引条件の妥当性や手続の公正性についての特別委員会の判断の根拠・理由、答申書の内容に関する情報、⑤委員の報酬体系に関する情報が開示されることが期待されているところ、本件では当社の開示資料において、これら①乃至③及び⑤が記載され、開示される予定であり、当社プレスリリースに本答申書そのものが添付されることにより④が開示される予定である。

イ 株式価値算定書に関する情報

M&A指針3.6.2.2においては、取締役会や特別委員会が取得した株式価値算定書に関する情報を開示することが望ましいとされており、具体的には、①各算定方法に基づく株式価値算定の計算過程に関する情報、②第三者評価機関の重要な利害関係に関する情報の開示が期待されている。

当社の開示資料において、①については、当社取締役会がAGS FASから取得した株式価値算定書(AGS FAS)の内容について、各算定手法及びそれに基づく当社の株式価値の計算過程に関する情報、並びに当委員会がPwCアドバイザリーから取得した株式価値算定書(PwCアドバイザリー)について、各算定手法及びそれに基づく当社の株式価値の計算過程に関する情報が記載され、開示される予定である。②については、AGS FAS及びPwCアドバイザリーがLuxshareグループ、新井氏及び当社グループから独立性を有し、重要な利害関係を有しないことや報酬体系が記載され、開示される予定である。

ウ その他の情報

M&A指針3.6.2.3においては、その他の情報として、①M&Aを実施するに至ったプロセス等に関する情報、②当該時期にM&Aを行うことを選択した背景・目的に関する情報、③対象会社の取締役等が当該M&Aに関して有する利害関係の具体的な内容に関する情報や、当該取締役の取引条件の形成過程への関与の有無・態様に関する情報、④対象会社と買収者との間で行われた取引条件等に関する協議・交渉の具体的な経緯に関する情報、⑤他の買収方法や対抗提案の検討の有無に関する情報、⑥M&Aへの賛否等を決定する取締役会決議において反対した取締役又は異議を述べた監査役がいる場合には、その氏名及び反対又は異議の理由に関する情報の開示が期待されているところ、当社の開示資料において、①乃至⑥について記載され、開示される予定である。

(7) 強圧性の排除

公開買付届出書のドラフトによれば、本取引においては、本スクイーズアウト手続として本株式併合を行うことを予定しており、本取引に反対する株主に株式買取請求権又は価格決定請求権が確保できないスキームは採用されておらず、公開買付けが成立した場合には速やかに本スクイーズアウト手続を行う旨及び本スクイーズアウト手続時における対価は本公開買付価格に当該各株主の所有する当社株式の数を乗じた価格と同一となるように算定される予定である旨が開示される予定であるため、本取引においては、一般株主は、本公開買付けに応募するか否かを判断するにあたって、仮に反対した場合に、不利に取り扱われることが予想される状況には陥らないような配慮がなされており、強圧性は生じないものと認められる(M&A指針3.7)。

(8) 小括

以上のとおり、本取引においては一般株主の利益を確保する観点から、M&A指針において提示されている公正性担保措置に則った適切な対応が行われており、取引条件の公正性を担保するための手続が十分に講じられていると認められる。

5 本諮問事項④について

本諮問事項の④は、本取引が一般株主にとって公正であるかの検討を依頼する諮問事項であり、本諮問事項の①から③までの検討結果を踏まえて判断する必要がある。

上記2から4のとおり、本諮問事項①から③についていずれも問題があると認められないことからすれば、当委員会は、本取引を行うことについて決定することは当社の一般株主にとって公正であると考える。

6 本諮問事項⑤について

本諮問事項の⑤は、当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することの是非の検討を依頼する諮問事項であり、本諮問事項の①から④までの検討結果を踏まえて判断する必要がある。

本諮問事項の①から④の検討結果を踏まえて、本諮問事項①から④についていずれも問題があると認められないことは、本諮問事項⑤を是認する理由になると考えられることからすれば、当委員会は、当社取締役会が本公開買付けに賛同の意見を表明すること及び当社の株主に対して本公開買付けへの応募を推奨することは適切である(すなわち是である)と考える。

⑤ 当社における外部の法律事務所からの助言

当社は、上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、本公開買付けを含む本取引に係る当社取締役会の意思決定の公正性及び適正性を担保するため、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループから独立したリーガル・アドバイザーであるアンダーソン・毛利・友常法律事務所を選任し、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置、本取引の諸手続並びに本取引に係る当社の意思決定の方法及びその過程等に関する助言を含む法的助言を受けております。

なお、アンダーソン・毛利・友常法律事務所は、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。また、アンダーソン・毛利・友常法律事務所に対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる時間単位の報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。

⑥ 当社のファイナンシャル・アドバイザーからの助言

当社は、上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、本取引の検討に際して、本公開買付価格の公正性その他の本公開買付けを含む本取引の公正性を担保するために、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立したファイナンシャル・アドバイザーとして三井住友銀行を選任し、本取引のスキームや代替手段、代替取引の検討、価格交渉等における助言を受けております。

なお、三井住友銀行はLuxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。また、三井住友銀行の報酬には、本取引の成立等を条件に支払われる成功報酬が含まれているものの、本取引と同種の取引において成功報酬制が採用されることが一般的な実務慣行となっていること等を踏まえると、成功報酬制が採用されていることをもって独立性が否定されるわけではないと考えております。

⑦ 当社における独立した検討体制の構築

上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、当社は、Luxshareグループ及び新井氏から独立した立場で、本取引に係る検討、交渉及び判断を行う体制を当社の社内に構築いたしました。

具体的には、2025年8月18日にLuxshareから本意向表明書を受領した後、本取引に関する検討(本事業計画の作成を含みます。)並びにLuxshareとの協議及び交渉を行うプロジェクトチームを検討の上、設置し、そのメンバーはLuxshareグループから独立性が認められる当社の取締役である佐藤隆郎氏、杉山哲也氏、新庄信孝氏及び福田猛氏の4名をはじめとする当社の役職員6名から構成されるものとし、かかる取扱いを継続しております。なお、当社には、Luxshareグループとの兼務者並びに過去にLuxshareグループに在籍していた役員及び従業員はおりません。なお、本取引に関する当社の意思決定(本事業計画の承認を含みます。)に係る取締役会には、当社の取締役9名が全員出席し、出席した取締役の全員一致で決議しています。なお、当該取締役会に参加した各取締役は、当該議案につき会社法に定める特別の利害関係を有していません。また、当該取締役会においては、当社の監査役4名が全員出席し、出席した監査役はいずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。

⑧ 特別委員会における独立した法律事務所からの助言

本特別委員会は、上記「④ 当社における独立した特別委員会の設置及び特別委員会からの答申書の取得」に記載のとおり、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループ並びに本取引の成否から独立した特別委員会独自のリーガル・アドバイザーとして牛島総合法律事務所を選任し、本取引において手続の公正性を確保するために講じるべき措置、並びに本取引に係る本特別委員会の審議の方法及びその過程等に関する助言を含む法的助言を受けております。なお、牛島総合法律事務所は、Luxshareグループ、新井氏及び当社グループの関連当事者には該当せず、本公開買付けを含む本取引に関して重要な利害関係を有しておりません。また、牛島総合法律事務所に対する報酬は、本取引の成否にかかわらず支払われる時間単位の報酬のみであり、本取引の成立を条件とする成功報酬は含まれておりません。

⑨ 当社における利害関係を有しない取締役全員の承認及び利害関係を有しない監査役全員の異議がない旨の意見

当社取締役会は、上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、アンダーソン・毛利・友常法律事務所から受けた法的助言、三井住友銀行から受けた財務的見地からの助言、本株式価値算定書(AGS FAS)の内容、本株式価値算定書(PwCアドバイザリー)、本答申書において示された本特別委員会の判断内容を最大限尊重しながら、本公開買付けを含む本取引が当社の企業価値の向上に資するか否か、及び本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件が妥当なものか否かについて、慎重に協議・検討いたしました。

その結果、当社は、上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、本取引が当社の企業価値の向上に資するものであるとともに、本公開買付価格を含む本取引に係る取引条件は妥当なものであると判断し、2026年8月26日開催の当社取締役会において、当社の取締役9名が全員出席し、出席した取締役の全員一致で、同日時点における当社の意見として、本公開買付けに関して賛同の意見を表明するとともに、当社の株主の皆様が本公開買付けに応募することを推奨する旨の決議をいたしました。なお、当該取締役会に参加した各取締役は、当該議案につき会社法に定める特別の利害関係を有していません。

また、当該取締役会においては、当社の監査役4名が全員出席し、出席した監査役はいずれも上記決議を行うことについて異議がない旨の意見を述べております。なお、当該取締役会に参加した各監査役は、当該議案につき会社法に定める特別の利害関係を有していません。

⑩ 他の買付者からの買付機会を確保するための措置

公開買付者は、本公開買付けにおける買付け等の期間(以下「公開買付期間」といいます。)について、法令に定められた最短期間が20営業日であるところ、30営業日としているとのことです。公開買付者は、公開買付期間を法令に定められた最短期間と比較して長期に設定することにより、当社の株主の皆様に本公開買付けに対する応募について適切な判断機会を確保しつつ、公開買付者以外にも当社株式の買付け等を行う機会を確保し、もって本公開買付価格の公正性を担保することを企図しているとのことです。

また、公開買付者及び当社は、当社が対抗的買収提案者と接触することを禁止するような取引保護条項を含む合意等、対抗的買収提案者が当社との間で接触することを制限するような内容の合意は一切行っておらず、対抗的な買付け等の機会を妨げないこととすることにより、本公開買付けの公正性の担保に配慮しております。

なお、本取引の実施に際しては、当社において買収候補者の有無の調査・検討(いわゆる積極的なマーケット・チェック)は実施していないものの、当社としては、積極的なマーケット・チェックにはM&Aに対する阻害効果や情報管理の懸念があり得ると考えております。例外的にマーケット・チェックが機能し得る場合としては、具体的には、(i)支配株主が保有する議決権の割合が低い場合や、(ii)非常に魅力的な対抗提案がされた場合には支配株主が売却に応じる可能性がある場合、(iii)支配株主が従属会社を一旦は買収するものの、その後、その全部又は一部の売却を予定している場合がありますが、本取引においては新井氏の議決権所有比率は48.80%と高く上記(i)に該当しません。また、新井氏はLuxshareとの間で本不応募契約を締結しており、上記(ii)の可能性は低いと考えております。さらに、上記「1.株式併合の目的」の「(1)公開買付者からの提案及び検討体制の構築の経緯」に記載のとおり、新井氏はLuxshareとの間で本株主間契約を締結しており、当社株式の非公開化後も、長年に亘り当社の取締役や大株主として当社を支えてきた新井氏が当社の株主として残り、これまでと同様に株主の立場から当社を支えることが、当社の日本ブランドの維持と経営の安定を両立させ当社の企業価値の向上に資するというLuxshare及び新井氏相互の共通認識に基づき、当社株式の非公開化後の当社に対する公開買付者及び新井氏の議決権所有比率を本所有比率とすることを目的としているとのことであり、当社は、本取引において上記(iii)は想定されていないと考えております。(M&A指針3.4.3.2)。加えて、本取引においては複数回にわたる価格交渉により一般株主の利益を保護する観点においても価格の引き上げを実現している上、その他の公正性担保措置は十分に講じられていることを考慮すると、積極的なマーケット・チェックが採用されていないことのみをもって、本公開買付けにおける公正性の担保として不十分であることにはならないと考えております。

4.本株式併合がその効力を生じる日

2026年12月23日(水)(予定)

以上